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一撃

「総理大臣が裏でせかせかと動いているからここに政治家が来るんですかね。監視するために。」

「だろうな。裏でやっていることがばれてほしくないから圧力や監視をするんだろう。それをしたところで何も変わらないし、反省するつもりもないんだろうな。」

一ノ瀬と工藤は鑑識が調べている中話した。政治家が導く間違いを正そうとする人間を排除し、誤った道へと進みたがっているのだ。

「エリア情報システムの前に10社ぐらい作っては倒しているようです。株式を売っているようにして操作して倒しているように思えます。完全に計画しか見えないです。」

「そうか。」

彼の言葉には考えが生まれたわけでもない。ただ現実を見せられているだけだと思った。理不尽だと叫ぶつもりはさらさらないが政治家のセコさに聞いてあきれるしかないのだ。

「これでホシは見つかるでしょうね。ただ・・・。」

「わかっている。黒幕の証拠が出てくるかが疑問ですけどね。」

「出てくるさ。黛清さえ見つければ。」

八木の声で驚いた。裏でも見つけたのだろう。彼の瞳はにごりを知らずただ輝いているように見えた。手には資料を持っていた。

「エリア情報システムの近くに店があってそこにいってみると詳しい話が聞けた。エリアが大手になると小さいときからうわさが流れていたらしい。そして今は、つぶれるといううわさが立っている。どうだ?興味深いだろう。」

「そこには社員がこぞって来るということか?」

「正解。社長も来ているようだし。秘書が総理大臣の息子ならもろじゃないか。スパイとして利用しているだけに過ぎない。黛もそこまで馬鹿じゃないだろう。別荘にいるのは秘書から逃げるためだとしたら・・・。」

八木の憶測はどこか強引なようでどこか答えが見えた気がした。阿部に秘書をさせたかったのは黛自身とだしたら誰が山辺にするべきだといったのだろうか。

「黛って見つかったら殺されるんですかね。」

「まぁ、一種の捨て駒に過ぎないだろうから。山辺彰浩について調べろ。ホシが自ら輝いているのかもしれないな。」

大概警察と政治家がつながっていると隠れ前科もちであったりするのだ。和解ですむものからそうじゃないものまで。

「一さん。捜査一課の様子を伝えてください。政治家の動きが丸見えですからこっちはまったく見えないでしょうから。」

「わかった。伝える。ここで活動することが多くなるのか。」

「そのほうがいいと思ってます。恐れているのはただの事件解決程度ですからそこからいきさつはマスコミに任せるんですよ。協力者がいますから。」

はにかんだような八木の笑顔はホシに対して罰を与えることができることだろう。自分のような人間が生まれないための行動なのだ。

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