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エリア

工藤は二課に呼ばれたため、向かった。黛と関係あるのではないかとされている暴力団の情報であった。八木と親しいといわれている人物が出てきた。

「すまないね。そっちも忙しいのに。来いだなんてこと言ってね。」

「かまわないですよ。どうです。二課は進展することのほうが多いでしょうに。」

二課にある簡易の応接室へといった。気づいた人がお茶を出してくれた。彼はすべてを受ける笑顔を見せた。

「エリア情報システムはある意味、悪いことにするためだけに作られた会社のように思ったよ。最大派閥だ。近くのビルに構えている。」

ネットで出てくるような地図を出した。徒歩で行けるほどの距離で見せつけられている気がした。

「裏で政治家が操っているのもあるし、行くだけでも苦労すると思っているが暴力団なら1人はいるし、話をしてくれている。罪を明かすのは時間の問題だ。売るとなれば簡単な奴等だからな。」

「そうですか。伝えてくれるだけでもありがたいですよ。一課は壊れたんですよ。八木幸助が作り上げた架空の王国で。もう俺たちでしかやっていくしかないんです。二課や三課は動いているじゃないですか。それが救いですよ。」

「彼等の興味は出世に関わる捜査一課にしか目になかった。そういうのもあってあまり被害はなかったんだ。目先の利益なんて消えるんだ。みなもに浮かぶ泡のようにね。」

彼の目は光ってなかった。噂で聞いているだろう。八木圭太が単独で動いているのを心配で。

「工藤君。あいつのためだと思って解決してくれ。きっと誰も救えないほどになっているのを聞いてわかる。お兄さんがスランプになるのも自分の所為だということもわかっている。ギャラリーであったことあるんだ。」

荒野で1人佇んでいるような笑みを見せた。噂で聞いたが警察学校にいた頃から発揮はあまり感じられなかった。それでも刑事になれるくらいの才能は持ち合わせていたのだろう。捜査一課としてやっていけたのだろうから。

「貴方がそこまで心配するんですから最悪な結果にならないように努力します。最近、1人で行動することが多いのも事実ですから。けど、動く奴はいくらでもいますよ。少し安心してくれたと思います。」

「かえって来ないとダメだ。何時からか笑顔なんて見てないんだ。とげが刺さっているのかもしれない。誰も取り除くことのできないくらい鋭いものなのかもしれない。」

彼は引き出しを荒らされたのように落ち込んだような顔をした。工藤は思った。八木を救いだすと。

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