3.実際に書く
第三、文法、日本語ミスには注意。
今回は、物語を書く上での注意点と、よくある日本語の間違いを書いていきます。ですが、0.で書いたことは書きません。
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文学小説でもライトノベルでも絶対必須なのは、物語のプロットでもキャラの濃さ(ラノベに偏りやすい)よりもまず、書き方です。
そもそも、本を書きたいと思うならば多かれ少なかれ、ラノベなり文学なり本は読んでるはずです。もし、今ここで、一切小説を読んだことがないまま小説を書こうと思っている人がいたなら、下記の小説を読んでみるか、一度ブラウザバックして、他サイトの小説紹介サイトを開いてみることを推奨します。
どれも有名どころです。
貴志祐介『悪の教典』
宮部みゆき『ソロモンの偽証』
東野圭吾『容疑者Xの献身』
伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』
百田尚樹『永遠の0』(どちらかというと純文学より)
本気で小説家になりたいなら千冊の文学小説を読め。これはあながち間違いじゃないです。まあ、才能ある人は一冊でも十分ですが、それはほとんど無理ですね。
さて、本題です。僕が今まで読んだ小説にもあるような間違いも含めて説明していきます。
次の文の間違いは?
1-騒音が騒がしい。
2-耳ざわりな楽しい音楽。
3-永遠に続く道。
4-今日の中ば。
1は、『騒』音が『騒』がしい。となり、『騒』という字が二回でています。こういったものは、日本語として不適切なんです。正確に言えば、『同じ意味の言葉が二回繰り返されている』のがダメなんです。
実際に『騒音が騒がしい』と言ってみて下さい。自分で違和感を感じなかった日本人は、小説家や作家には到底向きません。
2は、『耳ざわり』を更に漢字にすると分かりやすいと思います。
今これを見ている人、携帯かPCで『耳ざわり』変換しようとしませんでしたか?
なるべく辞書を使ったほうがいいです。小説家なんて毎回PCで書くわけではないので。
さて、変換すると『耳障り』になります。障、簡単に言うと邪魔、という意味になります。つまり、2は『邪魔な楽しい音楽』という意味になります。
どういうことでしょうか?
意味、おかしいですよね。『耳障り』という単語は、どちらかと言うとマイナスなイメージで使うことが多いので、これを『楽しい』というプラスの語につけるのがそもそもの間違いです。
3は、少し紛らわしいです。
まず注目するのは『道』。道は実態あるものですよね。で、それにかかっているのが『永遠』。
ここでおかしいのは『永遠』です。
これは道だから永遠がどうこうと言うより、単純に『どの場合に永遠という単語を使うか』を考えたらいいと思います。
まあ、永遠と言えば時間ですよね。『永遠の時間』と言えばいいでしょうか。永遠という言葉には、『状態として』続く、つまり実態ないもの(大まかですが)が長く続く、という意味になります。したがって、道に永遠はNG。
しかし、これでは長く続く道が表現できない! いえ、できますよ。
永遠は確かに長さを表していますが、道の長さは表せません。道の長さを表す場合は『延々』を使います。
延々。永遠ではないですよ。読みに注意して下さい。何故これになるのか? それは『延』を辞書で引けば分かりますが、意味的に『時間、空間的にひろがっている』とあります。
道は空間的な長さです。
だから『延々』になります。
最後、4です。
こうしたい気持ちは分かる。真ん中って意味だから『中』を使いたい気持ちは分かる。けれど違います。
先に答えを言うと、『半ば』を使います。『半』で『なか』ってどういうことだ?はい、それは僕にも分かりません。しかし、使い方を調べてみれば分かりますがこの『半ば』、『今日の半ば』以外にも結構使う場面ありますよ。
年齢的に、五十代半ば。
背景的に、学校行事の半ば。
というかほとんど『中ば』では使いませんね。調べた感じ、『半ば』ばかりです。
以上四つ、まずは文法に気をつけて書いてみて下さい。どんなに表現が簡単でもいいですが、上記の間違いはしないで下さい。今、読んだんですから。
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次回は、作るのに行き詰まったらを説明しようかなと思っています。