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天使の休息?

雨にも負けず風にも負けずどんな時でもネタを忘れない

そんな人になりたい今日この頃です・・・

あの後も何体か魔物を見つけては倒し、

最初に助けた熊っぽい獣をはじめ、

色んな動物にもじゃれつかれながらも森を見て廻った一郎とバテストであった。



『しかし一郎は精霊もじゃが獣や動物にも好かれ易い様じゃの、

あの凶暴なグズリにも懐かれておったみたいじゃしの』


「グズリとは?あの熊っぽい獣ですか?

可愛いつぶらな目をした、むしろ綺麗な毛並みで、

モッコモコで凶暴には見えませんでしたけど?」


『普通はグズリは、母親が子供を連れておる時は普段以上に警戒していて、

子育て中のグズリに出会うのは死を意味すると言われてるぐらいじゃ。

我とてあんな犬猫の様に人にじゃれついとるのなど初めて見たわい、

色んな意味で一郎は規格外じゃのう・・・』


「まぁ私は危害をくわえる気が無かったですし、

向こうもなぜか警戒してなかったですから野生の勘?とかで安全ってわかったのでは?」


相変わらずのマイペース最強論である・・・



『ともあれ森の様子も少しはわかったみたいじゃし、

そろそろ森の外に向かうとするぞ』


「そうですね、動物とじゃれ合うのは楽しいですが時間は有限ですしね、

とりあえず今は森の外の世界も見て理解しなければなりませんからね」


心持ちペースを上げて進んで行く二人だったが、

普通の人では考えられないスピードで移動してる事に一郎は気づいてなかった・・・




あの後2時間程、時々止まって一郎が質問する事はあったが無事に森の外に出られた様だ。

森を出ると小高い丘が森に沿う様に連なっており、

それを超えると草原とそのさらに先には綺麗な海が見えて来た。


『森の東側から流れる河の河口より東に行くと湾岸都市に出られるのじゃ、

西には砂浜が続いており、その先は半島に繋がっておる。

半島の先の沖合には島国国家もあるしの。

もっとも森の周りには少し離れて自由民の村とかも少数ではあるが存在しておるの、

そして海上をまっすぐ行くと海上都市群もありそこそこ人も居るが、

海は海獣と海魔も居るので気をつけねばならん』


「なるほど、ここはある意味森の南口付近といった所なんですね?」



『一郎の最初の仕事は「迷い家」からここまでの大きくなくて良いので小道を作る事じゃな

、森の散策も出来るし能力の訓練にも良い、

ともすれば人に出会う事もあるかも知れぬが、

その時はなにか困ってる事があれば助言する程度で良いじゃろう、

我もいつまでもこの地に留まっておれぬしの』


「そう言えば創造神様でしたね、他の宇宙や星も見なくてはいけませんしね。

すっかり忘れてしまってましたよ。

でも勝手に森を開拓して怒られませんかね?」


『なに、「帰らずの精霊の森」は「森人族エルフ」すら住めないのでどこの国にも属さない、

ある意味治外法権地帯なのじゃ。

まだ文明がしっかりしとらんから国の定義も出来立てで国境も曖昧じゃしな。

例え「精霊国」として一郎が新国家を建国したとしても誰も咎める事は出来ん。』



『しかしさすがに一人ではちょっと大変じゃろうから、

我は干渉出来ぬが「下級の神」は無理じゃが「御使い」を置いて行こう。

「御使い」は一郎の世界で言う「天使」の様な者じゃ、

そのうち一郎にも「御使い」が創れる様じゃが

とりあえず我の御使いを置いて行くので協力して小道を作るのじゃな』


「はぁ「御使い」様ですか?

バテスト様の方はよろしいのですか?人手・・

もとい「御使い」手が足らなくなるとかは無いですよね?」


『心配せずとも我の「御使い」は正に星の数以上に存在しておるわ、

「御使い」も段階的に成長すれば神の末席に加われて、

魔力では無くより強力な神力が使える存在になるのじゃが・・・

今この世界で神力が使えるのは我と一郎くらいのものじゃ・・・』


「私もですか?一体どんな???」


『一郎に与えた「治癒」と「空間」と「念動」は、魔力のソレとは

一線を超す魔法とはまったく別のモノじゃ、

魔法でも同じ魔法があるが威力が桁違いなのじゃぞ。

魔法では一瞬で傷は治らんし、空間を断絶したり出来ぬ、

せいぜい異空間に10Kgくらいの荷物を保管出来るくらいじゃ、

念動など魔法では存在せぬし、近いモノなら浮遊魔法があるくらいかの?

それでも正に浮遊すなわち、ふわりと浮く程度じゃが

慣れれば一郎なら念動で空を飛べる様になるじゃろうが訓練が必要じゃ』



なにやら説明をしている時、上空より光の塊がふたつ降りてくるのであった。



『お?ようやく着いた様じゃな、コヤツ等が我の「御使い」達じゃ、

なかでも優秀な「大御使い長」と言う位を与えておる者達じゃよ。

まぁ一郎で言う大天使長じゃな、

コヤツ等と他に100体程同じ位の者が居るが、

コヤツ等二人とコヤツ等の部下を与えて置こう。

なにこの二人はこの星出身の者じゃてある程度一郎の質問にも答えれようて』


「「バテスト様の召喚により只今参りました」」


やって来たのはどう見ても幼児二人であった・・・



「バテスト様この子達はバテスト様の妹さんですか?ずいぶんと可愛らしいですが・・・」


なぜか無表情の一郎の目がこの時ばかりは冷やかに思えたバテストであった・・・


『いや・・コレでも優秀な御使いなのじゃよ?

もうちょっと成長すれば下級神の末席くらいには届く位には・・・

ただ我がこの大きさなので、コヤツ等もこの程度しか大きくなれぬのじゃ・・』


なぜか目を逸らしながら言われても説得力は無いが・・・

そして御使い達もバテストをほっぽらかして一郎にまとわりついてる・・・

創造神であるバテストにも通用する「一郎フェロモン(仮)」は今日も絶好調の様だ・・・

むしろこの世界に来て身体能力の様に強化されてるのかもしれない・・・


「ねーねー新しい主様?ボクたち、なにすれば良いの?」


「うんうんボク達がんばるよーよろしくねー」


すでに懐きまくりである・・・

そしていつの間にかバテストの変わりに認定されている様だ。



『お主等、もう一回御使い見習いから始めるか?勝手に主を変更するでないわ!

一郎も撫でるなら我を撫でんか!

御使い共まで懐かせよって・・・やっぱり一郎は規格外じゃ・・・』


「懐かれると可愛いものですから、つい・・・」


「「ごめんなさい。

なんか良い匂いがするし撫でられると幸せになれるって本能ゴーストが囁いたから・・・」」


バテストと行動原理がそっくりな御使い達であった・・・















宗教スラングで天使が地上に降りてくるのを

天使の休息と言うらしい・・・

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