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「現世最強の科学者、異世界では科学の力で最強魔法使いに」  作者: Naoya


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第14話 異端の余波

決闘から一夜明けた王立魔導学院は、ざわめきに包まれていた。


「昨日の爆発、まだ信じられない……」

「アルケミック・ノヴァって言ってたな。あれが魔法なのか?」

「異端どころじゃない。もう学院史上最大の魔法実験だろ!」


――俺の名は、異端から異彩へと変わりつつあった。


学院の教授会議室。

ヴァルクスが怒りを抑えきれず机を叩く。

「……あの小僧め、学院を実験場にしおって!」


「しかしヴァルクス教授。」

一人の若い教授が口を開く。

「彼の魔法は、確かに革新的でした。否定はできません。」


「革新? 冒涜の間違いだ!」

ヴァルクスの怒声が響く。

「魔法を化学式で分解し、凡俗でも扱える技術にするなど――魔法の神秘を冒涜する行為だ!」


だが、その声は以前ほど絶対的ではなかった。

――結果を出した者の言葉は、否定しづらい。


一方の研究室。

ユリウスが目を輝かせて言った。

「レンさん! 昨日の魔法、すごかったです!」


「まるで本物の錬金術師みたいでした!」

エリシアも興奮気味だ。


ダリオは腕を組みながら笑った。

「お前、あんなの持ってたなら最初から出せよ!」


「……未完成だったからな。」

俺は肩をすくめた。

「次はもっと安定して撃てるように改良する。」


その言葉に、研究室全体が活気づいた。


だがその頃、ヴァルクスは密かに動いていた。

「……あの異端を叩き潰すには、学院の権威を使うしかないな。」


彼が開いたのは、学院評議会への申請書。

内容は――


『異端研究室の研究は危険であり、学院外部の監査を必要とする』


「潰せぬなら、縛ればいい。

好き勝手にさせはせんぞ、レン・カミシロ……」


廊下では新たな噂が流れ始めていた。

「レンの研究室、外部査察が入るらしい。」

「ヴァルクス教授が動いたって話だ。」

「……また揉めるな。」


だが俺は、怯まない。

――来るなら来い。


むしろこの状況こそ、科学魔法を示す好機だ。

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