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第一部のクライマックス(糸の正体)・第二部の繋ぎの部分

 

 第一部 生命の二重らせん開弦(Type I string theory)クライマックス 最後の手術




 (ここまで、かなり省略)

 (ここに達するまで、ドラマが展開される)

 (最終的にこのようになる)


「その言葉が聞きたかったんだ」

 ブラックジャックは、奏の生きる意思を聞くと、手術をすることに決心した。



 あらゆるドラマの後に、ブラックジャックとキリコはタッグを組んで、時和奏を手術することにした。

「まさか、お前と一緒に手術するとはな」




 奏の臓器内の出血は激しい。このままでは、出血多量で死に絶えることは時間の問題である。今すぐに、対処しなければならない。 

 だが、肝心な原因は分からない。時和奏という人間は特に病弱であるようには見えない。外傷以外では、病気であるようには見えない。


 ブラックジャックとキリコは、奏の腹をメスで切り開いて、出血の原因の追求に努めていく。


 出血の原因になっているのは、明らかに、二重らせんの片方の糸であった。それが前に、金属の破片を食い止めていた方の糸である。つまり、命の恩人が彼を苦しめている、ということである。


 ブラックジャック等は、さらに糸の研究を進めていく。


 症状は悪化の一途を辿るのみである。痛みは激化し、身体機能も損なわれていく。このままでは死に至る可能性も考えられ、迅速な決断が必要とされる。

 原因は未だに分からない。この糸はどんなメカニズムで出血を引き起こしているのだろうか。様々な原因が考えられる。


 それから数分程度。


「そうか、分かったぞ!」

 ブラックジャックは顕微鏡を覗きながら、

「なんだ!何が出血の原因なんだ!」

 キリコは半ば叫ぶようにして、ブラックジャックの答えを仰いだ。


「この糸は震えているんだ!肉眼では見えないが、小刻みに振動している!だから臓器と接触を起こして、出血を起こしているんだ!」

「なんだと!?」

 キリコは驚愕した。




―――――――――

――――――

―――




 出血の原因を追求すると、無事に、元凶となっていた片方の糸を取り出すことに成功した。


 しかしながら、二重らせん構造の糸は、もう一つ残っている。


「このもう片方の糸はどうする?」

 キリコはブラックジャックに問いかけた。

「うーむ……」

 やはり、体に糸が埋め込まれているというのは、不自然であり、出来るだけ、取り除いたほうが賢明である。片方の糸は微弱な振動を繰り返して、臓器内で出血を引き起こし、死に至る可能性を招いたのだから。これから、そんな風になるかもしれぬ。


 ということで、キリコとブラックジャックは、もう片方の糸も取り出すことにした。


 しかしながら、もう一つの糸を時和奏の心臓から取り除いてみると、衝撃的な事態に発展した。


「―――!!!」

 奏は突然、全身を激しく動かして、もがき始める。呼吸があらくなり、心拍数は跳ね上がる。


「どうしたんだ!」

 ブラックジャックは奏に対して、激しく問いかけた。

「――――!!!???」

 だがしかし、あまりにも苦しいのか、奏は言葉を発することが出来ずに、ただ全身を悶えるだけである。



「おい、ブラックジャック!その取り出した糸をもう一度、嵌めてみろ!」

「ああ!」

 キリコの冷静な指示に従って、ブラックジャックは先程取り出した糸を再び奏の心臓に埋め込んでみる。


「……!」

 すると、まるで何事もなかったかのように、奏は平静を取り戻した。

「どういうことだ……?」




 ブラックジャックはピースをかき集めて、奏の病気の原因を究明していく。


「……!!!」 


 そこで遂に、ブラックジャックは全てを悟った。



「ペースメーカーだ!おそらく、時和奏は、先天性の不整脈を抱えていたんだ!そしてこの糸が、自然のペースメーカーの役割を果たしていたんだ!」

「なんだと!?」 

 ブラックジャックの結論に、キリコは衝撃を受ける。


 だが冷静に努め、


「そんな馬鹿なことがあるか!一体、誰がそんな事を仕組んだんだ!それに、どうして普通のペースメーカーを導入しなかったんだ。こんな超常現象的な物体に、頼る必要はないだろう!」


 キリコは超常現象的な解釈に釈然とせずに、科学的に反論するが、


「一度、試してみるか」

「ああ」

 それからブラックジャックとキリコは、人工的なペースメーカーを奏の心臓に埋め込んでみる。


「……!!!」




 しかしながら結果は最悪であった。




―――――――――

――――――

―――




 ブラックジャックとキリコは観念して、人工ペースメーカーと謎の糸を切り替えていく。


「恐らく、普通のペースメーカーですら、どうしようもならないほどの不整脈だったんだろう。だから、こんな謎の糸が埋め込まれた。まるで神の干渉のような糸だ……」

 ブラックジャック自身もそんな宗教的な現象に満足できなかったが、目の前で起きている現象を否定することは出来なかった。


「奇病か……」

 奇病であった。それはブラックジャックが相手にしてきたどんな奇病よりも、極めて異質な性質の奇病であり、まるで神の干渉が加えられたようなものであった。



 この謎の糸の全貌を明かした。


 それでは、一体誰がこんな糸を創り、彼の心臓の中に埋め込んだのだろうか。


 未だに明かされない謎に困惑しながらも、ブラックジャックとキリコは、連携を取りながら、手術を終えた。




「手術は完了だ!」


 糸が取り出された後の手術後、時和奏はリハビリが必要になった。




―――――――――

――――――

―――




「心配するな、私もリハビリには詳しんだ」


 手術後、時和奏はブラックジャックらとともに、リハビリに励むことに。


 どうやら、ブラックジャックはリハビリの経験者らしいとのこと。




―――――――――

――――――

―――




 それからかなりの時間が経過。



 リハビリも慣れて、もう体調も万全に回復した時、ブラックジャックの一軒家の窓から、大きな船が見えてきた。


「あれは、海賊船か?」

 

 ブラックジャックは自室から呟いた。





―――――――――

――――――

―――




 謎の海賊船はブラックジャックの家にまで接近してくる。どうやら、物質の補給でも必要としているのだろうか。いずれにせよ、危険であることは変わりない。



 しかしながら、浜に降り立ってきたのは、危険のない、人間たちであった。




 麦わらの一味。


 ワンピース。


 彼らは、ルフィーを代表とした海賊たちであった。




「ヒトツナギの大秘宝?」

 どうやら、宝を探しているらしい。その宝のヒントを聞くために、この辺りに上陸してきた、とのことであった。




―――――――――

――――――

―――




「残念だが、ヒトツナギの大秘宝に繋がるような、そんな情報は……」

 ブラックジャックは、こちらから提供できる情報はないだろうと、麦わらの一味に言おうとしたが、その時だった。


「もしかして、これ……」

 そこで、時和奏の心臓から取り出された糸を、彼らの羅針盤に乗せてみると、


「―――!」

 糸は面白いように反応した。


 時和奏の心臓の糸は、ワンピースの羅針盤の針になった。その糸は生き物のように動き出し、次なる目的地にまで導いてくれるようだ。それを頼りに移動できる。


 そして彼らは、海賊たちワンピースの仲間入りを果たした。そして”ヒトツナギの大秘宝”という宝を探すための、航海を開始した。


 (注意*まだここでは正式なワンピースのオープニングコールは入らないこと)

 (中盤部分でそれが起きる)




 第一部 生命の二重らせん開弦(Type I string theory)終了


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