七話
「真水さんって、僕のこと好きだったりする?」
「えっ、急に自意識過剰?」
放課後の帰り道。
あれこれ悶々と考えていた僕は、気づいたら隣で歩いている真水さんにそう言い放っていた。
「あ、いや、だよね。ごめん。なんか無意識に口から出ちゃったって言うか。特に意味はないから、聞かなかったことにして」
「そうなんだ。特に意味はないの?」
全然聞かなかったことにしてくれない真水さん。
意地悪と言うか、ちょっとSっ気があるよぁ。
興味のある物に一直線な姿勢は嫌いじゃないけど。
「ないこともないけどさ。なんか客観的に考えて、そうなのかなぁ、って思ったり。でも現実的に考えて、初めましてから数日でそれはないよなぁ、って思ったり?」
「一目惚れとか。あるかもよ?」
「僕に一目惚れしたの?」
「ううん、一目惚れはしてない」
「してないんじゃん。じゃあやっぱり、好きとかじゃないんだよね」
「ふふふ、どうでしょうー」
僕は彼女のこういうミステリアスな所が結構好きかもしれない。
真水さんに出会ってから、色んな意味で恐怖しているから、いわゆる吊り橋効果ってやつもあるのかも。
「蟹江君、昨日話した占いは覚えてる?」
「そのうち彼女が出来るってやつ?」
「うん、そうそう。蟹江君が相手のことを好きになったときには、その子はもう蟹江君のことを好きになってると思うよ。だから好きな子出来たら即アタックしたらいいと思う」
「まじで? 玉砕しないかな?」
「だいじょぶだいじょぶ。私の占いは外れませーん」
「おぉ、すごい自信……。頼もしい」
「でしょ。蟹江君には順風満帆な高校生活が訪れることでしょう。ふふふ」
「じゃあ素敵な占いしてもらったから、お礼しないとね……。スタバ行く?」
「ホント? 行くー」
結局、真水さんが僕のことを好きなのかどうかは答えてくれないままだ。
まあ直球で聞いちゃった僕も僕だけど。
よく考えたら、やってることがまるで安っぽいテレビドラマの様だ。
恥ずかしくなって早足気味になってしまい、気付くと喫茶店に着いていた。
「蟹江君、歩くの速いよー……ちょっと疲れた」
「ごめんごめん。何頼む? 僕抹茶フラペチーノ」
「私も同じの! 抹茶美味しいよねー!」
僕はやっぱり、彼女が普通の人類とは違う存在のように思える。
本人は否定するけど、でもやってることはどう考えても普通じゃない。
宇宙人、未来人、異世界人、超能力者、神様……。
何かは分からないけど、でも超常的な何かではあると思う。
岸田の勘とやらで分かったりはしないだろうか。
するわけないか。
いくら彼女でも、こんな突飛なことを聞かれたら僕の正気を疑うに違いない。
別に後ろめたいことがあるわけではないけれど、他人に話せない悩みがあるのはちょっとしんどい。
続きを読みたいと思った方は、下の☆☆☆☆☆から評価をお願いします!作者のモチベが上がります!




