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第八十一話 来世でも結婚したいと思う二人

七月下旬の休日。


今日は月に一度のお茶会の日。


午前中は、いつものように、内政についての知識を得た後、殿下の助言を行った。


「あなたの助言のおかげで、また内政の問題を一つ解決することができた。ありがとう」


今日もこう言われた。


わたしの助言がこうして少しでも国民の為になってくれることはうれしいことだ。


ただ、殿下がすぐ近くにいるので、どうしてもキスをしたくなってしまう。


午後まで我慢、と思ってなんとか我慢をするのだけど、これが結構つらい。


集中してはキスしたくなり、集中すればまたキスしたくなる。


その繰り返し。恥ずかしくなってくる。


それでもなんとか耐え抜くことができた。


キスしたい気持ちが襲ってきていたとは言っても、集中できる時は一生懸命にすることができたので、助言はきちんとできていると思う。


「今日もいい助言をしてくれてありがとう」


殿下の微笑みは素敵。心が沸騰してくる。


ああ、殿下、好きです。




午後になった。


周囲は、美しくて濃い緑に覆われている。


待ち遠しかった殿下とのお茶会。


蒸し暑さはあまりないが、陽射しは厳しい。


その為、散歩は、夕方にすることにした。


わたしたちは、木陰の下にあるテーブルの席に座り、紅茶を飲んでいた。


テーブルの上にはお菓子が並んでいる。


「こうしてあなたと一緒にいるだけで楽しい。癒されるんだ」


殿下が微笑む。


「そう言っていただけるとうれしいです」


わたしは恥ずかしくなりながら言った。


楽しいおしゃべりが続く。


殿下は紅茶を飲んだ後、


「ラフォンラーヌ公爵家は、後継ぎが決まってよかった」


と言った。


「わたしもホッとしています」


「直轄領になっていたからね」


「リクサーヌ王国の国王陛下の尽力で決まったので、感謝しています。わたしの遠い親戚が後継者になりましたが、人格者と聞いておりますので、安心しております」


「わたしのところに、あなたに公爵家の内政の指導をしてほしい、という話がラフォンラーヌ公爵家からきた時は驚いた。わたしがあなたと婚約の発表をして、あなたがわたしの婚約者になったことがリクサーヌ王国の王室に伝わり、そこからラフォンラーヌ公爵家に伝わったのだろう。学校の次の長期の休みの時でいいから、お願いしますということで、あなたが慕われていて、人望がすごいことが良く理解できる」


「わたしは、公爵家でもするべきことをしていただけです、慕われるほどのことはしていないと思っています」


「いや、素敵なことだ。これは両国の親善にもなることなので、学校の次の長期の休みの時は、指導に行くといい。なつかしさもあるだろうから」


「ありがとうございます。わたしはもうこの国の人間で、殿下の婚約者なので、短い期間になると思いますが、一回行ってきたいと思います」


「うん、それがいい。セリフィーヌさんは両国の宝だ」


殿下の期待に沿えるように、これからも一生懸命努力していこう。




優雅な時間。


殿下とこうしていると、心がほのぼのとしてくる。


「体調も最近はずっといい。これもあなたが婚約者になったおかげだと思う。わたしは、適度な休養を取って働いた方が、仕事の能率が向上することもあなたから教えてもらった、もう前世のような無理はしない」


殿下は前世、国民の為に無理をしすぎて体を壊し、短い人生になってしまった。


そうならないように、わたしは殿下を助けていきたい。


「殿下がいつまでも健康でいていただけるのが、わたしの一番の望みです。殿下の為ならば、わたしはすべてを捧げることができます」


「ありがとう。わたしもあなたにすべてを捧げたい」


殿下とわたしは、恥ずかしがりながら微笑み合った。


そろそろ夕方になってきている。


散歩をする為、わたしたちは手をつないで歩き出す。


殿下のやさしい気持ちが流れ込んできて、心が沸騰していく。


そして、少し丘になっているところで立ち止まった。


「セリフィーヌさん、わたしはあなたが好きだ。大好きだ。いつまでも、来世でも一緒にいたい」


「わたしも殿下が好きです、大好きです。来世もこうして一緒にいたいです」


これからこの世ではずっと一緒。そして来世でも殿下と恋人になり、婚約し、結婚する。


殿下はわたしを抱きしめた。


「セリフィーヌさん……」


「殿下……」


殿下の唇が近づいてくる。


そして、殿下の唇とわたしの唇が重なり合った。


甘くて、熱くて、素敵な時。


ああ、殿下、幸せです。ありがとうございます。


わたしは殿下と一緒に、もっと幸せになっていきたいと思った。


今回が最終回になります。


読んでいただきまして、ありがとうございました。




「面白い」


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面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に思っていただいた気持ちで、もちろん大丈夫です。


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よろしくお願いいたします。




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「婚約を破棄されて孤独に旅するわたし。でも王太子殿下に救われる。婚約破棄した方は間違いだと思っても間に合わない。殿下と一緒に幸せになっていく。」


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