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第八話 わたしを救ってくれたお方

「きみ、大丈夫か? しっかりしろ!」


わたしに呼びかけをしている人がいる。


誰だろう? わたしはもうこの世を去ったのではなかったのだろうか?


しかし、今まで感じていなかった雪の冷たさと痛さを感じ始めた。


「う、う……」


「気がついたようだね」


同い年くらいのハンサムな人だ。


この人のやさしさに包まれている気がする。


「だいぶ疲れているようだけど」


「はい」


わたしは話そうとしたが、力がでない。


「無理しなくていい。とにかくここにいては生命にかかわる」


ハンサムな人は、側近らしい人の方を向くと、


「この人をわたしのところまで連れて行く。いいね」


と言った。


「かしこまりました」


側近らしい人は、頭を下げた。


ハンサムな人は、わたしを抱きかかえる。


わたしは一瞬恥ずかしくなったが、すぐにそれは幸せな気持ちに変化した。


王子様がわたしを救けてくださったんだ。うれしい。


わたしは、ハンサムな人によって馬車に担ぎ込まれた。


そこまでの記憶はあった。


ああ、ハンサムな人に抱きかかえられたままでいたかった。


わたし、これからどこに行くのだろう。


そこから先の記憶はない……。




「ここは……」


わたしが目を覚ますと、窓から暖かい陽射しが射していた。


わたしが使っていたものよりもいいベッド。


いつの間にか寝間着に着替えさせられていた。


体はまだ痛い。特に足。


ただ熱とかはないようだ。


「よかった。目を覚ましてくれた」


涙ぐんでいる男の人がいる。


「わたしのそばにすっといてくれたんですね」


「そうだ。一晩中」


「救けていただいて、ありがとうございます」


「いや、それはいいんだ。あたり前のことをしただけだからね。とにかくきみが目を覚ましてくれて、一安心だ」


そう言うと、また涙を流し始めた。


ひとしきり泣くと、涙を拭き、微笑む。


「まだ自己紹介をしていなかった。申し訳ない。わたしはフローナドリーム王国の王太子マクシヴィヴィアンだ」


「王太子殿下?」


わたしはとても驚いた。


ハンサム。気品があり、背は高く、筋肉もついているようだ。


そして、やさしい雰囲気があふれでている。


胸のドキドキがだんだん大きくなってきた。


まだ出会ってから間もないというのに、なんだか好きになってしまいそう。


いや、もしかしたら今回が初対面ではないかもしれない。


どこか懐かしさを覚えてしまう。


「申し訳ありません。夜以来、こんな姿をお見せしてしまって」


「いや、それはいいんだ。それより、きみはなぜあんなところにいたんだ。よかったら聞かせてくれないか」


「わかりました」


わたしは、自分のことと昨日の出来事を殿下に話した。


殿下はそれを聞くと、話をし始めた。


「わたしは昨日、パーティーの為、リクサーヌ王国の王宮に呼ばれていたんだ。国家の間の親善を深めるということでね。その時、新しい婚約者をフレナリック殿下が紹介していたんだが、きみがもともとの婚約者だったとは……」


「お恥ずかしい限りです」


「わたしは、パーティーが終わった後、一晩泊まった。そして、次の朝、国に戻る為出発した。それで馬車を走らせていたら、きみが国境付近に倒れていたんだ。雪に埋もれかけていたから、生命が心配だった。わたしの侍医は、『このまま雪に埋もれていたら、生命にかかわったかもしれない』と言っていた」


「ご心配をおかけして申し訳ありません」


「侍医は、治療をした後、『一日二日休養を取れば、だいたい回復するだろう』と言っていた。今の気分はどうかね?」


「治療していただいたおかげで、足が少し痛いのですが、後はそれほどでもありません。ただ、お腹が少し減っています。申し訳ありません」


「食事はあとでもってきてもらう。きっと口に合うと思うから、楽しみにしていてほしい」


「ありがとうございます」


わたしが頭を下げると、


「こんなに美しい人なのに……。苦労をしたんだね」


と言って、また涙を流し始める殿下。


涙もろいお方のようだ。


こういうところも好感がもてる。


美しい人と言ってくれたこともうれしい。


でもどこかで会ったような気がしてくる。


そんなことはありえるはずはないのに……。


「面白い」


「続きが気になる。続きを読みたい」


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