第七十六話 お誘いをするわたし (殿下サイド)
わたしは、夢で出会ったリナグリッドさんという女性が、もしかすると、セリフィーヌさんの前世ではないかと思った。
わたしはセリフィーヌさんと始めて会った時から、どこかで出会っていたのではないかという気がしていて、なつかしさを覚えていた。
わたしは前世というものが今まであるかどうかわからなかった。でもセリフィーヌさんのことをなつかしく思い、セリフィーヌさんという女性が出てくる夢を見ていると、前世というものはあって、セリフィーヌさんとそこで出会っているとしか思えなかった。
ただ、それ以上のことは思い出せていない。もっと思い出したいと思っていた。
わたしがセリフィーヌさんにそういう話をすると、セリフィーヌさんは、
「わたしも殿下と始めて会った時に、なつかしさを覚えたんです」
と言った。
「わたしになつかしさを?」
とわたしが言うと、
「そうです。どこかで会ったような気がして。それに、リナグリッドという名前にもなつかしさを覚えます」
とセリフィーヌさんは言った。
しかし、彼女の方もそれ以上は思い出せないようだった。
わたしは、セリフィーヌさんと前世で出会っているといいなあ、と思った。
そして、前世で、前世のセリフィーヌさんと婚約、そして結婚していたらいいなあ、と思った。
いや、前世の話だけではない。
わたしはこうしてセリフィーヌさんと出会っている。セリフィーヌさんへの思いは恋へともう進んでいる。
もし、前世で結婚できなかった、あるいはしなかったとしても、これほどの魅力的な女性だ。
この世では婚約、結婚まで進むべきだと思う。
そして、もし前世で結婚できていたとしたら、より一層この世でも婚約、結婚に進むべきだと思う。
後はセリフィーヌさんの方の気持ちだ。
セリフィーヌさんは、わたしが彼女に対して想っているほど、わたしのことを想っているのだろうか?
少なくとも、好意以上のものは持ち始めていると思う。
そうでなければ、わたしのそばに、今までいてくれたりはしないだろう。
わたしは休日に、セリフィーヌさんをお茶会に誘うことにした。
もっとセリフィーヌさんと仲良くなっていきたい。その想いからだ。
デートと言いたいところだが、告白するというところまでは行っていないので、そう言うことはできないだろう。
でもこのお茶会で、もっと仲良くなれば、告白というところへ進めると思う。
そうなれば、それ以降のお茶会はデートということになっていく。
「セリフィーヌさん、わたしはあなたに言わなければならないことがある」
緊張し、胸のドキドキが大きくなってくる。
セリフィーヌさんの方もドキドキしているようだ。
緊張して、しばし沈黙の時間もあった。
しかし、きちんとセリフィーヌさんを誘わなくてはならない。
「次々週の休日の午後、庭を一緒に散策した後、この庭であなたとお茶会をしたい。午前中は仕事をしてもらい、午後に残ってもらう形になる。一日ここにいることになって申し訳ないが、お願いしたい」
わたしは緊張を乗り越え、そう言うことができた。
受けてくれるかな?
と一瞬思ったが、
「喜んで参加させていただきます」
とセリフィーヌさんは言ってくれた。
わたしは、うれしくて気力が湧いてきた。
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