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第四十七話 殿下の執務室へ

休日がやってきた。


わたしは、王宮にある殿下の執務室に来ていた。


お世話になった一月以来の来訪だ。


行く前から、休日に殿下に会えるということでドキドキしていた。


デートではないとはいうものの、少しでも殿下との距離を縮めていければ、と思っていた。


しかし、仕事として来た以上は、心を集中しなければならない。


王国を発展させる為に、仕事に取り組んでいく。


お父様もお母様は、


「わたしたちも、あなたが殿下のお役に立てるのは、名誉なことでうれしく思っている。でも無理はしないでほしい。あなたが元気で殿下に尽くすことができれば、それが一番いいのだから」


と言ってくれた。


養女の立場だからこそ、より一層、お父様とお母様の期待に沿えるように、結果を出していかなくてはいけならないと思っている。


席に着くと、まず、王国の現在の状況を、資料によって把握していく。


たくさん資料があって大変だが、それを読んでいく。


一時間後、殿下がやってきた。


朝から多忙な殿下。体は強いようだけど、心配になってしまう。


「おはよう。セリフィーヌさん。休日にきていただき、ありがとう」


今日も素敵な笑顔。


「おはようございます。殿下」


「それでは始めよう」


殿下が王国の問題点についての話をする。


様々な問題点があるが、その中で、解決策が思いつかなくて悩んでいるところを、わたしに相談するようだ。


わたしはそれを聞き、殿下とともに解決策を考えていき、助言をしていく。


ただ、殿下が素敵すぎて、時々心が沸き立ってしまうところがあったのだけど……。


あっという間の二時間だった。


「ありがとう。これで解決策がまとめられると思う。さすがラフォンラーヌ公爵家で活躍しただけのことはある」


殿下は微笑みながら言う。


「お役に立てたのであればうれしいです」


「わたしはあなたのことが、ますます……」


また最後の方が聞えなくなってしまった。


「す」や「き」という言葉が、聞こえてくるような気がするのだが……。


ますますの後は、何と言っているのでしょうか?


わたしはそう聞きたくなった、


でも、やっぱりはしたないことのような気がする。


そう思っていると、


「それでは一緒に昼食をとることにしよう」


と殿下は言った。


また殿下に「すき」と言っているかどうかを聞くことができなかった……。


わたしって、どうしてこういう勇気がないんだろう。


残念な気持ちになってしまう。


でも、切り替えるしかない。


せっかく昼食に誘ってもらっているのだ。


でもご馳走になっていいのだろうか?


いつも誰かと一緒に昼食を食べているのではないだろうか?


そう思い、


「他のお方と昼食をとられる予定はないのでしょうか? もしあれば、ご遠慮したいと思っておりますが」


と言った。


「いや、休日の昼食は、来客がない時は一人で食べていることが多い」


「そうなんですか……」


「忙しいので、簡単なものを食べて過ごすことが多いというところが影響していると思う。それだと、複数人で食事することは難しいから。でも今日は時間がとれて、あなたと食事ができる。うれしい」


そう言って殿下は微笑んだ。


「面白い」


「続きが気になる。続きを読みたい」


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