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第三十一話 わたしを応援してくれる友達

「つらい気持ちになるのは理解する。でもそこは乗り越えていくしかないと思う。あたり前のことしか言えなくて申し訳ないけど」


「そうだよね」


「それに、殿下は一度恋人どうしになったら、その人をずっと守り通すタイプだと思う。世の中、浮気をする人だけじゃないと思う。わたしの両親も、もう五十台だけど、今でも仲睦まじいし。わたしも今お付き合いをしているテオフィルさんとそういう関係になりたいと思っている」


「うらやましいわ」


「あなたと殿下もそうなれると思う」


「ありがとう」


「とにかくまずは殿下ともっと親しくなる必要があると思う。今のままだと、さっきあなたが言っていた『親しい友達』のままで終わってしまう可能性は強いと思う。せっかく二人とも好意を持ち合っていると思うのに」


「それはわかってはいるんだけど……」


「まあ、さっきは、明日殿下をお誘いした方がいい、って言ったけど、もう少し心の準備ができてからの方がよさそうね」


「うん。自分でも情けないとは思うんだけど。わたし、まだまだ殿下をお誘いする勇気は出てこない」


「その気持ちは理解できるわ。でもこれから訪れる夏までには、恋人どうしになった方がいいと思う。あんまり遅くなってもね。それだけ悩む時間が増えるだけだから」


「恋人どうしになるというのは……。まだまだそこまで思うことも難しい。殿下の方も恋人どうしになるのは抵抗があるのかもしれないし」


「恋人どうしという言葉に抵抗があるのだったら、『もっと仲良く』という言葉にしてもいい。とにかく仲を進めていくのが大切」


「クラディナさんの言うことも理解できるんだ。恋というところまで到達できず、このままの状態だと悩みが大きくなるだけだろうし。でも、『もっと仲良く』ということだったら、やって行けるかもしれない」


「とにかく、勇気を出さないとね。そして、『もっと仲良く』というところで進めていけば、自然と恋人どうしへの道筋がつきそうな気がする。そうすれば夏までには恋人どうしになれると思っているんだ」


「ありがとう。その心がけで進んでいこうと思う」


「わたしとしては、夏と言わず春の内に、いや、春を迎える前に恋人どうしになってもらえるとうれしいんだけど」


「それはちょっと無理」


「セリフィーヌさんだったら春を迎える前でも大丈夫だと思う。まあでもあせってもしょうがないところがあるのは、わたしも理解している」


「クラディナさんの言う通り、これからは、もっと勇気を出せるようにしたいと思う」


「セリフィーヌさん、恋愛以外のことでは、勇気を持っているし、すごいと思っている。後は恋愛でその持っている勇気を出していくだけだと思う。わたし、セリフィーヌさんを応援してる。殿下とあなたが恋人どうしになってほしいと心から願っているわ」


クラディナさんのやさしい言葉に、涙が出そうになってくる。


「ありがとう。うれしい」


「これからも殿下とのことで、悩みがあったらいつでも相談にのるから」


微笑むクラディナさん。


「クラディナさん、これからもよろしく」


わたしは頭を下げる。


「面白い」


「続きが気になる。続きを読みたい」


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