ウクライナ侵攻について言いたい事
私は『ウソ戦争』あるいは『ウロ戦争』と呼んでいるけどね。
その方が短いし、前者は私としては中々軽くだがブラックジョークが効いてるだろう?
お互いが嘘と真実をコンクリートミキサーでかき混ぜて垂れ流す、それは今も昔も、平時においても有事においても変わらない。
略奪、レイプ、拷問、そして共産主義名物『人民裁判』・・・ナチ公も名物にしてたっけ?
まぁ、それに関して、何ヵ月も見苦しい言い合いを見てつい不満が爆発した。
キーワードの日常はわざとだし、なにも間違ったキーワードでは無い、少なくともウクライナ人にとっては今の日常がソレだ。
そして我々日本人にとっては、隣国が当事者ならぬ当事国だから日常になるかもしれない、というか物価高騰などで既に影響ならば日常化しつつある。
先ず前置きから、前置きや挨拶は重要、コジキにもそう記されていると聞く。
『アレクサンダーやシーザーやナポレオンが、兵士達と危険を分かち合いながら、馬で戦場を駆け巡り、運命を決する。
そんな事はもうなくなった。
これからの英雄は、安全で静かで、物憂い事務室にいて、書記官達に取り囲まれて座る。
一方、何千、何万もの兵士達が、電話一本で、機械の力によって殺され、息の根を止められる。
これから先に起こる戦争は、女性や子供や一般市民全体を殺すことになるだろう。
やがて、それぞれの国々は大規模で、限界の無い、一度発動されたら制御不可能となるような破壊の為のシステムを産み出すことになる。
人類は、初めて自分達を絶滅させることが出来る道具を手に入れた。
これこそが、人類の栄光と苦労の全てが最後に到達した運命である』
うろ覚えだが、ウィンストン・チャーチル、あの英国海軍大臣だったりハゲだったり首相だったり三枚舌だったり戦車だったりするあのチャーチルだ。
そんな彼が、1918年、私の記憶が正しいのなら世界大戦前に書いた書物の一部の記述だそうだ。
事実として、第一次世界大戦、第二次世界大戦、ベトナム戦争、湾岸戦争、イラク戦争、そして今のウロ戦争。
テロも含めればキリが無いが、戦争とは特に関係の無い民間人が巻き込まれ、犠牲となっている点は常に共通している。
しかし人々は、この現代に至ってもまだ、戦争に『善悪』や『真実』といった無意味で無価値な物にしか関心が無いようだ。
今回の戦争についてテレビ、ラジオといったメディアで語られるのは基本的に『戦況』くらい、仮想敵国の事の上にその仮想敵国の実績は悪い意味で信頼と実績のある国だと言うのにそれしか語らない。
ではこの高速で情報が行き交うネット上ではどうだろうか、残念ながら『被害者であるウクライナが正しい!』『ロシアは平和的解決を試みた上での侵攻だ、ロシアが正しい』『メディアは嘘ばかり並べている、西側諸国の情報操作に惑わされてはいけない』
・・・半年、では無いが、それに近い期間そんな戯れ言を嫌でも目にすればイライラも溜まるどころか爆発する物で。
つい、とある『ウクライナをはじめとする西側諸国の隠している真実』とやらのツイートにこんな感じのメッセージを叩き付けてしまった。
零戦一号『戦争やってる時にナニをそんなどうでも良いことをのたまってやがりますか
そんなに真実が大切なら、こんなネット上ではなくて街中でデモ行進でもして声高らかに、貴方の言う真実とやらを世間に広く伝えて練り歩けばよろしい
ウクライナから逃げてきた、平穏な生活を奪われた難民達に「貴方の祖国が悪かったから貴方の家族は死んで、貴方は故郷を追われたんです、自業自得なんですよ」と、そう言えばよろしい
貴方の語るそれらが真実ならば、生きて帰れるでしょう?
大体、そんな真実が本当にあるのなら、戦争になる前にそれを広めて、戦争を回避しようとするべきだ、だが貴方はそれをしていない。
間接的に、大勢の民間人を殺した気分はどうですか?
その上で、その真実とやらを今さら語って、大勢の賛同者にチヤホヤされる気分はどうですか?
ハッキリ言ってやる、くだらん、と。
そも、如何なる理由があろうとも戦争は悪である、と私は考えている。
私にとっては戦争になった時点で大義も真実も善悪も無意味で無価値な物でしか無い、重要なのは民間人の生命と財産だ。
それとも、その真実とやらは難民や犠牲者の命より重要で大切な物なのか?
その真実とやらは、アンタ達がその難民や犠牲者の立場になったとしても重要で大切な事なのか?
アンタらは人の命をなんだと思っているんだ?
国家間の問題に、民間人を巻き込んだ時点で、ロシアに正統性なんざとっくに無いンだよ!
第一、親ロ派は実質親ソ派じゃないか、彼等がドイツ侵攻で今起きてるような略奪や陵辱を好き放題していたのは周知の事実だろう!
そもそも、嘘を並べ立てるのは西側諸国の得意技などとロシアの大使やお前達は言っているが・・・
第二次世界大戦の時、条約を破って侵攻したのは、ソ連『も』だったよな?
ポーランドやフィンランド、そしてスウェーデンは特に覚えのある歴史だと思うが・・・それでもアンタらはロシアは正しくてアメリカ諸国は間違っていると言えるんだな?
あの映像が全てCGなどのフェイクで、民間人への暴行や死者は嘘だと、そう言うんだな?
物価が高騰して日本国民が苦しんでるのは同盟国である西側諸国のせいだと、そう言うんだな!?
だったらこんな所で言わずに街中で大声でその真実とやらを言えば良い!
「こんな状態になるまで黙ってたけど実はアメリカが悪いから日本の物価が高騰して私達の生活は苦しいんです」とでも言えば良い!
民間人の生活や命より、真実が大事だと言うのなら、そうしろ、こんな所で呟かずにな』
まぁ、人の命なんてどうでもよくて、正義を語るのが楽しいって感じの彼等を見続けてイライラしてしまっただけなのですが。
本当なら、当事者でも無いのに好き勝手そうやって語るのは避けるべきだとは思うんですがね、まぁ、当事国がほぼお隣で仮想敵国でしかも主力と言っても差し支えない軍備が国境付近に配置されてたり中国まで参加して毎日のように領空侵犯してたりしてる時点で本来なら宣戦布告モノなんだけども。
まぁ、そこは世界が認める平和ボケ国家『日本』クオリティということで、不思議とお互いやりあって無い不思議、他の国なら即座にミサイル飛んでくるぞ。
例としては、領空侵犯として韓国の民間旅客機がロシア軍の戦闘機に撃墜された事件があったハズだ、ちょっと昔の話だけど。
だから、まぁ、少しくらい好き勝手に語ってもバチは当たるまい、と。
特に、ほとんどの人々が触れない、犠牲者に目を向けろと言う主張なら、悪いことではあるまい、と。
戦争になった時点で大義は消え、真実に意味は無くなり、国家間の問題に無関係な民間人が巻き込まれる。
・・・国ぐるみで国民と共に国アンチしてる隣国は例外という事にしておいてくれ、あそこは歴史的にも色々とイレギュラーなんだ。
民間人の犠牲より、善悪というのは大切な物なのか。
民間人の命より、正義というのは重要な物なのか。
民間人の生活より、正しさという物に意味があるのか。
私が言いたいのは、彼等の語る物事は、一見重要で大切で驚くべき事実、に見えてその実、中身の無い、無意味で無価値な内容だ、という事だ。
だってそうだろう?
君達は地震が起きた時に、政権が悪い、なんて考えるのかい?
違うハズだ、『何処が震源だろう』『津波は来るのか?』『次の地震が来るのか?』そういった事を考えるハズだ。
彼等があんな見当違いの話題で盛り上がっているのは、そうした当事者としての目線では無いからだ、自分達が同じ状況になっても、あぁやって同じような事を言えるのか、滑稽な話だ。
これを読んでる人にも、今一度考えて欲しい、次があるのかどうか、そしてその次は何処なのか、そしてその次が来たとき、私達はそんな話題で盛り上がるのだろうか、と。
まぁ、これはあくまでも私個人の考えだ、正しいとか真実とか善悪だとか、そういった崇高なモノでは無い。
ただ、そこに生きている人々の平和な生活とその命が奪われているという事実を横に放り捨てて好き勝手に言い合っている連中が気に入らないだけだ。
・・・ちゃんと前書きとかで言っただろう?
『不満が爆発した』って、そう、結局は連中と同じで不満を爆発させただけなんだ、ただ内容が彼等とは方向性が違うというだけで、やってる事に大した差は無い。
それでも、失われた命と平和を、私は忘れたくなかったし、どうでも良いことのように、別の物事に焦点を当てたく無かった。
今を苦しむ人々を無視した意見が嫌だった。
自分がもし彼等のように戦争で今の生活を失って、右も左も解らない国に難民として流れ着いたら、そう思ったら、真実や正義を語る彼等が憎い存在に見えた。
そう、たったそれだけの話なんだ、すまないね。
でも、命は大切な物だと人々は語るのに、命から目を背けて、正義や真実にばかり目を向ける彼等はなんなのだろうと、そう思ってしまったんだ。