我輩、一念発起。
この世界では人族と魔族が敵対し、混沌の時代と呼ばれてはや数百年が経とうとしている。
ってか何百年戦争しとんねん…
なぜ人族の強さに見合った部下を適当な地へ送り、
人族が我等に対抗できるよう育成せねばならんのだ。
我等は少しばかり人族に配慮しすぎてはないのか?
その事を長老会議で話せばなんやかんやといちゃもんをつけられる始末。
理屈としてはこうだ、戦争での物資の需要は国を潤す大事な事業の一つであり、内部紛争に比べて国内の消耗が少ない為景気も上がる。
種族間での争いなので我輩への忠誠心もうなぎ登り。
長老達曰くこの戦争は良いことづくめなのだ。
多分人族にとっても同じ事が言えるのだろう。
だから本気で魔族の領土まで遠征に来る事もない。
挙句は勇者の育成などと悠長な事を言い出す始末。
しかし、軍備にしろ何かと仕事が多いのが戦争だ。
毎日殺す殺さないの話ばかり、
流石にうん百年とそんな話ばかりでは
温厚な我輩も我慢の限界である。
故に、ノンストレスな社会を作ろうと思う。
ん?それはもちろん我輩にとってだ。
人族などしるものか。
我輩が平和に暮らせればそれで良いのだ。
我輩の平和の為、今日から本気で人族を侵略しようと思う。
さぁ、これから楽しくなりそうだ。