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EP.1 ねじれる人生

今回から新作です!最初は暗いですが、最後まで見てやってください。

クリーチャー…、それはもう1人の私。

 さて、自己紹介に入るわ。私の名前は星空影魅ほしぞらかげみ。今はある事情で私は妹のサナと、弟の龍星、そしてリンドとその仲間たちと暮らしている。

 そんな中で、みんなが私の過去を知りたいと言っていたから、今から話してあげる。

 私が何をしていたかをね…


~2014年 6月9日~

 話は星空影魅の高校生時代から始まる。

「俺と付き合ってくれないか、影魅!」

 影魅が通っている高校の敷地内の人気がつかない場所で、影魅は同級生で対して仲の良くない、須藤博すどうひろしというイケメン男子高校生に告白された。

 だが、影魅は嬉しそうになったり、照れたりはしなかった。影魅の好きなタイプの男ではなかったからだ。

「OKよ。よろしくね、須藤君。」

「ありがとう!影魅!」

 すんなりと告白を受け取った。そして影魅はこう考えていた。

「(今まで告白してきた男子は、自分をいやらしい目で見たり、告白する勇気がなくて手紙やメールで告白してきた男子もいた。でも、須藤君なら大丈夫かな。)」

 確かに影魅は周りからいやらしい目で見られそうな体形で、男性からしたら絶世の美女だろう。さらに影魅には、同級生や先生、先輩からかなりの信頼がある。もちろん、須藤博にも周りからの信頼がある。

「影魅、今度の日曜日にデートしないか?」

「OKよ。楽しみにしているわ。」

「それじゃあ、またね。」

「ええ、また今度。」

 2人はそれぞれの家に帰った。

 だが、悪夢はその週の土曜日、つまりはこの日の次の日に潜んでいた。


~2014年 6月10日~

「さてと、今日は部活が無いから、買い物に行こうかな。」

 リビングにあったショッピングモールのチラシを見てみる。

 すぐに買いたいものが見つかり、ショッピングモールへ徒歩で行く。

 それから10分ほど歩き、ショッピングモールへ着いた。

 中へ入ってみると、大勢の人々が連れの人と会話しながら、商品を選んだりしている。

「すごく混んでいる…。」

 1階は混雑していたため、影魅は2階へ足を運んだ。

 2階には書店や、ゲームセンター、衣料品店などがある中、影魅は書店を目指した。

愛国者パトリオットの新刊が出ているじゃない、サナの為に買っておきましょうか。」

 本を片手に取り、レジへ向かう。

「すみません、これ買います。」

 財布からその本の分の代金を取り出し、レジの係に渡した。

「あとは帰るだけね。」

 2階から1階へ階段を降りていく。出口を目指そうとするが、お腹がすいてしまった。

「あそこのフードコートで何か食べるかな…。」

 フードコートのエリア内に足を踏み入れたその時、影魅はわけのわからない光景を見てしまった。

 約6メートル先に須藤博が同じぐらいの年の女性と席に座っていたのだ。

「なあ、聞いてくれよ。俺、2万円持っているんだぜ。今度二人でどこか行こうよ!」

 こちらに向かってきている影魅の存在に気づかずに、須藤博は向かい側にいる彼女らしき人物に財布を見せびらかして自慢をしている。

「ねえ、須藤君。ここで何をしているの?」

「なんだよ誰だよ!俺のプライベートを邪魔する奴は…。影魅!?」

「ねえねえ、博くん!この女は誰?まさか、浮気じゃないよね?」

 須藤博にとっての修羅場が始まった。影魅はさらに問い詰める。

「答えてよ、私とは遊びだったの?」

「ああ、もう!仕方ねえな、すべてを話してやるよ」

 この発言によって影魅の怒りの炎はさらに吹き上がった。

「確かにお前とは遊びだ。お前を告白したとほかの奴らに言えば、俺はすごい奴だと思われるだろ?そして、こっちにいるのが俺のベストな彼女だ。これ以上は邪魔するんじゃねえぞ。」

 須藤博の態度はクズと言う言葉を具現化したような態度だ。

 言葉の後に須藤博は向かい側の彼女にキスをしようとする。

「ちょっと!?まだ私はキスとか…。」

「いいから俺に任せろ。」

 気取ったセリフを言うが、須藤博は紛れもないクズだ。

 須藤博はキスをしようと唇を近づけようとする。

 その時、須戸博の顔面に拳が近づいてきた。拳は怒りでうなり、須藤博の顔面を強打。その衝撃で意識が飛びそうになる。

「何やってんのよ、アンタ!?ふざけないでよ!博くんとの時間を邪魔をしないでよ!」

「うるさい。」

 須藤博の彼女も殴る。そして、須藤博は彼女を置き去りにして、その場を去ろうとする。

 だが、影魅がそれを許さなかった。逃げようとする須藤博の腕を掴み、壁に叩きつける。

 この時に影魅の人格が変わったように、襲い掛かる。

「…なあ、謝るよ。だから、これ以上はやめてくれ!」

「……無理。」

 須藤博を壁に押さえつけた状態で、何発も顔面に拳で殴り続ける。

 その様子を見ている人たちは携帯電話やスマホなどで、写真や動画を撮っている。

 何回も殴られたせいか、顔は鼻血などで真っ赤に染まる。

「こら!そこの君!殴るのをやめなさい!」

 警備員がその場に駆け付けるが、影魅は警備員の手を振り払い、須藤博の両膝を何回も踏みつけ、骨折させた。

「本当に死んじまうよ‼」

「!?」

 ここで影魅は正気に戻り、今ある状態に気がつく。

「私は…、アイツを…。」

 ここで影魅は気を失う。


~影魅の通っている学校~

 目を覚ますと、影魅は学校の相談室にいた。

 そこには学校の先生、須藤博の母親らしき人物が影魅を囲むように座っていた。

 話を聞くと、須藤博はあの後に病院へ運ばれて、一命は取り留めたものの、4ヶ月の間は不自由な生活を送ることを強いられている。

「本当にすいません。」

 すると、須藤博の母親は。

「すいませんで済んだら警察なんかいらないわよ!どうしてくれるの?博には県大会が控えているのよ!」

「まあまあ、落ち着いてください。今回の件は博くんのせいで起こったとも言えます。」

「何で先生方が犯罪者の盾になるのです?もう、先生方には頼りません!警察に訴えます!」

 これが噂に聞くモンスターペアレントなのだろうか。さらには影魅を犯罪者呼ばわりだ。

 須藤博の母親はその場を立ち去った。

「影魅、今回は君も悪いが。先生は影魅の見方だよ。」

「ありがとうございます。先生。」


~その後~

「ただいま。」

「お帰りなさい。姉ちゃん、ご飯はつくっておいたよ。」

 家に帰ってみると、龍星がご飯をつくって待っていてくれた。暗い気持ちが、龍星の優しさで晴れていくような感じがした。

「ありがとう龍星。」

 まだ、小学生の龍星を抱きしめる。

「姉ちゃん、どうしたの?」

「なんでもないわ。…龍星、さようなら。」

 影魅は涙を流しながら、台所へと向かった。そして、台所にあった包丁を取ろうとする。

「そんなことは絶対にやめてよ‼」

「龍星、私はもう疲れたの…。」

 包丁をつかもうとしたその時、龍星は影魅を後ろから抱きしめた。何とかして包丁を取らせないように、腕を掴んで必死になって説得する。

「姉ちゃん!死んじゃいやだよ!」

「離して!私には希望は残っていないわ!」

「じゃあ、僕が…。姉ちゃんの希望になる!」

 龍星は影魅の正面に立ち、影魅の顔を自分に寄せ、唇にキスをした。

「…龍星、私が自殺しようとしてごめんね。」

「…うん。(よかった。姉ちゃんが自殺をやめてくれて。)」

「(龍星は私のために…、ファーストキスまで捨てて…。)」

 その日はそのまま寝てしまった。もちろん、龍星と一緒に。

 次の日に悲劇は起きた。  


 起きてみると外が騒がしい。

「何?何が起きているの?」

 窓から外の様子を見てみると、大勢の報道陣が押し寄せていた。

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