第2話
カナチーフが無言の私をジロリとへいげいする。私は慌てて箒を拾い……あ、痛い! な、何よこれ。持ち手に画鋲が針を外に向け接着剤かなにかでいくつもくっついている。
同僚のケルナさんがにやにやしてこちらを見ている。そして彼女はスタスタやって来て私にこうささやいた。
「あら、ごめんなさい! あなたの箒が画鋲を貼りつけてくれって言うものだから……かわいそうに。プププ」
私は泣きそうになったが奥歯を噛み締め立ち上がった。画鋲を蹴りのけた後、役場傍の落ち葉を掃き始めた。
負けてはダメよ。しっかりしなきゃミリカナリア! 私は石畳の上をサッサッサ。掃いて掃いて掃きまくる。
十分も掃くと落ち葉が小山のように集まった。後はちり取りで拾わなきゃ。あら? おかしいわねちり取りがないわ。
そこにお前をいじめるのはケーキよりも大好きっていう顔で同僚のケルナさんが現れ木の枝を指さした。
あ、ちり取りが引っかかっている。とらなきゃ。木登りなんかしたことないし……でもやらなきゃ叱られちゃうわ。
私は幹に箒を立て掛け節やコブを頼りに一歩一歩登っていく。ああもうちょっと……もうちょっとで手が届く。そこで大声で「チーフ!!」。
小走りで来たカナチーフが怒りの形相でこちらを見ている。ケルナさんが説明してくれているみたい。よかった。今度は叱責されないわ。




