○交換日記○
〇亜利side〇
ある日だ。暦は五月に入った頃。
五月の割には暑い。
朝、私は家の近い綾華と飛悟と大稀と一緒に行く。
それから、吉昭と后也と愛沙と合流することになっている。
自転車通学は学校から直線距離で1.5kmの人のみで私と飛悟がそうだ。
「暑いな。」
珍しい。飛悟から口を開いた。綾華が来てやっと開くぐらいなのに。
ふっと人差し指を出して綾の団地の方を指さした。
パタパタと綾が急いで走ってきた。
「おはよう」「おはよー」
綾は私らのこえにきづいて綾はにっこり笑った。
そして、坂道を登った。
暫くすれば、大稀と合流。
その時、飛悟は今日は初めて笑った。
それから四人で話しながら行くと距離も短く感じた。
「おはよー、みんなー」
「よ、おせぇぞ」
「おはよ、う」
三人が挨拶をする。
こうして皆と行くようになってから楽しくなってきた。
学校に着くと舞夏と唯が待っていた。
そして、舞夏が笑って、言ったことに皆が聞き返す。
「交換日記?」
「そだよ!」
舞夏は満面な笑になった。
皆、いいんじゃない?とあっさり賛成した。
「ほれ、ノート」
愛沙が鞄の中からさっと取り出した。
彼女の趣味は物語を考える事だそうで、大体ノートを持ち歩いている。
時間は大きく飛んで、放課後。
私達はまだ部活が始まらないから教室に集まった。
「題名、決める?」
唯が聞く。
決めよっか、と綾。
「『My Best Friend』とか....」
吉昭がぼやいた。
苦笑い気味だ。自信が無いのだろう。
「うん、いいんじゃないか」
「そうね」
と飛悟と愛沙が呟いた。
じゃ決まりな、と大稀が言うと、愛沙がネームペンで書いた。
「字汚っ」
「う、うるさいなぁ!」
綾と愛沙が言い合いしてる....
ついつい笑ってしまった。
「てか、誰からなんだ?」
后也の突然の一言。
「「........」」
皆揃って黙った。
后也はあれ?と小首を傾げた。
「よーし、ジャンケンで決めよう!」
「それでいいのかよ!」
飛悟と愛沙の鋭いつっこみ。
まぁ、ジャンケンで決めることにした。