朝の習慣
初投稿ですので、文才といい、表現力といい、すべてがまだまだ未熟です。
小学生なので大目に見て下さい、などとは言いません。
ただ、誰か一人でも、「続きが読みたい」と思ってくれる方がいらっしゃれば幸いです。
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十月下旬。
気温は少し涼しめで、何をするにも過ごしやすいこの季節。
もうすっかり、秋らしい黄褐色のドレスを身にまとった公園の銀杏の木々達が、ジャージ姿で歩いて来た私を出迎えた。
その美しい植物の光景にしばし感動し、私はいつもの様に公園へ足を踏み入れる。清々しい早朝の空気が、大きく深呼吸した私の肺の中へ入って来た。
……朝だ。いつもの朝。何も変わらぬ朝が来たのだ。
その事に少しばかり安心感を抱きながら、私はジャージのポケットに手を滑り込ませる。
携帯電話を取り出し、画面を見ると、時刻は五時半過ぎ。
私は何も言わず、傍にあった木のベンチに腰掛け、お気に入りの歌手の曲をハミングし始めた。
私、大沢琴美は、毎朝のウォーキングが趣味だ。
親友の室田幸恵によると、
「何それ、オバサンの趣味?あんたいつの間に、そんなに年取ったわけ?」
との事だった。
まぁ確かに、十四歳のレディーが、毎朝早朝から家を出て、公園までせっせと歩くその姿は、世間体から見ればおかしな光景なのかもしれない。しかし、人の趣味に口を出されて黙っていられるほど、私もお人好しではないのである。かくて私は、親友の文句に「うるさい」とだけ言い返し、今日のこの日までこの健康的な趣味を続けてきたのだ。
朝起きて、ベッドサイドのデジタル目覚まし時計が六時より前を表示していたら、ジャージに着替えて、外に出る。六時より遅かったら二度寝か、又は読書をする。
健康のために。ペットの散歩に。公園に大きくそびえ立つ銀杏の木の見物に。
ウォーキングをする事の意味というのは様々だが、残念ながら私には、しっかりとした目的があるわけではない。ただ単に、暇つぶしの為に、家の近くのこの公園までわざわざ足を運んでいるのだ。
しかし、ウォーキングもしばらく続けているとなかなか楽しい。と言うより、この運動を続けていて、マイナスになるような点はどこにも無い、という事が改めて分かったのだ。
公園には、元気いっぱいのお年寄りの姿や、犬の散歩へ来ている若い青年はいるが、子どもの姿は滅多に見かけない。まぁ私は、公園に着くとすぐ携帯をいじったり、物思いにふけったりし、その場にいる誰とも会話などせずに過ごすのだし、もともと一人でいる事を好んでいるのだから、この現状は別にどうってことは無いのだが。
でもそれが、「今は、子どもはベッドで寝ている時間」という事実を突きつけられているようで、なんだか私は居心地が悪い気がしなくもなかった。
……と、結局どうこう言ったって、私はこの毎朝の習慣を飽きずに続けていたのだから、私がウォーキングを好きになっていたのは確かな事だった。