表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
彩華家物語  作者: 此花咲耶
第一部 彩華家へ
3/4

3.ママ

「来てくれたのね…」

 ママの変わり果てた姿に、私は呆気に取られてしまった。一気に衰え、ぐったりしていて、横に束ねられていた髪の毛も散乱している。菫色の瞳は潤んでいて、呼吸も浅い。今に消えてしまいそうなロウソクのようだった。

「「「ママ(母さん)…」」」

 みんな呆気に取られているようだった。どうして一日でこんなに衰弱してしまったの?昨日までは元気だったのに。

「韻、碧音、雅琵。よく聞いて。心配しないで、私は大丈夫よ」

 思ったよりも大きなはっきりとした声が出てきて驚く。ママは大きく息を吸った。

「あなたたちには、おとうさんがいるの」

「え?」

 私達のパパは10年前、ママが雅琵を妊娠中に亡くなったはず。なのになぜ?

「あなたたちを、あいしているわ」

 そう言い終わるとママはロウソクの日が消えるように目を閉じた。一瞬間があって何があったか理解し、涙腺が崩壊した。

「ママ!あああああ!」

 何で?どうして私達を置いて行っちゃうの?ショック過ぎて耐えられなかったのであろう、「田村カノンさん、午後一時四十七分、原因不明の重度の貧血で輸血が足りず心配停止」という声がしながら私の体は意識を手放して行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ