配下の我々ばかりに責任を押し付けられても困ります
「慈氏如来様 これを『お返しに』と頂いてきました」封筒を出す宮毘羅
USBメモリが入っており ヤバイ匂いがプンプンする
Wi-Fiのルーターの電源を落として 新品で完全にスタンドアロンな
MacBook側のWi-Fiもオフにして USBポートに刺してウィルススキャン
ノータンくんに反応はなく ディレクトリを開く
中身は件の報告書の 直線近似になった本文の最新バージョン
追加で 工程改善の基礎の基礎の解説と今現在の地獄の組織図
運用実績までが入っていた
税金対策で無駄に買った100inchのプロジェクターと
42inchのモニター4台があるが
スタンドアロンなMacBook 2台しか繋げないので 42inch1台と
100inchのプロジェクターで皆して見入る 役に立ってる
妖怪 基本好き勝手やって お気楽な商売
「地獄の人って大変だ」と他人事感満載でお気楽に見てる
武一郎さんから 今の所をもう一度 が何回も入る
四郎くんも妖狐の長も食い入って見てる
最終ページを見終わり【注意して次へ】をクリックすると
流れる16進のダンプ 黒背景にグリーンの文字 TTY候
クラッシュしていくMacBook キッチリのウイルス入のUSBメモリ
キーも何も反応せず 電源も切れない
「スキャンをしてクリアだったのだけどね」由佳ちゃん
「上には上が居るわ 昔懐かしいシーンだった」鷹
「Wi-Fiは使わ無いほうがいいわね 基本有線だからいいけど
Macbookは無線only このMacBookのバッテリーを外して
物理的に電源をオフにしてからwi-fiを復帰ね」 真美ちゃん
慈氏如来と宮毘羅は
「誰が何時如何にして調査と組織化をしたのか
足元の地獄なのに 全く感じれなかった」
里を作る妖怪の長組は
「こう言う組織にすれば 毎度毎度の長の裁定とか走り廻らずに済む」
毎度 お気軽な牛鬼たちが 毎度 お気軽にやらかして
長の武一郎さんが走り廻っていた
今 研二と桑原くんが牛鬼の里に合宿中で 手伝いをしてるから廻っているだけで
本来であれば長が里を離れたら 問題が山積みになり帰りたくない状態になる
牛鬼の里が廻っていて武一郎さんが里を離れ ここに来れているのは研二のおかげ
それを いいことに 副長の武三郎さんまで、お気軽になって全部 研二に丸投げ
この現状は問題との認識があり 何とかしたい武一郎さん
妖狐も天狗も雷虎も 里を作る系の妖怪の長は
皆同じ様なもので苦労をしてるから 報告書に見入っていた
「こんなのが見れるなら 雷系一族の長を全部連れてくるべきだった
コレを俺ら三兄弟の口伝では伝えきれぬ」雷虎の長兄
「こんなの 完全に軍事組織
分隊小隊中隊の実戦部隊に諜報に補給部隊まで
役割分担させてる 参謀本部もあるが
それも 上意下達ではなくフラット
特に補給部隊と前線の交代要員と遊撃隊に力を入れてる
うちの十二神将も軍事組織だけど この八大地獄の組織化を
見てしまうと 十二神将の下に各7万4千の眷属
軍事組織としての体をなしていない」慈氏如来
「慈氏如来様 それを言われましても
現し世の時間で直近の40年間は慈氏如来様の配下
配下の我々ばかりに責任を押し付けられても困ります」宮毘羅
「大成 トップはお前らしい まず我が身を振り返ろうな」鷹
沈む 慈氏如来