まだ酒の抜けていない薬師様が 急ぎで どうしてもと
翌朝起きると弟橘はいなく
リビングに行くと大成が正座している 前に薬師様と千手様
「どうした 大成」
「貰った報告書 正直に頂きましたと 報告して提出
案件完了のはずなんだが」慈氏如来
「そりゃ案件完了だろ 報告書の作成を大成がやる との要件定義はなかった
誰が作成してもいい 最終的に大成から 発注元に納品されればいい
実データの検証は出来かなかったけど そのデータからの
最終結論まで多少の曲線近似から直線近似への修正を
俺と虎道さんでして より完璧な報告書になった」鷹
「ほう 鷹殿も認める報告書と」薬師様
「そうです ところで薬師様の酒癖は大丈夫ですか
ここで説明しても 酒癖の悪い薬師では とか言われて
再説明は嫌です」鷹
「そこは 大丈夫です 餓鬼道担当ですが 私も来ています」千手様
「鷹のお隣の虎道さんが書かれたもの
工数的に八大地獄の実務組長7人を配下にしてもいい
2名の部署にはライン増設とそれに見合う人員+20%の増員
との報告書です 底は見える人なのですが
その底がマヤカシではと そもそも 元データの収集は
人では無理 俺でも無理」慈氏如来
帰ってきた 弟橘姫
「あら薬師様に千手様 お久しぶりです 早速ですが
こちらからは手は出さない 伊勢も戸隠も出雲も同じ意見です
お隣としてお付き合いです」弟橘姫
「それは」と薬師様が言ったところで 千手様が
「薬師様は黙って 酒癖で垂れたと後で言われるては堪りません
こちらの五智如来も揃って 様子見です
向こうからのお願いというか 工程改善でひねり出した工数で
7組長を寄越せにはNoは言えません」
「慈氏さん お隣の虎道さんに 報告書のお礼と7組長の配下の
件は大日様までご了承と 伝えてきて下さい」薬師様
拗ねてるが 酒癖が悪かったのは事実だし
薬師様に発言権がないのに下知を下す
「大成 行くのは良いが なにか手土産でも用意したか
しかもこんな朝イチ」鷹
「行くのが理解ってれば用意をするが
千手様の処に報告の予定がここに」慈氏如来
「それはなぁ 誰がいい出したんだ 俺んちへの来訪 朝イチだし」鷹
「千手様は止めてくれたけど
まだ酒の抜けていない薬師様が 急ぎで どうしてもと」慈氏如来
消える薬師如来