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”私”

皆さんこんにちわん!美羽です!

私の小説で少しでも皆さんが笑顔に、そして本との素敵な出会いになれますように。


本編、どうぞ!

あんな人。関わりたくない。


あんな、人のことを考えない人。

あんな人の言葉はいつも無神経で、他の人がどう思うかなんて考えない。


逆になんでそんなことが出来るのだろう。

なんであんな人を周りが認めてるのだろう。

顔が良かったらなんでも許されるのだろうか?

私はNOと答える。


昔の私だったら許せたかもしれない。

でも、今はそんな心がない。私は失ってしまった。もう何年も前に。


昔の私は正義感が強くて、売られた喧嘩は買うような性格だった。いや、喧嘩というより口喧嘩に近かったけれど。頭はそれなりに良いけれど、何かあったら自慢してしまうような人で、それはダメなことだと分かっていた。でも、煽られたら黙って見てることは昔の私にはできなかった。


そんな時に、事件が起きた。


両親の、死だった。


大きな通りで起きた交通事故。大型トラックが反対車線に入り、猛スピードでぶつかって来たのだそうだ。そのトラックは、詳しくは聞かされていないけれど火をつけるものを積んでいたようで、大きな音と共に車にぶつかったトラックの荷台から火が燃え上がり、直径30メートルを焼け野原にした。


そして、出かけていた両親は運が悪くも、ぶつかった車のすぐ後ろに居て、両親が乗っていた車も火に飲み込まれた。母が享年30、父が享年31だった。


私はまだ小学4年生だった。私は孤児院に引き取られた。学校には両親が亡くなって1ヶ月後に行った。


多分、その時から私の人生の歯車が壊れ始めた。


学校にいっても笑顔で溢れてた私の顔は暗くなりいつもフードを被るようになった。孤児院でも中々友達は出来なかった。そうやって半年くらいたった頃だった。


ついに私が1番思い出したくない思い出に辿り着く。


暗くなった私だけれど真面目に授業を受けない人には注意したし、口喧嘩だって沢山していた。


小学五年生の時……7月のある日だった。


私は席替えで前と後ろ、そして左後ろが問題児の男子になった。


前の席の問題児が、英語の授業中なのにも関わらず、席を立ったり、近くの男子と消しゴムを投げたりしていた。その男子に私は

「静かにして、座って。」と何回も言ったけれど、無視していた。

ただ、その後先生の声が聞こえないくらい、うるさくし始めた。


私はその時とっさに、前の席の男子の椅子の足を蹴った。



そして、悪夢が始まった。


それまで優等生だった私は、人生で初めて孤児院で親しく接してくれた親のような人に電話をかけられた。英語の授業が四時間目だった関係で、給食の時間も昼休みも、5時間目も先生と話をさせられた。


こんなに大事(おおごと)になると思わなかった。


今まで”優等生”だった私は、こんなことを経験したことがなかった。これは、私の心に深い傷を残した。


私は反論しようとしたけれど、話が長引くのが嫌で、全て心の中に押しとどめた。


先生が最後に「先生はあなたを応援してるからさ」と言った言葉も、全く信用出来なかった。


応援してるって何。ここまで話しておいて。


私は、この事件以来、人間不信になってしまった。そして、心の中の誰にも言えない黒い言葉が溜まり始めた。誰にも言えない。言ってはいけない。どこにも弱音を吐けない。


だから今日も、人を避ける。出来るだけ避ける。人と関わると、巻き込まれる。黒い言葉は今もずっと心の中にある。人は誰にでも言いふらす。この黒い言葉は、誰にも言えない。絶対に、言えない。


叫びたくて、苦しい。苦しくて苦しくて、辛くて、泣きそうになる。でも私には弱音を吐くことが出来る場所がなかった。


だから私は、人と関わるのが嫌だ。人の気持ちなんか考えない人が、いちばん怖くて、信用出来ない。


こんなに怖い思いをするくらいなら、友達なんていらない。


私は、明日も会うであろう龍虎 結翔という人物に、顔をしかめた。

いつも見て下さりありがとうございます!

このお話がいいと思った人は『いいね』と『五つ星』お願いします!


おつみう!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 心情が分かりやすくてとても良いと思います! [気になる点] 「親に電話をかけられた」のくだりは孤児院の職員に電話がいったということでしょうか? [一言] 応援してます!
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