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ドア開けたら戦国時代!?  作者: デンデンムシMK-2
第一章
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まさかの田中さん猟銃資格持ち

短くてすいません。

 この日は帰りが遅かったため、日課の人海戦術と次の休みの時の商いでの商品の買い出しを済ませて家に帰った。本宅の方は里志君も有沙さんも居ない。裏のラボ?の明かりは点いているから起きているだろうが2人の愛の巣に忍び込む勇気はない。


 爺ちゃんが作った大きな木のテーブルに手紙が書いてあった。


 《男同士で手紙なんて気持ち悪いと思うけど言いそびれたから書いておくよ。例の金はK9で不純物が多かったみたいだ。だけどちょうど1000gで320万円にもなったんだ。お金は明日渡すよ。お土産にsnsで有名なケーキ屋さんのケーキを買ったから冷蔵庫に入れているよ。おつかれさん。里志、有沙》


 なんて優しい友なんだ!本当はあやめさんにこんな手紙をもらいたいけどそんな事も言ってられないからな。


 オレはそのsnsで有名なケーキを食べてこの日は眠る事にした。



 次の日変わらない出勤だ。予定では色々買った荷物が今日届くと聞いている。多分2人が居ると思うから大丈夫だろう。


 そして昨日の返事として汚い字ながらちゃんと書いた。まぁメールがあるからメールでもいいんだが。


 《ケーキありがとう美味かったよ。仕事に行ってくる。留守を頼みます》


 と短くだが分かるように書いた。


 出勤すると今日は朝から田中さんと同じシフトだったみたいで時間が一緒になった。


 「おはようございます」


 「おっ!武蔵君!おはよう!実は例の事だけどね?今度休みが合う時にお邪魔させてもらいたいんだけどいいかな?あっ、これをあの漆原君や戦国の人達と食べてよ」


 「え!?これはなんですか!?わざわざこんなの申し訳ないですよ!」


 「いいんだいいんだ。実は実家が精肉店しててね?その精肉過程で残った切れ端の肉を甘辛くお袋が炊いた物なんだけど地元では昼には売り切れになってしまうくらいの物なんだよ?良かったら食べてみてよ」


 「あ、ありがとうございます!今日の夜ご飯にさせてもらいます!」


 透明のプラスチックのタッパーに小分けされた甘辛そうに見えるお肉・・・普通に美味そうだ!ってか田中さんの実家が精肉店ならなんでこんなところでバイトなんかしてるんだよ!?事情があるのかな?


 「さぁ!今日も頑張ろう!」


 「はい!ちなみにオレは明後日休みですけど田中さんは・・・あ!!!講習会忘れてた!!明後日だ!!」


 「うん?なんの講習会だい?ちなみに僕は明々後日が休みだよ」


 「猟銃の講習会ですよ!理由は・・・分かりますよね!?」


 「ふっ・・・見たまえ!これを!」


 田中さんが古いパカパカ携帯から見せてきた解像度の低い画像。それはでかでかと、第一種銃猟免許 田中次郎と書かれた紙の写真だ。


 「嘘!?マジですか!?田中さん猟銃免許持ってたのですか!?」


 「見くびらないでくれ!僕はこう見えても・・・うっ・・・古傷が・・・」


 あ、多分昨日の事か。昨日同じ事言ってションベン漏らしたからな。オレの部屋で!!!許すまじ!!


 「大丈夫ですか?」


 「あっ、大丈夫だよ。武蔵君を思い出して治った」


 クッソ!!スーパー魔法使いの癖に!!!


 「僕は長野の出でね?山奥って程でもないけど元々の生家は山の奥だったんだよ。そこでは半自給自足してる家庭が多くてね?昔の話さ。それで僕も親父に若い頃資格を取らされて山の中を走らされたものさ」


 「カッコイイ・・・・まさにそれを僕も!!あっ、戦国でですけどね!」


 「そうか。向こうの人に肉の美味しさを教えられるといいね?宗教上中々かもしれないけど。とにかく、僕が教えられることは教えてあげるよ?兎も猪も鹿も雉も捌けるよ。牛はさすがに経験はないけど、身体の構造を知れば同じだと思うしさ」


 いや田中さんが光って見える!見えるぞ!こんな男前だったか!?頑張って禿げを隠している田中さんが!!


 田中さん!ちなみにお肉は普通に食べられてるよ!オレが既に広めているからな!!信長さんもかなり肉食だぞ!!!



 この日の田中さんはなにか違うように見えた。なんていうか・・・生き生きしてるように見えるのだ。まぁ田中さんばかり見る趣味はオレにはない。


 そして17時を過ぎたところでこの日のオレの仕事は終わった。木材切断、加工、お店のガーデニングまで今や1人でできるレベルになった。まぁお店のガーデニングに関しては池田マダムに色々教えてもらったってのもあるが・・・。


 家に帰り、里志君や有沙さんに田中ママズキッチンのお肉を渡す事にしたが・・・


 「ただいま・・・って!?うお!?なんじゃこりゃ!?」


 「お疲れさん!購入した物が殆ど今日届いたり受け取ったりしたんだよ!散らかってるけど許して欲しい!あっ、これ例のお金を3等分した金額だよ」


 「合田君お疲れさま〜!」


 「2人ともお疲れ様!」


 家の中はダンボールや大量のソーラーパネルと分かる物、木がマトリョーシカのように積み重なった物、オレが持っていったのと似ているような発電機ぽい物から他には用途の分からない機械がかなりあった。


 有沙さんの方には多分手書きだろうと思うがダンボールに危険と書かれ髑髏のような絵が描かれたジュースの空き缶が並べられ、導火線に繋がれた物がいっぱい入っている。


 「合田君!見て見て!これが通称空き缶爆弾だよ!空き缶に火薬と釘を詰め込み導火線を付けただけの初歩的な爆弾だよ!」


 有沙さん・・・もうあなた遠慮しなさすぎじゃないすか!?


 「ありがとうございます・・・明智様にでも渡しておきます!」


 「100円ライターも、一緒に入れてるから教えてあげてね!」


 「俺の方は水車に取り付ける発電機だよ。こっちの方がリチウム蓄電池なんだ。ソーラーパネルと合わせるだけで水車の動力を蓄電して…………」


 いやもうね・・・いや何でもない。オレも色々持ってってるわけだし。


 「っていうかこれを持って行くのって・・・」


 「うん?武蔵だよ?だって俺達もうそちら側に行けないんだよ?」


 いやいやこんな時間から大荷物運びかよ!?

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