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ドア開けたら戦国時代!?  作者: デンデンムシMK-2
第一章
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武蔵からの提案

読者様からの意見を少しずつお借りして出させてもらっています。これなんかいいんじゃね!?とか何か良さそうな事があれば教えてください。

 着替えてもらい、一先ずズボンの方は有沙さんに洗ってもらいドライヤーで乾かしてもらっている。時間も時間だし店に戻っても今日は業務終了だろう。


 何故ズボンが違うのかと聞かれても2人で理由を合わせる事にした。水回りの事をしていると少し古い配管が裂けて濡れたから、現場がオレの家だからズボンを貸してあげたという事にした。


 「それは災難だったね。田中君に合田君は教えてもらったんでしょ?」


 「はい!田中さんに色々教えてもらい新しいトイレは設置できました!」


 「そっか。じゃあ外回りはこれで一先ず完了って事だね。あっ、田中君は今日は上がっていいよ。お疲れ様でした」


 は!?オレは!?まさか残業か!?オレの残業は1分単位の給料を望むぞ!?


 「店長!?僕は・・・・」


 「あっ、合田君はこっちに来てくれるかな?社長が呼んでいたよ」


 「あ、はい。分かりました・・・」


 田中さんとの会話をしたせいか色々勘繰ってしまう。実は経営が厳しいから正規雇用は見送らせてほしいとか給料を下げないといけないとか言われるのかな・・・。


 コンコンコン


 「失礼します・・・」


 「どうぞ」


 「遅れてすいません。今戻ったところです」


 「いいのよ。座ってくれるかしら?」


 「はい。失礼します」


 椅子に座るよう促されオレは緊張した面持ちで話を待つ。


 「聞いてほしい事があるの。私は風水とか占いを信じている人間なの」


 「はぁ〜・・・」


 「いきなり何の事かと思うだろうけど聞いてちょうだいね?信じるって言っても傾倒する程ではないの。アドバイスの一つとして取り入れてるような感じなの。それで・・・」


 社長が言ったのは、オレを正規雇用したのは実は池田マダムから紹介された巷で人生のアドバイスをする事でそこそこ有名な占い師?的な人を紹介してもらい占ってもらったらしい。


 そこで言われた事が『新しい風が吹く。若い男の子に活路が見える。次にそのような子を見れば重宝しなさい』と言われたらしく・・・


 「自惚れではないですがそれが僕って事ですか!?」


 「まぁね。けどこの方の意見なくとも私はあなたを雇うつもりだったから気にしないでね?あなたはやってみたい事ある?以前にも聞いたけど何かあるかしら?」


 オレにまでこんな事聞くくらいだから相当経営がヤバイのか!?


 「・・・・・」


 「何でもいいのよ?夢、絵空事でもいいの」


 「そうですね・・・僕がその占い師の方が思う人とは思えませんが・・・会社の事を思うと自分が近くのホームセンターにあればいいのになと思う事は・・・」


 オレは思い浮かぶ事を色々言った。誰しもが思い浮かびそうな事から現実離れした事など色々だ。


 せっかく独自ブランドがあるんだから家電一式を付けた引越しから配送設置までのパック販売とか、地元企業へのソファーや椅子、テーブルのリース契約。新しい商品や一定期間が経てば新商品のソファーや椅子、テーブルに交換する。


 例えば農業なら農業に詳しいスペシャリストなんかを雇い、休耕地を格安で借りて最近では農業をやりたい若者が多いのを逆手に取り本当の農業体験ができるイベントを行う。


 しかもこのイベントは1日、2日ではなく種植え、苗植えから収穫、出荷まで体験してもらい売り上げの何%かをそのお客さんに還元してあげるイベントだ。


 その休耕地やなんかもオレの家付近の岐阜市 長良志段見近くで探せば相当な手付かずの田んぼがあるはず。それを格安で借りて行く行くは食料自給率を上げる日本の政策に叶う営業だ。


 他には、各務原市那加官有地無番地に陸上自衛隊の駐屯地がある。その自衛隊向けの商品開発をして駐屯地に出店なんかしたら面白いかも。さすがに任務に関わる装備品なんかは許可や申請、テストなどクリアする問題が多いが消耗品なんかはかなり売れるような気がする。


 「他には独自ブランドの商品の体験会なんかもいいかもしれませんね!僕ならーー」


 「ちょっと!ちょっと!待って!?あなた凄い色々アイデアが浮かんでくるのね!?」


 「え!?いやだってさっき社長が何でも言えって言っていただいたので・・・すいません調子に乗りました」


 「いやいやいいのよ!もっと続けて!あ、待って!パソコンに打ち込むから!」



 気付けば夜の21時を過ぎていた。オレも白熱していたような気がする。最後の方なんかは最早ホームセンターとは剥離したヘリコプターのリースとか、自分で建てられる組み立て式の家とか色々言っていた気がする。


 「あら?もうこんな時間!?拘束してしまってごめんね!」


 「あ、いえいえ!全然です!くだらない事ばかりですいません!」


 「いややはりあなた凄いわよ?私や遠藤君はこの世界に入りすぎてるから新鮮な考えがなかなか生まれないのよ。特に、半畳1人庭サウナとか良さそうと思ったわよ!」


 オレが戦国時代に持っていきたいがために言った商品の1つだ。木で作った簡易的サウナが欲しいため電気を使わない簡単構造の太陽光パネルを使ったサウナを提案したのだ。


 他にもオレが主に戦国時代で使いたいと思ったリチウム電池を使ったキャタピラ式の運搬車など提案してみた。探せば専門メーカーから出てる商品だろうがどちらも高いんだよな。


 ホームセンターは地域密着のみんなの店であるべきだ。そりゃ専門メーカーの方が安心で質もいいかもしれないがみんなのABCも負けていないぞ!って商品を社長には作っていただきたい!


 「色々ありがとうね。遅くまで悪かったわね」


 「いえいえ。僕もこの会社の役に立てるなら嬉しいです」

 

 「そう。占い師の言ってた人って本当に合田君なのかもしれないって思うわよ」


 「ははは。僕なんかじゃないですよ。けど、正規雇用していただきありがとうございます」


 「今度、遠藤君も含めてみんなのABCの決起集会でもしたいわね」


 「はい。その時はお呼びいただけると嬉しいです」


 「分かったわ。あなたがやる気がある子だから良かったわ。あなたの意見をマネージャー達にも通すからもう少し煮詰める事もあるだろうけどプロジェクトが始まれば合田君・・・頼むわよ!!」


 ガシッ!!


 「え!?プロジェクトすか!?」


 「何言ってるの?あなたの考えた事でしょ?責任者は考えた本人がするものよ?頑張りなさい!」


 マジかよ!?この前までニートだったんだぞ!?

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