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ドア開けたら戦国時代!?  作者: デンデンムシMK-2
第一章
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商売開始!

 申請を終わらせた次の日やっと戦国の方を進められる。慶次さんはなんと因数分解まで難なく分かるとの事。頭の中どうなっているのか問いただしたい。


 ちなみにだが営業の事は信長さんからちゃんと書面にて許しをもらっている。なんなら信長さん自身も買い物しに来ると言われたのだ。


 「あやめさん!待ちに待った営業開始の日ですよ!いろはちゃん!伊織さん、太郎君!大丈夫かな!?」


 「はっ!問題ありません!」「はい!」


 「だ、大丈夫です!」「任せてください!」


 時刻は家の時計で朝の5時。少し明るくなり始めたところだ。


 慶次さんが『城下のいい場所を確保しておいてやる!』と言ってくれたのでとりあえず城下に向かう。ちなみに、台座やなんかは家具屋さんで購入した一つ1000円のテーブル4つに、100均で購入したクロスを置いて見栄えよくするつもりだ。


 寡黙な太郎君が1番荷物を運んでくれている。まだオレに慣れていないような気もするけど、もっと色々主張してくれてもいいのにと思う。


 伊織さんも、どことなくオレと距離がある。まあここ最近現代に居る事の方が多かったからな。


 「おう!武蔵!ここだここ!ここがいいぞ!」


 「慶次さん!ありがとうございます!」


 慶次さんは普段遊び歩いているように見えて分からないように色々調べている。夜中の遅くに鍛錬をし、覚えたからと数字や文字の練習をしないわけではなく、何回も何回も反復して覚えているらしい。


 あやめさん達にもオレが居ない時に教えてくれているようであやめさんから聞いたのだ。


 これは本当に禁酒明けには何か高級なお酒でも用意してあげないといけないなと思う。


 オレ達は台を組み立て持って来た商品を並べる。隣のお婆さんのお店は野菜を売っているようだ。


 「お武家様ですかい?」


 「おはようございます。この人は立派な侍ですがオレは違いますよ。へぇ〜!大根はあるのですね!胡瓜に牛蒡に・・・お!茄子もあるんだ!」


 「あんた・・・大丈夫かい!?この辺では誰でも育ててると思うけど・・・」


 「がははは!ご婦人!許せ!この者はここら辺の者ではないのだ!ちょっと隣で商いさせてもらうけど気にしないでくれ!武蔵!缶詰を一つ渡してやれ!」


 「え!?あ、はい!お婆さん、どうぞ!うちの商品の一つ焼き鳥の缶詰ですよ」


 「な、なんだいこれは!?この固い物を食べるのかい!?」


 まぁ缶詰を知らなければそんな反応になるのか・・・。


 「太郎君?お婆さんに食べ方を教えてあげなさい」


 「御意。ここをこうやって……」


 太郎君は真面目すぎる。もう少し笑顔になり接客を学んでくれればいいと思う。まぁオレもついこの間まで引きこもりニートだったけど。


 「合田様、こんな感じでよろしいでしょうか?」


 「うん!伊織さん!完璧!服の説明なんかも大丈夫かな!?」


 「はい!私もきゃみそーるなる物を着ていますが着心地抜群です!」


 オレが持って来た服は色々ある。下着は恥ずかしいため通販で購入した物ばかりだ。この時代の人は太ってる人がいないため全てサイズはSサイズ。


 家ではあやめさんも伊織さんもいろはちゃんもジャージで過ごしている。だが、今はこちらの服装だ。それはオレもだ。


 伊織さんもあやめさんも年齢は数えではなくまだ15歳だそうだこの時代の人々は大人びているのである意味聞いたときはびっくりしたけど。あやめさんはこの時代の女性では珍しく背が高い。高いと言っても150センチ半ばだと思う。伊織さんは150センチないと思う。ただ・・・胸は大きいんだよ・・伊織さん・・・。しかもこの2人いつもいい匂いがしてるんだよな・・・。


 いろはちゃんは13歳だったかな。身長は低い。140センチ前後かな?太郎君はあやめさんと同じくらいだ。14歳と言っていた。あと1年か2年で里から離れ個々草としての仕事に付く予定だったとの事詳しくは聞いていないがみんな親がいないと言っていた。


 まぁ親がいないからオレの家に来てくれたんだけどな。


 「合田様!?こんな感じでいいですか!?」


 「うん!いろはちゃん!さすがだよ!ちゃんと紙に値札も分かりやすいよ!」


 この時代では漢数字が使われている。中には甲骨文字?の数字を使ってる人もいる。漢数字は分かるが甲骨文字?ってのはマジで分からない。


 だからオレ達にも分かるように店の前に大きな紙でアラビア数字と、漢数字、甲骨数字を書いてお客さんにも分かるようにしている。これで間違いはないはずだ。ちゃんと商品にセロハンテープで紙切れに数字を書いているから、いろはちゃんも大丈夫だろう。


 だいたいの商品を並び終えた。いろはちゃんの方は焼き鳥やツナ、イワシ、サバの缶詰。カレー、親子丼、牛丼のレトルト食品。


 伊織さんの方は、下着類、肌着、靴下、薄手のセットアップ、櫛、鏡、割れないコップ、お箸、石鹸、シャンプートリートメント、歯ブラシセットだ。


 やはり伊織さんの方を少し値段を高く設定しているため、客足が遠のいてしまうといけないため、チョコや飴玉は伊織さんの方で売るようにしている。


 「こりゃ〜たまげた!!」


 そう声を上げたのはお婆さんだ。太郎君が食べ方を教えたみたいで一口食べたみたいだ。


 「太郎君?何かも言ったよね!?」


 「はい。鳥の肉と伝えました」


 肉食は禁忌と言っても別にそこまで守ってるって感じではないんだな。寺社の人達には気をつけないといけないと思うけど。


 「兄ちゃんや?これを売ってくれないかい!?こんな味の物初めて食べたよ!」


 「ははは!いいですよ!」


 お隣さんという事もありツナ缶、焼き鳥缶をサービスであげる事にした。分からない事は教えてもらわないといけないから最初はサービスしないとな。


 「え!?ただでいいのかい!?悪いわよ!?」


 「いいですよ!最初なので!ただ、これからは買ってくださいね?そんな高く売ってませんので!薄利多売!人に見てもらうにはこれが1番!」


 「けどこんなに美味しいものを1文なんかで売って利益でるのかい?これは南蛮の物だろう?」


 「ははは!大丈夫ですよ!気にしないでください!」


 「そうかい・・・悪いわね・・・これを受け取ってちょうだい!今日取れた物で1番いい物だよ」


 そう言ってくれた物は茄子と大根と牛蒡だ。普通に未来で買うともっと品質のいい物があるけどこれはこれで嬉しい!


 「ありがとうございます!今日の晩御飯ができましたよ!ははは!」


 「武蔵、準備はいいか?」


 「大丈夫です!」


 「よし!」


 慶次さんがそう言うと深く息を吸い込み叫んだ。


 「さぁ!さぁ!見てらっしゃい!寄ってらっしゃい!世にも珍しい南蛮の食べ物が勢揃いだぞ!!しかもどれもこれも一つ1文ときた!!この機会を逃す奴なんざいねぇ〜よな!?」


 なんちゅう売り言葉だよ!?と思ったがこれが功を奏したのか意外にも・・・人が集まってきたのだ。お婆さんとのやり取りを見ていた人も居るからなのか販売開始1分でそれなりの人集りができた。


 さぁ!合田商店の旗揚げだ!さながら、未来の国民的アニメのドラ○モンのジャイ○ンのような店か!?漢字こそ違うけど名字は同じだぞ!?

 

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