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ドア開けたら戦国時代!?  作者: デンデンムシMK-2
第二章
173/174

織田勘九郎の決断1

 ズシャッ ズシャッ ズシャッ


 パン パン パン パン


 ドスンッ ドスンッ ドスンッ


 「おぇ〜!!」


 「漆原ッ!!情け無いぞ!顔を上げい!」


 「す、すいません!」


 「里志君!大丈夫?」


 「すまん。大丈夫だ・・・」


 信長さん先頭に槙島城に向かい駆け出した。すぐさま信長さんの馬廻りの人達もやってくる。その馬廻りの人達より信長さんの近くに居るのがオレ達と甲賀衆の人達だ。


 その隊に混じりオレはレミントンm870、あやめさんはベレッタショットガン。


 有沙さんは言わずもがな松永久秀も裸足で逃げ出すレベルの手榴弾のような物を投げ込んでいる。信長さんは自ら刀を振い、片手に火縄銃を持ち軽く無双している。


 その信長さんの傍に居るのが利家さんと河尻さんだ。その河尻さんだがこの人も大概おかしい。


 「首置いてけ!逃げるな!ワシと戦え!勇ましく戦え!将軍の兵だろうが!逃げるな!」


 軽くこの人も無双している。たまにオレの岐阜の店に買い物に来てくれているみたいだけど、その時の様子とまるで違う。戦の時は引くレベルに怖い。しかも何故か裸足という・・・。


 「河尻さん!」


 「うん?なんだ?一ノ瀬の嬢ちゃんか?」


 「あっ!ちょ!有沙!」


 「はっはっはっ!漆原!気にするな!足利の兵は弱い!それで一ノ瀬の嬢ちゃん?どうした?」


 「えっと・・・なんで裸足なのかと思って・・・」


 「これか?ワシは戦う時は常に大地にーー」


 「信長!!覚悟ッッ!!!!」


 ズシャッ


 「とまぁ、こんな感じでな?大地と一つになればお館様を御守りする事ができるのだ」


 最早何を言ってるのかすらオレには分からない。有沙さんも流石に分からないだろうと思うが知った気に頷いているし。里志君は未だ顔色が悪い。


 「ふん。こいつか。肉片じゃな。山岡という奴だったかのう」


 信長さんが進んだ先は先ほどオレのドローンを神風アタックさせたところだ。そこには何人か爆殺された残骸があるだけだ。さすがのオレも少し気分が悪い。


 「お館様。この奉行衆だった者は墓すらいらないかと」


 「ふん。そこらへんに捨ておけ!ワシのよんけードローンを壊した報いじゃ!伏見か坂本か此奴の縁戚が居るだろう。斬首しておけ」


 たかがドローンで!?と思ったがオレも信長さんのお気に入りの物とかこれから壊さないように気をつけようと思った。


 オレ達が周りを見ていると、別働隊の稲葉さんって人の隊が南側から攻め込んだみたいで、将軍の兵は恐慌状態だ。そもそも戦意ある者が殆どいない。甲冑や兜なんかも明らかに実戦向きじゃない煌びやかな装飾がしてある甲冑を着た人も居る。


 「ふん。まるで遊戯じゃ。勘九郎を呼べ。将軍も直ちに連れて参れ」


 あっという間の作戦だ。信長さんの怒りの突撃から30分と経たずにほぼ幕府軍は壊滅だ。特に南側から侵入した稲葉軍の勢いが凄い。


 それから15分と経たずに勘九郎君の隊と社長、池田マダムの姿まであった。幸ちゃん、ミヤコちゃんの姿も見える。


 「お館様!将軍の御姿が見当たりません」


 「逃げた・・・いや、逃げる所もあるまい。どこぞに隠れて居るのであろう。探せ!命までは取るつもりはないと叫べ!」


 「はっ!」


 「よし。勘九郎来たな。ここはお主に任せるぞ?良いな?」


 「は、はい!父上はどちらへ!?」


 「ワシはこのまま小谷に向かう」


 「浅井・・・」


 「河尻!お前はこのまま勘九郎の補佐と馬廻りにつけ。武蔵!里志!有沙!お前達はついてこい!」


 「ち、父上!?将軍の対処はーー」


 はぁ〜・・・本当に動くのが早い。信長さんは行動していないと病気にでもなる人なのか!?勘九郎君も可哀想だよな。


 それと・・・これから小谷の方・・・これは史実にもない事だよな・・・まさか向こうで戦なんかにならないよな!?マジで数えれるくらいしか人が居ないぞ!?


 



 「うむ!田中!これより小谷へ向かう!船の用意を致せ!」


 「え、あ、は、はい!!」


 信長さん、オレ、里志君、有沙さん、田中さん、後は利家さん筆頭に7人程の馬廻りの人だけだ。その数人の集団のオレ達は現在の滋賀県大津市の瀬田川付近に来ている。


 この瀬田川に小さいながら陣を敷いている。まぁ船を守るためなのと、田中さんは戦が嫌いぽいからオレが戦場から離していたのだけど。


 だがかつては切れたナイフと呼ばれていたらしい田中さん・・・残念だけど小谷へは着いて来なければならないようだ。





 〜槙島城〜


 「綾子殿、由佳殿!ゆるりとしていてください。戦況は決まったものの一応まだ将軍を捕えておりませぬゆえ陣からは出ぬようお願い致します」


 「えっと・・・失礼ですがあなたは本当に織田信長様の御嫡男様ですよね!?」


 「おい!女ッッ!!!貴様女の分際でここに居る事すら過分なーー」


 「爺!構わぬ」


 「ですが・・・」


 「俺が良いと言っている。爺は将軍探しに行ってきなさい!」


 「はぁ〜」


 「昨日一言二言ですが話したではありませんか?おっと・・・あなた達2人は本当に合田殿と同郷で合田殿が働く商店の女女傑様ですよね?」

 

 「すいません。あまりにも昨日と違って・・・なんかこう・・・」


 「いえいえ。ただ装備が昨日と違うだけですよ。こんな煌びやかな甲冑なぞ実戦向きではありません。それと聞きましたよ?女傑様は城を一つ、二つ買えるくらいに財力があると。よければその才を織田家に使っていただきたく。今一度言いますが織田家の為に色々と手助けしていただけるならば貴方の後ろ盾なら俺がなりましょう」


 「あのう・・・勘九郎様でしたよね?その・・・織田の大殿様とはだいぶ違うのですね?」


 「ははは。よく皆に言われます。父上のように俺はなれませんよ。俺は俺が思うように父上が作る織田家を守るだけです。そのためには俺も身分関係なく使える者、使える物はなんでも使うだけですよ」


 「勘九郎様!」


 「なんだ?」


 「将軍を見つけました。茶壺櫓に隠れておりました」


 「そうか。連れて参れ」


 「綾子も由佳も一緒に来られますか?其方等の世界でも足利といえば有名なのでしょう?」


 「え、えぇ。まぁかなり有名な・・・」


 「そう。ですか。ならば行きましょう。見納めになりますよ」


 「「え!?」」



 

 

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