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ドア開けたら戦国時代!?  作者: デンデンムシMK-2
第二章
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当たり前のような気絶

 「そんな2人して必死で隠さなくてもいいじゃない?恋なんて人それぞれなんだし、歳の差なんて関係ないのよ?もちろん職場恋愛でも問題なしよ?けど合田君はあの古風な彼女との二股は許さないわよ?」


 うん。社長は思いっきり勘違いしている。その社長を見た後、池田マダムはオレの方へ向き、軽く首を横に振る。


 オレは意を決して社長に言う事にした。


 「社長!本当の事を言います。この後は何か予定入っていますか?」


 「え!?なんなの!?」


 「由佳ちゃん?この間私が聞いた事覚えてる?超常現象の事・・・タイムスリップ信じる?って話を」


 「あぁ!なんか私が戦国時代に行けば何をしたいか聞いてきたやつね!それがどうしたの?」


 さすがに私的な事で店を早く閉めるわけにはいけないため、22時まで待つ事とした。オレと池田マダム、社長が難しい顔して事務所に居るからなのか、夜のバイトの子達はキビキビ接客している。


 というか、夜だからそんなにお客さんは居ないけどみんな何かしら仕事をしているって感じだ。


 そして、閉店時間が過ぎ、レジ締めをし、精算してみんなのABCを閉める。この作業は開店以来ずっと社長の仕事だそうだ。そして、各々の車に乗り家に向かう。


 「そんな2人とも怖い顔して、ここ合田君の家よね?どうするの?なにか見せてくれるの?」


 「社長・・・これから見る事は他言無用でお願いします。誰かに話したりすると入り口が閉じる可能性もありますので」


 オレは表情崩さず、里志君達のラボに入る。ラボの入り口じゃないといけないからだ。


 「あ、合田君待って!夜ご飯食べてないじゃん!」


 オレが厳正な雰囲気を纏っていたのに池田マダムの声で台無しだ。まぁ、でもその通りなわけで夜飯をみんな食べていない。まぁ向こうで誰かに作ってもらったのでいいかな。



 「では・・・社長、オレに続いて入って来てください」


 「え?入るったって・・・」「ふふふ」


 

 「合田様!お帰りなさいませ。池田様もお帰りなさいませ」


 「いろはちゃん、おつかれさん!ってかあれ?まだ岐阜・・・の部屋じゃないね。ここは?佐和山?」


 「ちょ、ちょ、ちょっと!!!?ここはなによ!?ここはどこなの!?」


 まぁ社長の反応が当たり前だよな。


 「社長・・・ここは戦国時代です。理由は色々とあって説明が難しいため端折りますが、安倍晴明さんの陰陽の力でこんな風になりました」


 「いやいやいや陰陽って・・・」


 「由佳ちゃん!安心して!私もこの時代にだいぶ慣れてるのよ!内匠頭って官職ももらったのよ!」


 「いや貰ったって・・・誰によ!?」


 「うん?そんなの織田信長様に決まってるじゃない!」


 バタンッ


 「だ、大丈夫ですか!?」「あれ!?由佳ちゃん!?」


 「気を失ったようですね。この方は合田様や池田様の大切な方ですか?あっ!それとここは佐和山城ですよ!丹羽様が是非佐和山城下でも商いをしてくれとの事で、合田様がこちらに居る間だけ佐和山で商いする事となりました!」


 「あ、うん。いろはちゃんありがとう。ちなみにこの方は未来のお仕事で1番偉い人なんだ。ちなみにここは充てがわれた部屋だよね?」


 「はい。丹羽様が奥方の妹君になにかあってはいけないと言っていただきまして、三の丸の迎賓室を貸していただきました」


 「だからか・・・だからパソコンやら自転車とか空き瓶とか色々置いてあったんだ。いったいなんの部屋かと思ったよ」


 「あぁ〜!武蔵様!お帰りなさい!」


 「あやめさんこんばんわ!」


 「あれ!?その方は社長様では!?」


 「覚えていたんだね。ちょっと池田さんと話していると色々とあってね?」


 「そうなのですね。そんな事よりちょうど良かったです!織田軍魁に抜擢されましたよ!」


 「うん?どういうこと!?」


 「だから!私達合田軍が第一陣・・・織田軍の先駆けです!しかも時もちょうどよく明日の早朝に出陣です!甲冑の御用意は出来ております!」


 いや戦に行くのは知ってたけどまさか本当に第一陣になるのかよ・・・今度はオレが倒れそうだわ。


 「池田さん?すいません。そういう事なので社長をお願いできますか?」


 「分かったわよ!合田君!くれぐれも気をつけるのよ?」


 「ははは。大丈夫ですよ!さっきからそこの角でコソコソこちらを伺っている合田家の自称筆頭家老さんも居ますし」


 「え?」


 「がははは!バレてしまいましたか!さすが我が君ですな!」


 自称筆頭家老の小川三左衛門さん。つい先日・・・失礼。約半年ほど前に仕えてくれた人だ。甲賀出身の草・・・所謂、未来で忍者と呼ばれる集団の人だ。その甲賀村出身の人の中で最初にオレに仕えると言ってくれた人だ。


 その小川三左衛門さん・・・平時では自称筆頭家老でもあり、戦時では自称合田家総隊長らしい。オレ的には別にそんな事気にしない。むしろどうぞどうぞって感じだ。異名みたいでむしろかっこいいとすら思う。


 そして必ず言われる事があるのだ。


 「我が君!早うに、あやめと・・・おっと失礼しました!奥方とやや子を頼みますぞ!教育係はワシですぞ!」


 「だからそれはまた時を見てだって言ってるじゃん!」


 小川三左衛門・・・オレとあやめさんの子供が出来たとしたら教育係になるらしい。そして、あやめさんが抱き、オレが抱いた後は家臣で1番に子供を抱っこささてほしいらしい。それが直近での1番の楽しみだとよく言われる。


 「冗談はさておき・・・甲賀隊いつでも出陣できますぞ!」


 「了解!丹羽様にもなにも聞いてないからまた後で伝えるよ。みんなに楽にするように伝えておいて!」

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