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ドア開けたら戦国時代!?  作者: デンデンムシMK-2
第二章
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社長の勘繰り

 各々がそれぞれ働きだし、独立した動きを見せるようになったがそれでも池田マダムも里志君、有沙さん、田中さんと連携をちゃんと取っている。


 まず1番が軽油だ。船のタンクは大きい。携行缶一つや二つなんかでは始まらない。だからみんなにお願いして、各々が動ける最大で携行缶に軽油を買ってきてもらうようにした。もちろんオレもだ。


 みんなが必死で動き回って、信長さん専用船の方はメーターが振り切れるくらい燃料を入れることに成功した。


 大型船の方はそれでもメーター半分前後しか補給する事ができなかった。こんなにみんなで必死で動いたのにである。なんなら岐阜のガソスタ全て回ったんじゃないかとすら思う。


 「武蔵!勘弁してくれ!もう無理だ・・・」


 「私も・・・疲れた・・・」


 「僕もだ・・・」


 「腰が痛い・・・」


 「みんなごめん。それにありがとう!これでなんとか船を走らせる事ができる!と思う」


 「みな様お疲れ様です。はいよければどうぞ!お茶です!」


 「あ、あやめさんありがとう!そういえばあやめさんは今日は何してたの?」


 「はい。漆原様と一ノ瀬様に習った弾丸作りをしていました」


 「え!?そんな簡単に覚えられる事なの?」


 「はい。というか、私じゃなくとも妹のいろはでも簡単にできるかと思いますよ?」


 「武蔵はバタバタしてたからあやめさんに教えたんだよ!そんな目で見るなって!な?また今日で俺達も帰らないと行けないし、武蔵も明日から仕事だろう?なら、この時代に居る信用できる人に引き継いだ方がいいだろう?」


 確かにその通りだ。


 「ってか、そんなに簡単に弾丸って作れるの?」


 「あぁ。だから信頼できる人にしか教えたくないんだ」



 ガシャンッ ガシャンッ ガシャンッ ガシャンッ


 コロン コロン コロン コロン


 オレは驚いた。岐阜のオレの家の一部屋に例の密林サイトで購入した電気を使わない機械を設置していたのだが、よくもまあ里志君、有沙さんはこのようなものを知っているなと感心する。


 機械に筒のような物が4つほどある。その筒にはプライマー、ガンパウダー、空薬莢、弾頭が入っている。


 「ここに最初に空薬莢とかガンパウダーとか準備して、全て準備できれば後はこの横にあるレバーを引くだけで・・・」


 ガシャンッ コロン ガシャンッ コロン


 「とこのように弾薬ができるんだ。ガンパウダーの分量もここのメモリーを変えるだけでいいんだ。ただ気を付けないといけないのはガンパウダーの量を間違えると大事になってしまうってところかな?」


 「よくこんな機械知ってたね?」


 「ははは。それは例の動画投稿だよ。な?有沙?」


 「そうだよ!私達のチャンネルの登録者に凄い人が居るんだよ!その人からDMがきて、その人の動画を見てみたの!これよ!これ!合田君も見てみて!」


 「お!?同じ機械じゃん!?」


 見せられた動画は目の前にある機械と同じ機械を詳しく説明していた動画だった。


 「実はこの動画の他にも色々な知恵が欲しいと思って、最初に武蔵が俺に言ったように俺達のこの出来事を小説サイトに書くようにしたんだ!」


 「マジで!?」


 「うん。マジのマジだ。題して『ドア開けたら戦国時代!?』だ!」


 「なんか安直な題名ね」


 「池田さん!そんな冷たい事言わないでください!有沙と2人で一生懸命に考えた題なんです!」


 「ふふふ。冗談よ!それにしても最近の若い子は色々考えるのね」


 「どうしても自分達だけじゃ限界がありますからね」


 里志君や池田マダムが談笑している中オレは真剣に弾薬動画を見ていた。この動画は素晴らしい。もし何かの間違いで籠城戦になったとしてもこの火薬やガンパウダーがあればずっと戦えるって事じゃん!


 そこに食い物もあれば永久機関じゃん!とか思っていた!


 「ならこの動画を見て里志君は知ったんだ?」


 「そうだ。この人も戦国時代の話が好きみたいでね?よく取れたCGだ!最近のAI技術とかも凄いねとか言ってくれているんだ」


 「まぁ反則だよな。本当はリアル戦国時代だからね」


 「そういう事だから武蔵!弾薬は気にするなよ!まぁ強いて言うとすれば・・・空薬莢は持ち帰ってくれ!再利用できるからな!」


 「分かったよ!」


 「合田君!槙島の戦いでしょう?死なないでね!」


 「多分大丈夫だよ!上杉謙信とか武田勝頼とかなら分からないけど、いうて幕府軍だからね」


 「そういう先入観は危険だぞ!」


 「心配してくれるなら田中さんも行きますか?信長さんに直訴してあげますよ?」


 「うん!武蔵君や漆原君のような若い子のチャンスを僕が奪うのはよくないだろう!存分に頑張りたまえ!ははは!」


 「「「「ははははは!!!」」」」


 田中さんはやはり田中さんだ。



 「うん。よし!これでいいかな!品出しも終わったし、検品も終わったし」


 「あら?合田君?今日はもう上がり?」


 「はい!池田さんもそろそろですよね?オレは夜から行きますけど一緒に行きます?」


 「一緒に行こうかしら。沢彦和尚に夜ご飯誘われているから今日にでも私から誘ってみようかなって」


 「へぇ〜!?珍しいですね!けど、メニュー考えなくて大丈夫なのですか?」


 「それはあれよ!未来の力!大豆ミート!肉じゃないから多分食べれるでしょ?なんでも果実酒の氷砂糖が溶けたみたいだから試飲してほしいって言われたのよ」


 「そうだったのですね!なら頑張って商品化してくださいね!今、上杉に動かれたら大変なので酒で釘付け作戦を成功させないと!」


 「私は影から頑張るね!ふふふ」


 「あら?また2人でコソコソ話してるんだ?」


 「あ、社長!」「由佳ちゃん!なんでもないのよ!」


 「そうやって隠すんだ?最近2人で話してる事が多いけど本当に2人の関係があるんじゃないの?お酒がどうとか一緒に行くとか言ってたよね?」


 これはヤバイ・・・今回は本当に騙せそうにないぞ・・・。

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