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ドア開けたら戦国時代!?  作者: デンデンムシMK-2
第二章
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間話 佐和山での宴会

 「っも〜!!やってられんわ!なーにが離間させろだ!無理ゲーすぎるだろ!」


 「まぁあの久政は中々のクセモノだな。だが、武蔵!お前は中々いい表情だったぞ!最初来た頃より顔付きがよくなった!」


 「そうですかね?」


 「本当にそうよ!私もビックリしたんだから!合田君ってあんな事言えるのね!」


 「まぁお館様の離間作戦?が上手くいかなかった事はしょうがない!あれは口だけ達者な羽柴だって無理だろうよ!もちろんワシはもっと無理だ!だから気にせず今宵はこの佐和山城でゆっくりしてくれ!」


 「丹羽様ありがとうございます!」


 「うむ!もしお館様が叱責するような事があればワシに言ってくれ!あれは無理だったと言ってやる!」


 佐和山城に戻ったオレ達は一晩泊まらせてもらう事となった。そもそも離間作戦なんて言い方だけカッコいいけど、要は寝返らせろって事だよな。まぁ無理だ。とりあえず、槙島の戦いは起こるとしてその後起こる小谷攻めの時に上手くお市さん救出を考えないといけないな。


 「合田様、お疲れのところ非常に申し訳ありません」


 「うん?はいはい!どうされました?」


 「いや、この湯を入れて3分待つと言われましたが3分とはどのくらいで!?」


 丹羽さんの土産の中にカップラーメンを入れていたが他所ではこれすら作るのに苦労する。早く信長さんに強権を発動してもらい、時間や長さお金なんかの単位を統一してもらうよう進言しよう。



 「おぅ!いいぞ!飲め!飲め!合田!遠慮はいらんぞ!」


 「ゴグッゴグッゴグッ!プッハァァァーーー!!」


 「良い飲みっぷりじゃ!!」


 簡単に言おう。無理ゲー過ぎて、どこをどうすれば離間作戦できるか考える事すらできず、オレ達は宴会をする事にした。そしてオレも飲む事にしたのだ。


 オレが持って来た・・・失礼。持ち運んでくれたのは小川さん達だがビールとワインを丹羽さんに渡したのだ。


 丹羽さんは日本酒や焼酎より、ビールとワインが好きだと知っていたからだ。食べ物は残念ながらインスタント麺やカップラーメンしか持って来ていない。そもそもこんな宴会をするとは思わなかったからだ。



 「そこでじゃ・・・ワシはまだまだ駆け出しの頃だった。桶狭間には従軍こそしておれど活躍はなかった。そのじゃ。急に風が吹き出したワシが小便していると聞こえるのじゃ!」


 「何がですか!?」


 「首のない女が何か分からぬ声を上げているのじゃ!」


 「キャァァ〜〜!!」


 「「「「「うをっ!!!!」」」」」


 「バッキャロー!驚かすんじゃねぇ〜!綾子じゃなければ叩き斬ってるところだぞ!」


 気付けばみんなが酔い、怪談話になった。丹羽さんは心霊系の話が好きみたいで色々ネタを教えてくれた。

 が、丹羽さん・・・自分から怪談話をしてる癖にめっちゃ、ビビる。池田マダムも池田マダムで酔ったみたいでノリでさっきのように驚かしてきたりしている。まぁ仲は良くなっただろう。思いのほか丹羽さんは面白い人だ。


 「ホォーホォー・・・ホォーホォー・・・」


 「な、なんじゃ今の声は!?」


 「フクロウですか?」


 「フクロウなんかじゃないだろう!?」


 「慶次さん!慶次さん!」


 「グガー・・・・」


 「チッ。だめな護衛だ。完全に寝てるわ。丹羽様、オレが見てきましょうか?」


 「う、うむ。別にワシは怖いわけではないんだぞ!?」


 いやうん。完璧にビビってるな。心霊は好きだけど話したたら徐々に自分が怖くなってくるやつだな。


 オレ達が飲み食いしている所は一階の大広間だ。その襖を開けると立派な日本庭園がある。その塀の向こうから音は聞こえるけど・・・。


 「武蔵様!私も行きます!」


 「あやめさんありがとう」


 オレはどうせフクロウかなにかだろうと思い、軽い気持ちであやめさんと庭に出た。一応念の為、小川さんが着いて来てくれたけど・・・


 「我が君!お下がりください。これは物怪の類かと・・・もしくは刺客の類かと・・」


 「マジすか!?」


 「ホォーホォー ホォーホォー」


 「そこかッッッ!!!!!」


 「ま、待て!待て!ワシだ!日中に会ったワシじゃ!!!」


 「え!?あなたは・・・浅井家の!?んぁ!?浅井・・・長政さん!?」


 「海北!だからフクロウの鳴き真似はやめておいた方がいいと言ったではないか」


 「いや新九郎様!?そう言われましても某は獣の鳴き声は・・・」


 あれ!?浅井長政ってこんな人だっけ!?いや、これが本来のこの人なの・・・か!?

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