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ドア開けたら戦国時代!?  作者: デンデンムシMK-2
第一章
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抗ってみせる!いざ開戦!

 オレと竹中さんはまんまと騙されました。いや、さすが武田信玄と言うべきか・・・。

 

 まず、1万人程の武田軍が信玄本隊だと思っていた。現にドローンでそれは確認していた。だが実際はどうだ!?


 まず、竹中さんの言っていた通り祝田坂方面に武田軍は向かっていた。だが、ここで一つの誤算だ。坂を降る手前に部隊が運用できるくらいの開けたところがあった事が一つ。


 そして、もう一つが長篠方面からだろうと思うが、他の部隊がそこで既に陣を展開していた事だ。史実では分かっていたが、まさか本当にこうやってなるとは思いもよらなかった。


 「ほほほ。まんまと嵌められましたね。さすが武田軍と言うべきでしょうか。本隊だと認識していた事が間違いでしたね」


 竹中さんの今の言葉でさっきまで考えていた敵本陣への奇襲攻撃はパーとなった事が分かった。そして、徳川軍含め、オレ達織田軍の足軽さん達の顔が明らかに引き攣っている。


 オレも似たような顔になっているかもしれない。だが、ここでさすがオレの未来の妻、嫁、ワイフになるあやめさん。


 「武蔵様!これを見てください!ここなる部隊が本陣かと!」


 あやめさんは持って来ていたドローンを操作して、リモコンに装着している2インチモニターをオレに見せてきてくれた。


 そこには社会で習った武田信玄の絵とまんまそっくりな人がそこに居る事を確認した。

 

 ちなみにだが布陣としては、武田軍に向かって最右翼にオレ達が居る。平手さんの隊に混じってだ。それから左翼に向かい、水野さん佐久間さんと続く。それより左翼が徳川軍だ。


 パカパカパカパカパカ


 オレ達が難しい顔してるところに佐久間さんが現れた。それと同時に未来の歴史ドラマや映画で聞こえる法螺貝の音が聞こえた。


 ホォオホー ホォオホー ホォオホー


 「チッ。我等に陣を敷かせぬためか。動きが早い。おい!合田!よく聞け!頃合いを見て浜松まで退け!」


 「え!?徳川軍は士気は低そうですけどヤル気になってますよ!?」


 「馬鹿か!お前は徳川の人間か!?こんなところに居ればたちまちすり潰されるぞ!?特にお前達と相対している軍を見ろ!あの旗印は武田四天王の1人、内藤の隊だ!その後ろに武田本人が居る!つまり1番激戦になるところだぞ!」


 いやいやそんな言われなくてもドローンで確認してるから。と言いたいところだけど、さすがのオレも退かないとヤバイと分かっている。


 「いつ退けばいいのですか!?」


 「おい!竹中!お前が合図を取れ!なにをしようとしていたかは分からぬがやめておけ!退き時は経験でしか計れぬ!お前の事は好かぬが死ぬなよ!右翼が崩ればワシ等も危ない!」


 いや、面と向かってオレのこと嫌いとか言われたんだが!?オレもファッキンサノバ佐久間は嫌いだけどまさか本人目の前に言うか!?


 「ふむふむ!さすがにこれは退かなければなりませんね」


 「さすがの平手様もまずいと!?」


 「違います!汎秀と呼んでください!まぁ今はそんな事より・・・さすがに兵力に差がありすぎます。俺も合田殿と共に退きますので平手隊の命運は合田殿と竹中殿に託しましたよ」


 「おい!武蔵!無駄話はいい!早く号令を出せ!敵の先頭が動き出したぞ!やるならやる!退くなら退く!早くしろ!」


 「あぁ〜!もう!やるだけやってやる!鉄砲隊!!先頭に移動!横1列に並んでください!オレの合図で撃つ!」


 「ふむふむ。では私もやれる事はしましょうか。合田殿?私はあなたを信じていますよ?堅物殿?退きの合図は任せなさい」


 「平手隊聞け!死が究極に迫ってくる瞬間が1番生を実感する!今この時こそ奮戦する時ぞ!命を惜しむな!名を惜しめ!声を上げよ!鬨を上げよ!」


 なんと厨二臭い言葉を言うのだろうかと思う。さすが平手さんだ。若い。さすがのオレでもあれは言えねーわ。


 そして、敵が迫り来る中、何故か今思い出した事がある。三方ヶ原の戦いの前に里志君が『出陣前は教えてくれ』と言っていた事。それをオレが忘れてしまっていた事。


 いったいこの時代に来れない里志君、有沙さんがなにをして驚かそうとしていたかは分からないけど今となってはもう・・・。頑張って奮い立たせようとはしてるが無理ゲー過ぎる。


 だがオレにはあやめさん、慶次さん、竹中さん、一際熱い漢、小川さんが居る。抗ってみせる!






 〜東京 漆原里志の部屋〜


 「なぁ?有沙?ドアとお札の移動は済んだし、準備も完璧だけど武蔵からの連絡がないよな?」


 「確かに徳川家康も武田信玄も合田君も驚かせるって言ったけど連絡ないね。三方ヶ原って史実では今日くらいに開戦してるよね?」


 「一応な?武蔵やオレ達がした事で多少変わってるかもしれないけど、それでもそんなに狂うものなのか!?それとも武蔵が連絡を忘れ・・・いや、その線が濃いよな?」


 「いや、私は知らないよ!?だって私は合田君の性格とか分からないし!そんな忘れっぽい人なの!?」


 「うん。今思えばそれしか考えられなくなった!もういい!オレ達も行こう!確か今は浜松城に繋がっているって言ってたよな!?」


 「分かったよ!うん。今は浜松城だよ!」


 「よし!三方ヶ原は退却戦だから急ぐぞ!作ったり購入した物持ったか!?」


 「大丈夫!持ったよ!里志も大丈夫!?」


 「あぁ!忘れ物はないよ!さぁ行こう!」




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