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ドア開けたら戦国時代!?  作者: デンデンムシMK-2
第一章
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間話 各々の思惑

 〜岐阜城 大広間〜


 「御報告致しますッッ!!!」


 「なんじゃ!」


 「徳川家の城 長篠城が落ちました」


 「なんじゃと!?半兵衛と武蔵が居たはずではないか!どうなっておる!?」


 「はっ。双眼鏡なる物で見ていただけですので内情の詳しい事までは分かりかねまするが・・・恐らく、徹底抗戦派だった奥平氏を筆頭に捕らわれた模様・・・」


 「んな事はどうでもいい!武蔵は!?半兵衛は!?」


 「はっ。竹中様、合田様は1当てで敵の出鼻を挫いたみたいです。テルミット爆弾の成果大。その後は新式銃で第一陣の足を止めた模様です。そして、城も怪しくなっている間に長篠を後にした模様です!」


 「そうか。ならば尾張に向かっているのじゃな?」


 「いえ。それが・・・」


 「なんぞ!シャキッと話せ!」


 「は、はい!浜松の方へ向かったように思います!」


 「そうか。うむ。これからじゃな・・・。貴様は東美濃を探っておけ!下がれ!」



 〜長篠城〜


 「さすが奥三河の山上三方衆!見事な結束じゃ!当初は謀ったかと思うたがのう?」


 「はっ。武田軍に歯向かうはずもございませぬ」


 「ふん。これは奥平定能、貴様の息子の貞昌だろう?」


 「はっ・・・」


 「構わん!そんな冷や汗かかなくとも殺したりはせん」


 「ま、誠にございまするか!?」


 「まぁそれはお主のこれからの働きによる。それまで息子は牢に入れさせてもらうが罪人のような扱いはせん故、許せ」


 「ありがとうございまする・・・この奥平定能、一騎当千の働きを致しまする」


 「良い。既に勝ちは見えておる。後は詰み将棋かの如く、我等はお屋形様の言う通り動けば良い」


 「はっ!」



 〜遠江 滝堺城〜


 「お屋形様!御報告ッ!!」

 

 「大きい声出すな!分かっておる!長篠が落ちたのであろう。損害は?」


 「は、はい!山県昌景様が兼ねてより山上三方衆に文を送っておりましたが、こちらに寝返りました!」


 「そのくらい分かっておる!ゴホッ ゴホッ・・・」


 「お屋形様!?」


 「他愛ない!咽せただけじゃ!して、はよう結論を言え!」


 「はっ。申し訳ございません。第一陣が少し足止めされたようで、死亡が20人、怪我人が100少しです」


 「うん?ちと負傷者が多いな?なにかあったのか?」


 「いえ、浜松から増援があったようでその者達が抵抗していたようであります!ですが、城主 菅沼氏が増援部隊の頭 奥平貞昌を捕え父、定能も抵抗を辞めたようでございます」


 「う〜む・・・。少し引っかかるな。増援部隊は奥平意外はもちろん始末したのじゃな?」


 「いえ・・・40〜50人程、浜松の方へ逃がしてしまいました」

 

 「40〜50か・・・。戦局に支障はないと思うが引っかかる。ふん。まぁ良い。ここで少し、兵の休息を取らせた後にワシも侵攻を開始する!山県には手筈通りだと伝えておけ!」


 「はっ!」


 パタン 


 「ゴホッ ゴホッ ゴッホッン!!!」


 ピチャ


 「クッ・・・・ワシの身体よ・・・今少し保ってくれよ」



 〜長篠城〜


 「ほう?5千も兵を集めたか。よくぞ」


 「はっ!ありがたき御言葉!」


 「良い!お前達と違ってこれより西にある野田の城の・・・確か菅沼正貞お主の一族じゃったな?野田城 城主 菅沼定盈じゃ。お主達と違って豊川三人衆は時勢の見えぬ馬鹿じゃ。おっと・・・今のは許せ!」


 「はっ。いえ・・・構いません」


 「だがさすが菅沼一族である。抵抗が激しいゆえ、一先ず、東の柿沼城を攻める!先陣はお前達だ。十分に働きを見せよ!したらば、本領は安堵するようワシが進言してやる!」


 「「「はっ!」」」


 ここに、もう一つの前哨戦と言われる仏坂の戦いが始まろうとしていた。


 

 〜柿本城〜


 「叔父上!ワシも逃げずに戦います!」


 「ははは!その気概や良し!お前の父でありそして・・・ワシの兄者に似ておる!それでこそ重時の子じゃ!よし!よし!」


 「お、叔父上!ワシはもう子供ではございませんぞ!」


 「ワシから見ればいつだって可愛い甥じゃ!じゃがお主はまだ若い!武田がなにするものぞ!山上三方衆は寝返ったようじゃが我等、井伊谷三人衆 鈴木家は絶対に寝返らぬぞ!重俊!ワシは馬鹿ではない!」


 「はい!?何を言っておられるのです!?」


 「この城はまだ未完成じゃ!本丸の壁しかない城は守りきれぬ!満光寺の和尚に仲介を頼め!暫し時間を稼ぎ、我等は同じ井伊谷三人衆の1人近藤康用も詰めている小屋山城に退く!」


 「クッ・・・ですがそれではーー」


 「重俊!負けると分かっていても戦わなければならない時もある。だが今はまだ違う。お前は若い。もっと学び、覚え、殿の役に立ちなさい!」

 

 「は、はい!叔父上!」


 「そう暗い顔をするな!織田方の・・・確か竹中何某と合田何某が持ってきたこの焙烙玉を使えば防げる!かなりの威力らしいぞ?この線に火を点けて相手に放り投げるだけでよいらしい」


 「はい!確か水に近付けるなとも言われておりましたね」


 「うむ。よう覚えておるな。後は見た事ない食い物も多数ある!全部説明を書いてある紙もある!非常に美味らしいぞ?全部持って退こう」


 「はい!」

※更新を2、3日お休みいたします。すいません。

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