月夜の晩に浜辺
月夜の晩
人波に押し寄せられた
孤独な浜辺
心地よい微風が傷口に沁みる
月夜の晩
波に打ちあげられた
孤独な雑魚
虚ろな目玉は 鏡のよう
剥がれかけた鱗は
逆らった運命
月夜の晩
感情の波に打ち寄せられた
やすらぐ浜辺
闇に包まれたひび割れたこころ
月夜の晩
波に打ちあげられた
壊れたガラス
繊細な破片は 鏡のよう
尖って蒼白い砂に突き刺さる
月夜の晩
浜辺に探し物が落ちていた
月夜の晩
浜辺に失った断片が
落ちていた
月夜の晩
海面は似たものを映す
鏡のようだった
最後まで読んでくださりありがとうございました。




