改27話「それから」最終話
・いつ
女神暦819年5月1日
・どこで
ルーデンドルフ帝国、お城、アトリエ
・誰が
リアーナ、アルドリック
・服装
リアーナ、白のローブ(絹製)の上に、エプロン
アルドリック、黒のジュストコール
※27話、三人称から一人称へ変更しました。
私がルーデンドルフ帝国に渡って一年が過ぎた。
私はアルドリック様の口利きで、王宮内で王宮魔導士のヒーラーとして騎士の治療をする仕事に就いている。
時おり教会や冒険者ギルドを訪れ、冒険者や貧しい民にボランティアで治療魔法を施している。
心配性のアルドリック様が、私の護衛に女性騎士を十人もつけてくれた。
護衛が付いたことで、アルドリック様からようやく、男性ばかりの騎士団や、荒くれ者が多い冒険者ギルドに行く許可を得られた。
私が驚いたのは、ルーデンドルフ帝国には聖女がいないことだ。
聖女がいないので、結界も張っていない。
ルーデンドルフ帝国が結界を張ると、モンスターは周辺の国に逃げる。
結界を張ればルーデンドルフ帝国は安全になる。
だけどその代わりに、周辺の国々の魔物の被害が及ぶ。
両国の関係が悪化する原因になるので、ルーデンドルフ帝国では結界を張らないそうだ。
その代わり、冒険者を数多く雇い魔物の間引きをしている。
冒険者や騎士団が定期的にパトロールを行い、住民や商人から魔物の目撃情報を集め、村の周辺に監視塔を設置しモンスターをいち早く発見し、スタンピードが起こらないように、町や村が魔物の被害が出ないように細心の注意を払っていた。
また、村人が自衛できるように、騎士が村人に基礎的な剣術の訓練も行っていた。
森や荒野で多数のモンスターが目撃されたときは、城から騎士団を派遣し、モンスター退治に当たらせていた。
魔物の遺体からは毛皮や爪や角などの素材が回収される。
それらの素材から防御力の高い防具や攻撃力の高い武器が作れるので、騎士団や冒険者の戦闘力が向上する。
質の良い武器や防具は、他国に輸出され高値で取引され国の経済を潤した。
ルーデンドルフ帝国は魔物と上手に共存していた。
私は週に五日、王宮魔導士のヒーラーとして働いている。
勤務内容は、王宮での騎士団員の治療と、冒険者ギルドでの冒険者の治療、教会での貧しい人たちの治療だ。
残りの二日は、アトリエでのんびりと絵を描いて過ごしている。
本当はもっと働きたいのだけど、アルドリック様に「働き過ぎはよくない。少しは趣味の時間を持って」と言われたの。
今日は休日なので、宮殿内のアトリエで、絵を描いて過ごしている。
アルドリック様が用意してくれたアトリエには、イーゼル、キャンバス、パレット、筆、絵の具、石や木を彫る為のマレット、パレットナイフ、照明、休憩用のソファーにテーブル……とにかくなんでも揃っていた。
「リアーナ、聞いてもいいかな?」
今日は……というより私がアトリエにいると、アルドリック様は毎回訪ねてくる。
彼は私が絵を描く姿が好きなようだ。
そう言えば彼からの手紙にもそんなことが記されていた。
アルドリック様は、今日も優雅にソファーに腰掛け、紅茶を嗜んでいる。
「なんでしょうか?」
「ずっと気になっていたんだけど、この絵のモデルは誰なんだ?」
彼は眉間に皺を寄せ、絵の中の人物を睨んでいた。
私の目の前にあるキャンバスには、神々しいまでに美しい青年が描かれている。
……というのは、流石に自画自賛でしょうか?
「君は人間を描かない。
君が描くのは、神や精霊だけだ。
だけど不安なんだ……。
君が描いているのが、その……人間の男じゃないのかと……。
そして、そのモデルにかっている人物が、僕ではない他の誰かだとしたら……」
アルドリック様は不安げな表情をしていた。
「そんなことはないって思うんだけど、その万が一ということもあるから……」
アルドリック様は、私が実在する人間の男性をモデルに絵を描いてると思っているらしい。
もしかして、アルドリック様は絵の中の人物にヤキモチを焼いているのかしら?
可愛らしいですね。
「心配しなくても大丈夫ですよ。
今描いている絵は、実在する人間をモデルにしていませんから」
「そう、良かった……!」
アルドリック様がホッとした表情で息を吐いた。
「この絵のモチーフは、ヘイムダル神です」
「ヘイムダル神?」
アルドリック様が小首を傾げる。
「ヘイムダル神はたいそう見目麗しい神様で、耳と目がとても良かったそうです。
未来を見る力もあったと言われています」
「へ〜〜、凄いんだね」
でもそれだけではないんです。
「ヘイムダル神は、アルドリック様と同じく、勇壮で凛々しく壮麗なのです」
「えっ……?
リアーナは僕の事をそんなふうに思っていてくれたの?」
アルドリック様が頬を染めた。
「アルドリック様に再会したとき、ヘイムダル神の絵を描きたいと強く思いました。
ですが王国に置いてきた、神様や精霊の絵を急いで描き直したくて……。
この絵に着手するのが遅くなってしまいました」
アトリエに入ったとき、ハルシュタイン王国に置いてきた神や精霊の絵を、急いで描きあげなくてはいけない……そんな不思議な感覚に襲われた。
ドワーフ、靴職人の妖精、
首だけの老人、
右腕のない男、
八本足の馬、
豊穣の神、
海神ニョルズなどの絵を、仕事が終わったあとや、休日を使い、急いで描き上げた。
平日は王宮魔導士として勤務、夜と休日はアトリエでお絵かき。
なので、ルーデンドルフ帝国に来てから、観光らしいことをしていない。
完成した絵は、アルドリック様にお願いして、その絵のモチーフに合った場所に飾ってもらった。
炎をまとったトカゲの絵は炊事場に。
ドワーフの絵は鍛冶工房に。
靴職人の妖精の絵は靴屋のアトリエに。
首だけの老人の絵は帝都の学園に。
右腕のない男は騎士の訓練場に。
王宮の八本足の馬は馬小屋に。
豊穣の神は謁見の間に。
海神ニョルズの絵は、海の神を祀る神殿に。
そして今日完成したこの絵の飾る場所も、もう決めている。
「ヘイムダル神の絵を、アルドリック様のお部屋に飾っていただきたいのですが、ご迷惑ではありませんか?」
「この絵を、僕の部屋に飾ってもいいの?」
「はい、アルドリック様さえよろしければ」
「もちろんいいに決まっているよ!」
アルドリック様は嬉しそうに目を細め、にこやかに笑った。
「リアーナが僕の為に絵を描いてくれた!
それだけでも嬉しいのに、自分の部屋に飾れるなんて……!
こんなに喜ばしいことはないよ!!」
今まで私の描いた絵は、神殿や訓練場やアトリエなど、人の出入りが多い場所に飾られていた。
個人の部屋に飾ったことはない……と思う。
王国にいたとき、絵の管理を仕切れていなかったので、はっきりとしたことは言えない。
「私、この絵が完成したらアルドリック様に伝えようと思っていたこたがあるんです」
「僕に伝えたいこと?」
私はアルドリック様が座るソファーの前に移動した。
「君もかけたら?」
アルドリック様がソファーのクッションをポンポンと叩いた。
そこにかけろという意味らしい。
「よろしいのですか?」
「もちろん、君ならいつでも大歓迎だよ。
今日はセクハラを取り締まるカイルもいないしね」
アルドリック様がニヤリと笑う。
カイル様は、お家のご用事で帝都を離れている。
今から伝えることは勇気がいることなので、カイル様がいない方が、私にも都合がよかった。
だが、それとは別に気になることがある。
「でも私……今まで絵を描いていました。
だからその……少し絵の具の匂いが……」
ハルシュタイン王国で、王太子殿下や、ミラや、お父様やお義母様に、絵の具の匂いを「臭い」と言われ、顔をしかめられたことが忘れられない。
「あのねリアーナ、僕は君を臭いと感じたことなど一度もないよ」
「本当ですか?」
「子供の頃も今も、絵を描く君が好きだ。
もちろん君自身も大好きだし、絵の具の匂いも同じくらい好きだよ。
それも君の一部だからね」
アルドリック様が穏やかに微笑む。
私ったら愚かだわ。
アルドリック様は昔から絵の具の匂いを気にするような方ではなかった。
そもそも絵の具の匂いが嫌いなら、何度もアトリエを訪れたりはしないだろう。
アルドリック様の言葉に胸の中が温かくなった。
私は彼に誘われるままに、彼の隣に座った。
「それで、君が僕に伝えたいことってなんなの?
嬉しい話だといいな」
今から彼に気持ちを伝える。
心臓がドキドキと音を立てた。
「アルドリック様に、私の気持ちをつたえたいのです」
「君の気持ちを……」
アルドリック様の期待の籠もった目で私を見つめる。
期待の中に、ほんの少し不安が混じっているようにも見えた。
「一年前、アルドリック様にプロポーズされたとき、私は自分の気持ちがよく分かりませんでした」
恋愛とは無縁の生活をしてきたせいか、自分の気持ちにすら鈍感だった。
「アルドリック様が他の女性と仲睦まじくしている姿を想像すると、
胸がもやもやするのですが、
その気持ちが何なのか上手く説明できませんでした……」
アルドリック様は、少しの変化も見逃さないようにじっと私を見つめている。
「一年間この国で暮らし、アルドリック様のお傍にいて、
やっと自分の気持ちに当てはまる言葉を、見つけることができました」
アルドリック様がゴクリと唾を飲み込む音が聞こえた。
彼が緊張しているのが伝わってくる。
私もとても緊張している。
「私は……アルドリック様と仲の良い女性に『嫉妬』していたみたいです。
アルドリック様が他の女性と仲良くすることろを想像して、その方に嫉妬するなんて……馬鹿みたいですよね」
私が自嘲気味に笑うと、アルドリック様は「そんなことないよ。君に嫉妬してもらえて嬉しいよ」と囁いた。
私はあなたのそんなところも全部……。
「アルドリック様のことを、仲良しの幼馴染だと思っていました。
ですが違ったみたいです」
大きく息を吸い心を落ち着かせ、その先の言葉を紡いだ。
「私、アルドリック様のことを……。
その……異性としてお慕いしております」
その瞬間、アルドリック様のお顔が真っ赤に染まった。
顔が熱い。多分、私の顔も真っ赤だと思う。
一年間、ルーデンドルフ帝国で暮らして気付いたの。
影となり日向となり、私に寄り添ってくれるアルドリック様の存在の大きさに。
アルドリックの存在が、日に日に自分の中で大きくなっていくことに。
彼の傍にいるとドキドキと胸が高鳴るこの気持ちの正体が、恋だということに。
しばらく呆然としていたアルドリック様が、目を細め、口角を上げ、破顔した。
「嬉しいよ! リアーナ!」
アルドリック様が私の手を取り、抱き寄せた。
「アルドリック様……!」
抱き寄せられたことで、彼の胸板の厚さと体温を衣服越しに感じる。
彼は私の髪を撫でたあと、私の頬に触れた。
アルドリック様の黒真珠の瞳が、私を映している。
「今日は口うるさいカイルはいない。 君にキスしてもいい?」
「それは……」
そう言うことは、できれば聞かないでほしい。
アルドリック様が口づけを望むなら、それを拒んだりしない。
気持ちを言葉にすることが出来なくて、私はコクンと小さく頷いた。
「ありがとう」
アルドリック様はそう言って微笑むと、私の唇に触れるだけのキスをした。
今まで生きてきた中で、一番幸せな瞬間だった。
何度か口づけを交わしたあと、アルドリックが跪き、私の手を取った。
「リアーナが僕の気持ちを受け入れてくれて、僕を男として愛してくれる日が来たら、渡そうと思っていたものがあったんだ!」
アルドリック様はジュストコールのポケットから、ベルベットの小箱を取り出した。
小箱の中には指輪が入っていて、大きなアメジストが美しい輝きを放っていた。
「愛してるリアーナ!
僕と結婚してください!!」
アルドリック様から改めてプロポーズされ、心臓が高鳴る。
「もちろんです!」
その瞬間、アルドリック様が破顔した。
「リアーナの瞳の色と同じ、紫水晶の指輪だ」
アルドリック様が箱から指輪を取り出し、私の指に嵌めた。
「リアーナ、
絶対に絶対に僕が君を幸せにするからね」
ソファーに戻ってきたアルドリック様の、膝の上に乗せられた。
口づけを交わした。
いつも止めに入るカイル様がいないので、少し羽目を外し過ぎたかもしれない。
◇◇◇◇◇
その日の夜。
僕はリアーナからもらったヘイムダル神の絵を、額に入れ寝室に飾った。
リアーナからの贈り物が部屋にあるのは、とても嬉しい。
できれば今度は彼女に自画像を描いてもらい、それを飾りたい。
僕の絵も描いてもらって、それをリアーナの部屋に飾りたい。
いずれ二枚の絵は同じ部屋に飾られることになる。
ヘイムダル神の絵を眺めていると、脳裏に不思議な映像が浮かんだ。
その場所がハルシュタイン王国だと、なぜかすぐにわかった。
僕にヘイムダル神の持つ、遠視と未来予知の能力が備わったのだと、感覚的に理解した。
ハルシュタイン王国では、悪天候が続き、農作物に壊滅的な打撃を受けていた。
他国と貿易しようにも大時化が続き、船を出すことも叶わないようだ。
王宮では、ミラと呼ばれる聖女が、水晶に魔力を注いでいた。
彼女は痩せ衰え、髪には白髪が交じり、肌はカサカサで、目はうつろで、目の下に大きなくまが出来、声は老婆のようにしわがれていた。
彼女は時々血を吐きながら水晶に魔力を注いでいた。
そうして彼女が結界を張っても結界は王都とその周囲の村を守るのがやっとのようだ。
モンスターの強力な亜種の発生と、スタンピードが同時に起こり、結界のない地域を破壊していた。
騎士の格好をした男達が剣を振るうが、その腕は素人以下。
モンスターを倒すどころか、傷一つ負わせる事ができず、返り討ちにされていた。
国王と王太子の元には、他国の王族から「アンドヴァラナウトの指輪の製作にかかった費用を返せ!」と請求書が届いている。
二人はやつれた顔で頭を抱えていた。
聖女と国王と王太子が「リアーナさえいなくならなければ……」と呟き、天にリアーナの帰還を願っていた。
脳裏に浮かぶ光景を、僕は冷めた気持ちで眺めていた。
「自業自得だよ。
最高聖女であるリアーナを利用し、ぞんざいに扱い、無一文で追い出したからその付けが回ってきたんだよ」
僕は吐き捨てるように呟く。
「リアーナはルーデンドルフ帝国で、国民に慕われ、楽しく暮らしているよ。
今さら帰って来てほしいと泣きつかれても、だから何? としか言えないね。
リアーナの価値を今ごろ認識しても遅いんだよ」
僕は、リアーナをハルシュタイン王国に返す気など微塵もない。
国王がリアーナの価値に気づき軟禁していたこと。
王太子がリアーナをぞんざいに扱っていたこと。
リアーナの父親が、リアーナの母親の死後すぐに再婚したこと。
リアーナの父親と継母が、王家にリアーナを厄介払いするように屋敷から追い出し聖女にしたこと。
リアーナの妹がリアーナを罵倒したこと、彼女から最高聖女の地位を奪ったこと。
僕はその全てに、腸が煮えくり返るほど怒りを感じている。
僕はこの日脳裏に浮かんだ映像を、見なかったことにした。
もちろんリアーナに伝えるつもりもない。
覚えていないことを、人に話すことはできないからね。
僕はリアーナとアトリエで過ごした楽しい時間を思い出し、幸せな気分で床についた。
その日、僕はある夢を見た。
夢の中のルーデンドルフ帝国は今よりも豊かで、平穏が末永くつづいていた……。
◇◇◇◇◇
その後のことを少しだけ話そう。
僕とリアーナが結婚するにあたって、彼女の身分が問題になった。
リアーナは生まれは貴族だが、実家から勘当され今は平民だ。
だからといって、彼女をニクラス公爵家に戻す気はない。
あんな家とは縁を切ったほうがいい。
そもそもネーベル大陸の周りは海が荒れていて、近づくことができない。 そんなとき、ランベルト・フェンリス侯爵が城を訪ねてきた。
彼はリアーナの母親のいとこに当たる。
リアーナがこの国にいることを知り、訪ねて来たのだ。
フェンリス侯爵は人柄が良く、悪い噂を聞かない。
フェンリス侯爵領は国境にあるので、リアーナの存在に気づくのが遅れたのだろう。
リアーナの事情を知ったフェンリス侯爵は、リアーナを自分の養女に迎えると申し出た。
これで身分の問題は解決した。
リアーナが王宮魔導士のヒーラーとして、功績を上げていることを広めたので、彼女が貴族になることにも、僕の婚約者になることにも、誰も反対しなかった。
一年の婚約期間を得て、僕たちは晴れて結婚した。
リアーナの花嫁衣装は筆舌に尽くしがたいほど美しかった。
あの日の光景を僕は一生忘れない。
◇◇◇◇◇
千年後のルーデンドルフ帝国。
天候は穏やかで農作物はすくすくと育ち、豊かな海からは海産物が取れ、武官は強く勇ましく、文官は優美で博識。
国民は平和に暮らせるのは聖王と名高いアルドリック皇帝と、その正妃リアーナ皇后のおかげだと深く感謝していた。
民衆はリアーナの死後も彼女の描いた絵を大切に祀り、二人の墓に参るものは死後千年経っても耐えることはなかった。
アルドリックが見た夢の通りルーデンドルフ帝国は発展を遂げ、
アルドリックは聖王として慕われ、
正妃リアーナは女神として崇拝された。
アルドリックとリアーナは、死が二人を分かつまで末永く幸せに暮らした。
——終わり——
27話
・リアーナとアドリックはアトリエにいた
・リアーナはヘイムダル神の絵を描いていた
・リアーナは週5で王宮魔導士のヒーラーとして働き、週2で絵を描いていた。
ハルシュタイン王国で描いていた神や精霊の絵を1年かけて完成させた。
絵は城や学園などに飾られている
・リアーナはヘイムダル神の絵を完成させ、絵をアルドリックにプレゼントする
・リアーナは自分の気持ちにようやく気づきアルドリックに告白する
・2人は初めてキスを交わす
・アルドリックは跪き改めてプロポーズをし、リアーナにアメジストの指輪を贈る。
・2人はその後、しばらくアトリエでイチャイチャしていた
・その日の夜
・アルトリックは自室にヘイムダル神の絵を飾った
・ハルシュタイン王国の様子が見えた
・アルトリックはこれがヘイムダル神の能力だと感覚的に察知した
・アルドリックはハルシュタイン王国が困窮しているのは、自業自得だと思い、脳裏に浮かんだ映像を忘れることにした
・忘れたことを話すことができないのでリアーナに報告するつもりもない
・アルドリックはその日、帝国が末長く繁栄する幸せな夢を見る
・リアーナはフェンリス侯爵(リアーナの母のいとこ)の養女になってから、アルドリックと正式に婚約した
・婚約の1年後、2人は結婚した
・帝国は末長く繁栄し、リアーナとアルドリックは伝説となった。
・ハッピーエンド
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
BL作品ですがこちらもよろしくお願いします。
闇属性の兄を助けたら魔力がなくなり王太子候補から外された。義兄と精霊から溺愛されている僕の僻地でのスローライフ。ついでに魔王討伐【全編改稿・全年齢版】BL
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完結保証、溺愛、チート、スローライフ、ハッピーエンドです。