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魔法

 ────────

 スキル


 固有スキル(常時起動)

 ⚪︎転移セット30日パック(解除不可)残668h

 ・1kmシールド

 ⚪︎転移セット15日パック(解除不可)残308h

 ・腹八分目

 ・潤い※失効

 ・毒無効

 ・鑑定

 ・頭の潤い


 魔法スキル

 なし


 固有スキル

 →ポイント割り振り


 魔法スキル

 →ポイント割り振り

 ────────


 画面をタップすると詳細が開く。

 一つずつ見ていこう。

 ────────

 転移セット30日パック

 ▶︎神様が与えてくれた生き残るために必要なもの。

 1kmシールド

 ▶︎半径1kmに侵入不可のシールドを貼る。自らの意思を持つ虫・動物・人間などの生物は、この中に侵入することはできない。なお、同時に転移してきたもの同士にはこのシールドが通用しない。


 転移セット15日パック

 ▶︎神様が与えてくれた生き残るために必要なもの。

 ・腹八分目

 ▶︎常に足りない栄養が補給され、空腹になることはない。

 ・潤い※失効

 ▶︎喉が渇かない。

 ・毒無効

 ▶︎毒効かない。

 ・鑑定

 ▶︎スマホを向けると食べられるかどうかを判定してくれるアプリ。

 ・頭の潤い

 ▶︎森

 ────────

 うん。ツッコミどころが多すぎる。

 何から行こうか。


「やはりここは異世界か」マコトが呟く。

「『転移パック』だしな。疑いようもない」

「なぁ、さらっと「神様が与えてくれた」とか書いてあるが……」

「神は実在したのか。」

 2人は言葉を失う。

 2人とも無宗教で神の実在は信じていないほうだ。

 初詣や、冠婚葬祭などにはもちろん行くがそれはあくまで社会的な慣習として倣っているだけで、信心なんか持ち合わせてもいない。だが、こうして転移させられた。神が実在することは証明されてしまった。これは少しは神に感謝しておくべきなのだろうか。今まで神を信じてこなかったことを考えると救われたのは奇跡かもしれない。だが、この広い世界のことだ。実際に神に会えることなどないだろう。


 とりあえず神について論じるのはやめておこう。

 問題は中身である。

「まず、1kmシールドか」

 そう言って画面をミツルに向けると彼はその効能に驚く。

「生物が侵入できないシールド⁉最強じゃないか!」

 その効能は意思を持つ生物に限られているため、微生物や細菌植物などは、おそらく対象外だろう。

「だが、これだと食糧の確保が難しい」

「そのための腹八分目じゃないか?」

 食料を入手する見込みを15日以内に立てろということか? 

 それとも15日目以降の食料確保の見込みが立っているから15日パックなのか? 

 そこのところは不明だが、腹八分目というのはなかなか使い勝手がいい。

 満腹だと動きにくい。

 かと言って、五割を切ると腹が空いてくる。

 だからこそこの量はピッタリである。


 そして、潤いは失効している。

 おそらく水を飲んだことが失効の原因だろう。

 ということは……


「おそらく何かを食べれば腹八分目は失効する!」

 ミツルが悲痛な声を上げる。

 ミツルは甘いものに目がないため、マイお菓子を常に持ち歩いている。

 しかし、ここにきた瞬間それは失われてしまった。


 ミツルは、甘いものを求めていた。

 その辺の木苺を食べようとしていたくらいだ。

 しかし、現実的に考えるとこれから12日間は何も食べない方が効率的だ。

「甘いものが食べたい。砂糖をたっぷりかけたフレンチトーストが食べたい。体に悪そうなくらい甘い炭酸飲料が飲みたい……」

 何かぶつぶつ言っているがほっておこう。


 毒無効はあると安心だ。

 だが、接続語が抜けているのはなぜだろうか。


 まぁ、そんなことはどうでもいい。

 気になるのは「鑑定」だ。


 早速アプリを開けるとそこには驚きの表示があった。

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