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テレレッテッテッテテーン!!!『木の棒』を×100本集めた!!!ババババーン!!!!『如意棒』を手に入れた!!!!!!


 「話は昨日にさかのぼる!!!!」


 ミクいもうとがあまりにもぐっすりすやすやだった。


 これはしょうがないということで、俺たち、お兄ちゃんお姉ちゃんである3人もお昼寝をしていた。


 それからみんなが起き出して、


 やっと話が本題に入れるのだ!!!!!!




 「これは、昨日の深夜、丑三つ時の出来事だ・・・」


 「怪談っすか!?怪談はいやっす!!怖いのはいやっす!!!!」


 「お化けは嫌です!!怖いです!!!私が怖く無いのは、『お兄ちゃんの浮遊霊』だけです!!!!」




 「俺は、宿屋で深夜に目が覚めた。そしてモゾモゾしていたんだ。」


 「ごくり・・・それは、どうしてっすか!???」


 「おしっこがしたくなったからだ!!!!」



 「それで、トイレに行こうとしたその瞬間!!!!!」


 「ど、どうしたんですか!!!!?????」


 「何と!!!可愛いミクいもうとのお手々が、俺の上着の裾を、掴んでいたのだ!!!!」


 「そんな!!!!私の可愛いお手々が!!!!」


 「ミクの可愛いお手々がだと!!!!!」



 イチカお姉ちゃんも思わず身を乗り出してしまう。


 やはり、名探偵イチカとしては、この謎を見過ごすことは出来ないようだな!!!!


 真実は、いつも、ひとぉぉぉぉぉつ!!!!

 (劇場版特有のタメ)




 「俺はこの難題に挑んだ!!!!」


 「難題とは!!!!それはなにっすか!!!!別の言い方をすれば、それって『なんだい!?』っす!!!!!!!!」


 「つまり!!!おしっこを我慢するか!!!それともミクいもうとの可愛らしくて愛らしい、この小さなお手々を俺の服から外さしてやるかということだ!!!!!」


 「そんな!!!お兄ちゃんがそんな難題に挑んでいたなんて!!!!!」

 「私のこの可愛いお手々を、すぐに外してしまえば良かったのに!!!!!」



 くっ。


 「出来なかった・・・。俺には!!出来なかった!!!!!」



 「そんな!!どうして!!お兄ちゃん!!!!!」


 「ミクいもうとのお手々を外すことで!!!!!!」

 「いもうとが!!起きてしまうかも知れないからだ!!!!!」



 「「「ハッ!!!!!(ッス!!!!)」」」




 3姉妹とも、どうやら気づいてしまったようだな。


 この状況の恐ろしさが!!!!!




 いもうとの安眠を阻害するお兄ちゃん!!!!!


 それはもはやお兄ちゃんと呼べるシロモノでは無い!!!!!!


 地獄の最下層の最下層、コキュートスまで魂のレベルを下げられてしまった・・・


 ただの、外道だ!!!!!!!





 「俺は悩んだ!!!すっごく悩んだ!!!!!」

 「先週の期末テストの、最後の問題を解くときくらい悩んだ!!!!!」



 「悩みに悩み抜いた、俺が出した結論は・・・」


 「お兄ちゃん!!!」


 「上着を脱いで、トイレに向かうというものだ!!!!!!」



 「「うおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!(ッス!!!!!)」」



 「流石はお兄ちゃんっす!!!!!敏腕マネージャーっす!!!!」

 「そこにシビれるっす!!!!憧れるっす!!!!!!!!」



 「お兄ちゃん!!!!ステキ!!!!抱いて!!!!!!」

 「この最愛のいもうとを、抱いて!!!!!!」




 「はっはっは!!!照れるわ、照れるわ!!!!!」


 胸を張るおれ。


 まったく、いもうとたちはお兄ちゃんを乗せるのが上手いわ!!!!!!





 「そうやって、俺は部屋を抜け出し、トイレに向かったのだ!!!!」


 「途中で、同じくトイレに向かっていた、パジャマ姿の受付の美人のお姉さんに俺の腹筋を見られて、顔を真っ赤にさせてしまうハプニングだけはあったものの・・・」




 「お兄ちゃんの、大ばかーーーーーーーー!!!!」


 「ぐふぅっっっっっっ!!!!!!」



 我が最愛のいもうとが、俺にフライングボディアタックを仕掛ける。


 俺の腹筋と、それから俺の太ももでいもうとを支えてやる。



 「何だ!!!!一体どうしたというのだ我が最愛のいもうとよ!!!!!!」



 「お兄ちゃん、ヒドイ!!!!!」

 「ひどすぎる!!!!!!」

 「いもうとに婿入りするまえには、もう誰にもハダカを見せないって約束したのに!!!!」

 「お兄ちゃんの、そのかっこいいハダカを見せないって、約束したのに!!!!!!」


 「わたしの、夢のなかで!!!!!!!!」


 「うわあああああああああああああああああん!!!!!!!!」




 なんてことだ・・・。


 なんてことだ。


 なんてことだ!!!!!!!!




 「おれは!!!!」

 「おれはまた!!!!!」

 「おれはまた、同じ過ちを繰り返してしまったというのか!!!!!!!」


 「うわああああああああああああああああああああ!!!!!!」



 頭を抱えて、狂乱するおれ。


 俺はいったい、何度間違えれば気が済むんだ!!!!!


 ちくしょう。


 ちくしょう!!!!!!




 こんな時は、いつも、そうだ。


 生まれる前から、前世から、ずっとずっと、そうだった。


 お兄ちゃんが、傷つき、疲れ、地面に膝を付けるとき。


 それでも前を向かせるのは、いつだっていもうとに他ならない!!!!!!



 「ぐすっ。ぐすっ。お兄ちゃん・・・」



 自分が一番傷ついているだろうに、それでも。


 それでも、俺の膝と太ももの中で、俺の頭を撫でる我が最愛のいもうと。


 この世界の全ての地母神だって、今のいもうとの母性には、到底。


 到底、かないっこないだろう。




 「いいよ。おにいちゃん。」



 「いいのか…。ほんとうに、ほんとうに、許してくれるのか!?」



 「いいよ。許してあげるよ。」


 「これから、毎日、お兄ちゃんのそのカッコイイ腹筋を、ペロペロさせてくれるなら。」


 「わたしは、この世界の全てを、許せるよ。」




 ああ。


 ああ!!!!



 「わかった。わかった!!!!」


 「好きなだけペロペロするといい。」


 「お気に入りのアイスだと思って、好きなだけペロペロするといい!!!!!!」



 「やった!!ぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろ。」



 いもうとが、俺の腹筋を舐める。


 これは、運命だ。


 英語でいうなら、フェイトだ。落ち着いた夜だ。


 こうなることは、全て、前世からの運命だったのだ。



 時計の針だって、運命の流れる時間だって。


 いまの俺たち(兄妹)を邪魔することは、許されない。




◇◆◇





 なおも俺の腹筋をぺろぺろぺろぺろぺろぺろと舐めている我が最愛のいもうと。


 目は廃人のように蕩け、焦点が定まらない。


 もはや、いもうとの意識はこの世界に留まっていない。


 一つ上の階層世界に、旅立ち始めている!!!




 魂のレベルの浮上を続けるいもうとを横目に話を続ける。



 「おれはトイレの中で、ハンカチを探そうと『ポケット、ポケット』と言った」



 再び、3姉妹の前に『ポケット』が現れる。



 「すると、今俺たちの目の前にある、『ポケット』が、その時も同じように表れた!!」


 「つまり、お前が『ポケット』と言えば、この良く分からないウニョウニョが出てくるのか!?」


 「そのようだ。」


 「トイレの中で、『ポケット』の中の『木の棒』を見ていた俺は!!!」

 「そうやってふと考え込んでいた俺は、一つの結論を導いたのだ!!!!!!」



 時に質問が一つ。


 「ところで、お前たちはレベルの概念を知っている。」


 「そうだな。」


 「レベルの表示って、お互いに見せあえるものなのか?」


 「答えは、NOだ。」

 「わたしたちが昔から何度も試しているが、一度もお互いに確認できたことはない。」

 「そうだな、我が最愛の妹のニカよ。」



 「そうっス!!」

 「レベルは自己申告せいだから、敢えて高いレベルを装う冒険者さんもいるっス!!」



 「そういうやつは大体後でばれてボコボコのボコにされるか、モンスターに食われるのが関の山だ。」



 そうなのか。



 「なら少し説明が難しいが、俺のレベルの表示には、このウニョウニョに入っているものが表示される。」


 「例えば・・・」


 『ポケット』から銀貨を一枚取り出す。


 「こうやってウニョウニョから銀貨を取り出す。すると、銀貨の表示が1つ減るのだ。」


 「なるほど・・・。」


 「すごいっス。便利っス!!!」



 そうだろうそうだろう、ふはは。


 「お前たちも、今手に持っている荷物なら俺が持つから、渡してくれて構わんぞ。」


 「分かったっス!!ししょうに預けるっす!!!!」


 「しっかり持っておくんだぞ。」



 二人から荷物を受け取るおれ。



 「だいぶ話が遠回りになってしまったが!!!!」


 「俺が言いたいのは!!!!!!」


 「うおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」



 ミクいもうとのふっきんペロペロを邪魔しないように、二人に、『ポケット』の中に『木の棒』をぽいぽいして貰う。


 『木の棒』が『ポケット』の中に100個入った瞬間!!!!


 『ポケット』の中から『木の棒×100』が消え!!!!!


 俺の手に、一つの『木の棒』・・・



 いや!!!ちがう!!!!!



 『如意棒』が姿を現す!!!!!!



 「ババーン!!!!」


 「このように、別のアイテムを手に入れることが出来るのだ!!!!」



 「「うおおおおおおおおおおおおお!!!(ッス!!!!)」」



 ふっ。


 どうやら二人もこの恐ろしさを理解したようだな。



 つまり、低レベル冒険者であるところの俺たちが使う『木の棒』が!!!


 この頼りない『木の棒』が!!!!


 どこまでも伸びる『如意棒』に変化する!!!!



 「「マジか!?マジか!!!マジなのかあああああ!!!(っすかああ!!)」」



 スライムしか倒せない3姉妹でも!!!!


 『木の棒』を集めさえすれば!!!!


 どこまでも!どこまでも!!!未来を貫く『如意棒』を!!!!!


 いくらでも量産出来てしまうということなのだ!!!!!!




 「さあ!!!そうと分かれば、スライムを刈るのだ!!!!」

 「スライムを刈って、刈って、刈りまくり!!!!」


 「『如意棒』をあと3本作ることによって!!!!!」


 「我らの最愛のいもうとであるところの、ミクいもうとの未来を切り開くのだ!!!!」



 「「アイアイ、サーーーー!!!!(ッス!!!)」」



 一斉に散る二人の姉妹。


 おれは、ふっきんぺろぺろに尚も夢中の。

 

 寝ころんだミクいもうとの頭を優しく撫でる。



 待っていろ!!我らの最大にして最愛のいもうと、ミクよ!!!!!


 お前の未来は、我ら3兄妹が、切り開いて見せる!!!!!!



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