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第二話 

 今親方はなんて言った? 聞き間違いでなければあの冷酷非常な魔王が、平和主義者で侵略なんかしていないとか聞こえたんだが?


「いやそれはおかしいだろ!? 魔王が侵略していないなんてそんなはずないだろ! 実際に俺達の国は魔王のせいで大きな被害が出てるんだぞ!」

「待て!少し落ち着けハルト!」


 思わず声を荒げて親方に詰め寄ろうするとゲルトの兄貴が肩を掴んで待ったをかけた。どうして止められたのか分からず振り返れば、兄貴とベイルが眉を寄せ苦虫を噛み潰しかのような顔していた。


「大声を出したりしてすみません、先程あなたはこの国の魔王は侵略などしていない、そう言いましたがそれは本当ですか?」

「勿論だ、それは俺が自信を持って保証するぜ」


 その堂々と言い放つ姿からは嘘をついているような感じは微塵もない、それに後ろにいる部下だろう人達も真顔で何度も頷いている。


「ではもう一つ聞きますが”どこの魔王様を倒しにきた”そう言いましたよね? 私達は魔王は一人だけだと思っていたのですが……もしかして複数いたりするんですか?」

「おいおい何を当たり前のことを聞いてんだ、魔王様は何人もいるよ、そうだろお前ら?」

「そうっすね、全員で七十人くらいはいるんじゃないですかね?」

「いや、もっといるだろう国は百カ国以上もあるんだから魔王様も同じだけいるはずだ」

「でもさ魔王じゃなくて魔帝とか呼ぶ国もあるし、王族とか貴族とかがいない国もあるんだろ」


 え、何それ魔王てそんなにいるのか? 一人だけじゃないのか?


(おい、これってどういことだ? 確か魔王ってのは全ての魔族の支配者で魔界を統べる、絶対者じゃなかったのか?)

(うむ、向こうで調べた限りではそのはずじゃったんだがな。二人は何か知らんのか? 勇者と聖女なんじゃから何か我らが聞かされていないような話をされていたりはしてないのか)

(私も知りませんよ、聖女といっても珍しい光魔法と治療魔法の素質が高いから、教会から称号を与えられただけなんですから! ハルトさんはどうなんですか?)


 そして皆の視線が集まるが残念ながら俺だって何も知らないんだよ、たまたま聖剣が抜けたから勇者に選ばれて王様に魔王を退治しに行けって命令されただけなんだから!


(……これはあくまで私の推測で合ってるか分かりませんが聞いてくれますか)

(おお、流石はベイルだ何か考えついたようだ。大丈夫、たとえ間違っていたとしてもいいから教えてくれ!)


(その私達は向こうに残ってい資料とかを読んで、魔王のことを魔界の支配者で魔族を統べる絶対者とか思ってたわけですが実際はそうじゃなくて、単に私達の世界で言う所の国王や帝王に当たる存在なんじゃないのか? 魔界の国のトップだから王の前に魔が付いて魔王、そう呼ばれているだけだと思うんですよ。それなら魔王が複数いるのも頷けるでしょ)


 なるほど確かにそれなら親方が言ってることとも合うな、つまり人間界を侵略しようとしていうのはこの国の魔王じゃなく、別の国の魔王だったってことか。

 あれ? でもそれが本当ならかなり不味くないか?


(ちょっと聞きたいんだけどさ、さっき思いっきり魔王を倒すって言っちゃたんだけど、これって大丈夫かな?)

(どう考えても大丈夫なはずがないでしょうが! いいですか分かりやすく説明してあげますが、私達は何の罪もない国に押し掛けてきて、濡れ衣を着せてその国の国王を殺害すると宣言しているようなものなんです!

 しかも今の私達の立場はアレッサ王国を代表する勇者パーティなんです、これが向こうだったらまず間違いなく大きな外交問題になるでしょう、下手をすれば戦争の引き金にもなりかねないほどのことなんです!)


 今までにないほどに血相を変え、唾を飛ばしながら捲し立てるべイルの様子に、ようやく俺達もどれほど不味い状況なのかが理解出来た。


 アレッサ王国の平和を守るためにわざわざ魔界にまで来たのに全く関係のない国に喧嘩を売って、逆に新たな脅威を生み出してしまったかもしれないんだ。


 これは本当に不味いぞ、ただでさえアレッサ王国は危険な状況なのに、そこに別の魔王までも攻めてくるようなことがあれば滅亡する可能性がとっても高いじゃないか!?


「あ、あのですね親方さん、さっき言ったのはなんといいますかその、こちらの勘違いでして決してこの国の魔王様をどうしようとかいうことではなくてですね……ん?」


 必死になって言い訳をしようとしていると何だろう、遠くの方からファンファンと聞き慣れない音が響いてきてるけど何の音だ?


「ハルト! 向こうから何かがやって来るぞそれも多数じゃ。あれは……乗り物なのかのう?」

「んーそうだな、中に誰かが乗ってるようだから乗り物であってるだろうがどうやって走ってるんだ、見たところ勝手に走ってるようだが魔道具なのか?」

「多分そうじゃろうが儂は見たことも聞いたこともないの、ベイルよお主は魔道具に詳しいじゃろ、ああいった魔道具は見たことがないのか?」

「あなた達と違って私の目にはまだその姿が見えないんですが、どちらから来てるんですかその魔導は!?」

「あっちだあっち」


 兄貴が指す方向からは確かに何かがこちらに向かって来ているのが見えた、長方形で色は白と黒、上の方に赤く光る魔道具を乗せたものが先程から聞こえるファンファンという音を鳴らし、土埃を上げながら凄い速さで近づいてきていた。


「悪く思わないでくれよ、最初にアンタ等が自分のことを勇者だっていった時に近くの警察署に連らしておいたんだ」

「警察? 警察ってなんです?」

「警察も知らないのか? あ~なんて言えばいいんだろうな、犯罪者を取り締まったり国の治安を守ったりする役人だと思ってくれればいいはずだ。それとあれはな車っていう名の乗り物で警察が乗ってるのパトカーてんだよ」


 頭をポリポリと掻きながらそう親切に教えてくれる親方、なるほどつまり自警団や国軍みたいなものってことだな。いや、納得してる場合じゃないな。

 多分その警察ってのは俺達を捕まえに来たんだろうけど、ここはまだ何もしていないんだから、きちんと事情を話して誤解を解いたほうがいいのか? それとも捕まらないように逃げるべきなのか?


「おいおい、もう直ぐそこまで来ちまってるぞ、どうするんだ!?」

「え!? 嘘だろうまだかなり距離があったは、げっ本当だ!?」


 速い速いと思ってたけど、いくらなんでも速すぎだろ! ちょっと考え事をしていた間にもう目と鼻の先の距離まで近付いており、パトカーはそのまま俺達を囲むようにして止まってしまった。


「通報を受けてゴッディア警察署から来た者だが、勇者がいると連絡をくれたのはあんたらで間違いないか?」

「お疲れ様です。ええ、通報したの俺達で合ってます。それであそこにいるのが連絡した勇者達なんですが」

「そうか、それなら詳しい経緯を聞かせてくれ」


 パトカーから最初に出てきたのは、年季が入っている茶色のコートを着て同じ色の帽子を目深にかぶった、やたらと格好いいワーウルフの男だった。

 男は親方に話を聞いてるが途中からこちらを警戒してか小声になってしまった、そのせいで肝心の内容がさっぱり分からない、もう少し大きな声で話してくれればいいのに。


 次にパトカーから降りてきたのはコボルトだ、全員が紺色の同じ服を着ており手に棒や筒型の何かを持ち、包囲するように動いている。

 そしてやはりというべきか、彼等も知ってるワーウルフやコボルトは随分と違っていた、体格が立派なこともそうだが一番目を引くのはその毛並みだ、艶があり柔らかそうで思わず触ってみたいという欲求に駆られてしまう!


 ローラとフリーデも目を輝かせながら指をワキワキと動かしながら「ああ、なんて柔らかそうなモフモフ! 撫でたいっ一度でいいから思う存分撫で回したいです!」とか「うむあれほど見事な毛皮など儂も見たことがないの」とか言って今にも飛びかかりそうだ、気持ちは分かるが今はそれどころじゃないだろう二人とも!


「やれやれ、どうやらここは私の出番のようですね」

「出番ってなにかいい考えでも浮かんだのかベイル?」

「こうなってしまったら正直にこちらの事情を話すしかありませんよ、その上で協力をしてもらえないか交渉してみます」

「そりゃ言うのは簡単だろうがよ、そんなことが出来るのか?」

「さあ? こればっかりはやってみなければ分かりませんよ、ですが何も分からない今の状況では戦うにしても逃げるにしても、後々大きな問題になりかねませんからね」


 確かにその通りだな、それに今までの親方達の様子を見る限りだと、魔界はもしかしたら俺達の世界よりもずっと平和的な場所なんじゃないかと思えるし、それならいきなり問答無用で捕まえるようなことはないかもしれないな。


「分かった、すまいが大変なことだけど頼んだよベイル」

「ええ、大船に乗った気持ちで任せてください」

 

 少しだけ緊張した様子でベイルは敵意がないことを示すために、両手を上げながら親方と話しているワーウルフの男へとゆっくりと近付いていった。


「どうもお話中にすみません、何やら私達のことを話されていたようなので声をかけさせてもらったのですが」

「ん? あーそうだな、直接本人達から話を聞いたほうが早いか、幾つか質問がある正直に答えてくれるとこちらとしては助かるんだが、あんた達は勇者パーティだってことなんだがこれは間違いないか?」


「はいその通りです私達五人はアレッサ王国からやって来た勇者パーティで間違いありません。申し遅れましたが私はパーティで魔法使いをやっているベイルです、向こうにいる赤いマントの男がリーダーである勇者のハルトです、それと青いローブを着ているのはローラ、大柄の男はゲルト、弓を持っているのはフリーデです。ところで貴方の名前を聞いてもいいでしょうか?」


「これはすまないな、俺はゴッディア警察署に勤めている警部補のグラムという者だ。そうか勇者パーティで間違いないか、なら悪いが警察署まで連行させてもらおう。一応言っておくが逃げようとしても無駄だぞ、大人しくしてくれれば手荒なことはしないからよ」


 目を細めながら俺達に反論は許さないとばかりにキッパりとそう忠告してきた、これってもう問答無用で捕まえにきていないか? 


「ちょっと待ってください、えーとグラムさんで合ってますよね? なぜ私達がその警察署とやらに連行されなければならないのか、その理由をお聞きしたいんですが?」

「簡単な理由だな、俺達がこの国の治安を守る警察だからだ。目の前に罪を犯した犯罪者がいるのに放っておくわけにもいかないだろ」


 少しは話しができるだろうと思っていたのに勇者と知ると直ぐに連行しようとするのに面を食らったのか慌ててベイルは食い下がり、理由を尋ねたが返すグラムは動じることもなく静かに返すだけだった。


「確かに私達は勇者パーティです、ですがこちらに来たばかりでまだ何一つも罪に問われるようなことはしていないはずです! それともやはり先程の魔王を倒すという発言が罪だとういうことですか?」


 ここが勝負所と見たのか強い口調で訴え、グラムのどんな表情の変化も見逃すまいと注視している。……でもワーウルフの表情なんて読めるのか? よく見ればベイルの首筋には冷汗が流れいる、何かダメそうな気がしてきた。


「それは違うぞ、魔王様に対する殺害発言は確かに問題はあるが、それだけならまだ捕まえる理由にはならない」

「では私達が勇者パーティであることが問題だと?」

「それも違う、なんだお前らもしかして自分達がどんな罪を犯したのかが全く分かってないのか?」


 俺達は顔を見合わせてから全員が頷いた、勇者であることでも魔王を倒すと言ったことでもないのなら何も心当たりがないんだけど。


「はぁ仕方ないな、ならお前らの犯した罪を教えてやろう。いいかよく聞けよお前らの罪状それは」


そんな様子を見て呆れたように溜息を吐きやれやれと首を横に振ると一度言葉を切り、大きく息を吸い込むと。


「不法入国罪だーーーっ!」

 

 ぐぁあーーっ!? あまりの大声で叫ばれ、耳を押さえて蹲り苦しむこと数秒、文句を言ってやろうすれば、グラムの部下らしきコボルト達も同じように苦しんでおり中には泡を吹いて気絶している奴までいた。


「う~耳が痛ぇよ……そんな大声で叫ばなくてもいいだろうグラムさん!」

「そう言ってやるなよ、この辺は平和だから滅多に事件なんてないし、あってもちょっとした喧嘩や窃盗くらいだから張り切ってんだよ、こんな大事件なんて次いつあるか分からないしな」

「まあその気持は分かるよ、だって俺達事件よりも山から降りてくる熊とか魔物とかを相手にしてることのほうが多いからな」

「そりゃそうなんだがでもよ……」


 その声が聞こえたのかグラムは恥ずかしそうにそっぽを向き、耳と尻尾も力なく垂れた下がってしまっている

 しかしなるほど、平和で事件が少ないから出番があまりなくて色々と溜まっていたところに俺達がやって来たから張り切っているってことか、魔族の世界も悲喜こもごもだな。 

 見た目は怖そうな顔をしてるが意外と面白い人なのかもしれないな、てっ違うだろ今はそんなことを考えてる場合じゃない!


 不法入国罪って言葉から大体の予想はつくけど間違っていたら不味いな、貴族として法律のことも学んでいるベイルはどうかと視線を向けるが……ダメだった、至近距離で叫ばれたためにまだ「耳がっ耳があ~~っ!?」と呻きながら地面を転がっていた。


「すみません不法入国罪って言いましたよね? その魔界の国に入るためには手続きとかをする必要があったんですか? 初めてきたからこちらの法律とか全然分からないんですよ」

「何だ来る前に調べなかったのか? ああ魔界にある国の多くは、他所から来る奴に入国審査といものを受けさせる、そして審査に受かった奴だけに入国を許可するんだ」


「「「入国審査?」」」


「簡単に言うとだな、どこの国の出身で入国の目的は何のか、どれくらいの日数滞在を予定しているのかなどを聞いて、入国させても問題ないかを判断するんだ。何も調べずに入れて実は他の国から逃げてきた犯罪者でしたじゃ笑えないからな」


 やっぱりそういうのだったか、俺達の国でも国境沿いには砦なんかを造って人の出入りを監視しているし納得できるな。


「それでだ、ここに来る前に入国管理局に問い合わせたが人間界から勇者が来るなんて話はないと返答があった。つまりお前達は立派な犯罪者ってわけだ!」


 指を突きつけ断言する姿はどこか誇らしげだ、ワーウルフだから分からないがこれはきっとドヤ顔をしてるに違いない、その証拠に垂れいて耳がピンと立ってるし、尻尾も左右に大きく揺れいた。

 まあそれはいいとして、これかどうするべきだろう? 罪を犯したのは間違いないんだから一度捕まってきちんと事情を話すべきか? それとも逃げるべきなのか?


(捕まるか逃げるかなら、俺は逃げるべきだと思うんだが、ベイルお前はどうだ?)

(そ、そうですね私もここは逃げたほうがいいと思いますよ)


 そっと小声で逃げることを提案する兄貴に、いつの間に復活していたベイルもまだふらふらとしながらも同意した、けど勇者なのに罪を犯して逃げるんなんてそれでいいのか。


(捕まったらどうなるか分からない現状では仕方ないでいしょう! 数日の牢屋生活や罰金とかならいいですけが、下手をすれば数年牢屋の中にいなければならないんですよ!)

(うったしかにそうなんだけどさ……)

(なら貴方がどうにしてくださいよ! あれです必殺勇者の威光でちゃっちゃっと説得して下さいよ)


 ジト目で見られてしまい言葉に詰まる、向こうでもある程度の大きさの町とかになると入るためには税を払わなければならず、払わずに勝手に入った場合はその町ごとでどんな罰を与えるのかが違っているのだ、それも今回は町ではなく国だ、どんな重い罰を与えられることになるか。


(うん、ここは二人が言うように仕方ないから一旦逃げよう。ベイル、悪いけど目くらましになりそうな魔法を使ってくれるか?)

(お安い御用で「悪いがお前らを逃がすわけにはいかないんだよ」っ!?」

 

 げっ聞かれてた!? そりゃそうだよな相手は人間よりもずっと耳が良いワーウルフとコボルトだ、いくら声を抑えて話していても、こんな目の前で話していたら聞こえないはずがなかったんだ、どうしてそんな当たり前のことに気づけなけかったんだと恥ずかしくて顔が赤くになってしまった。


「皆こうなったら強行突破するぞ!俺が道を開くか「やれっ!」えっ!?」


 まさに強行突破しようとした瞬間、逃すまいとグラムから号令が飛ばされと同時にコボルト達は手に持っていた筒を一斉に向けるとそこから黒い網を放ってきた。

 網は俺達の上に被さり動きを邪魔するが大丈夫だ、こんなもの直ぐに切って逃げることがっ。


「なんだこれはっ全然破れないぞっどうなってやがる! ベイルっ魔法でなんとかならないのか!?」

「もうやってますよっでもダメです!この網、対魔法処置がされてるみたいで使えないんです」

「ふむ儂らの冒険もここまでか……無念じゃ」

「諦めるのが早すぎですよフリーデさんっもう少し頑張りましょうよ」

「そうだローラの言うとおりだ最後まで諦めるんじゃない! こんな網なんか聖剣で切ってしまえば、くっどうしてこんな細い網が切れないんだよ !一体何で出来てるんだよこの網!」


 網に絡め取られながら必死に足掻くがダメだった全く抜け出せない! しかもどんなに力を入れても切れないしおかしいだろう! 俺が使ってるのはそこらにある鈍らじゃない聖剣なんだぞ、鉄の鎧すら簡単に切り裂くのにどうしてこんな細い網が切れないんだよ!?


「ふ、諦めなその網は対暴徒や魔獣ようの特殊なものでな、アラクネの糸にミスリルやオリハルコンなどを練り込み、その道数十年のベテランの網職人の手によって作られた網に丁寧に魔封じの呪文を刻み込み一年以上も特殊な薬液に浸した代物だ! そう簡単に破れると思わないことだな」


 何か凄い代物だということは分かったけど、誇らしげに仰け反りながら語られても困るんだけど!


「十五時三十四分容疑者を確保、これより署に連行するぞ! お前ら署に着くまでけっして気を緩めるなよ」

「「「はっ!了解しました!」」」


 まだ魔王を倒して祖国を救うっていう使命が俺達にはあるのに、こんなところで終わってたまるか! こうなったら最後まで諦めずに暴れてやる! 


 徹底抗戦の構えの俺達だったが、群がってきたコボルト達の手により網の上からロープでぐるぐる巻きに縛られると、抵抗虚しく引きずられるようにしてグラム達が乗ってきたパトカーとかいう乗り物に乗せられるとそのままグラム達が勤めているゴッディア警察署へと連行されてしまったのだった。


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