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異世界と破壊された村  作者: 天片
序幕 異世界と俺と美人な親子
2/30

2 神の襲撃

 太陽の光が遮られ、村が巨大な影に覆われる。


 村の村長である年老いた男は外の異様な雰囲気に気づき、家を飛び出した。


 空に、巨大な何かが浮かんでいたのだ。


 異変を察知した男は家の中に舞い戻り、娘のハイラに告げた。


「ハイラ、ユノを連れて地下に隠れていなさい。絶対に出てきては駄目だ」


 そして男は弓を手に、家を飛び出した。


 その数秒後、村に神の鉄槌が下る。


 繁栄する人間たちを懲罰するかのように、空から降り注ぐ無数の光の柱が、村を押し潰していく。


 その光景を窓から確認したハイラは、まだ小さな少女――ユノの手を引いて地下室へと逃れた。


 ユノは母親であるハイラに抱きつき、身を縮める。


 次の瞬間、大地を揺らすような爆音。それと同時に家が揺れた。


 それから数分後、辺りが静寂に包まれる。すべての音が消え、村に静寂が戻ってきた。


 ハイラはユノの手を引いて地下を出る。大きな揺れのせいで、家の中は物が散乱していた。


 父親の姿がないことに気付き、ハイラは家を飛び出す。




 扉を開けた先に広がっていたのは、変わり果てた村の姿。


 活気に満ち溢れていた村は瓦礫が散乱する廃村と化していた。人の姿はなく、静寂に支配された村。


 ハイラは言葉を失い、その場に崩れ落ちた。


 神の鉄槌によって、廃村となった村には、二人だけが残された。



 村は静寂に包まれる。


 まるで、最初から何もなかったかのように。



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