ヘルタ
あまり彼女の過去には触れない方がよさそうだな。
「琉兎、これからどうする?」
「そりゃもちろん、異世界に来たからには
やることは一つ…!」
ダンジョン攻略だ!
〜 ヘルタ城 城下町 〜
俺は今、彼女の家の近くにある街に来ている。
こるねによると、この世界は6つの勢力、
ヘルタ・リジュラル・ルイン・ジャパル・アメルア・チェインがあり、
それぞれ対抗や協力をしあっているという。
そのうちの一つ、「ヘルタ」の勢力の城の
城下町に来ている。
なぜそんなところへ来たかと言うと…
「この世界にもちゃんとアニメみたいに
装備があるんだな。」
「そりゃそうだよ。装備がないと戦えないし。」
「確かに」
装備探しだ。ダンジョンに潜るにあたって
幾つかの条件があるらしい。
そのうちの一つが、
「装備、および防具と武器はそれぞれ1つは
持つこと」
これだ。装備がないとダンジョンには入れないらしい。ちゃんと安全面バッチリだな…
「ついたよ、ここ。武器屋」
「おぉ…」
え?思ってたんと違う…
「なんか…剣とかなくね?」
「え?あ、そっか説明してなかったね。」
「えっと…」
その後、7分ぐらいの地味に長い説明を
聞かされたが、それを簡単に説明すると、
まず、この世界には魔素、いわゆるMPがあり、それを使って魔法を出して
戦うらしく、
基本、敵に物理は効かないらしい。
だからこの武器屋には剣とかがなかったのか。
けど、ひとつ思ったのが…
「けどこるね、お前剣使ってるよな?」
「え?あっこれはね、魔剣っていうやつ。」
魔剣。それはただの剣ではなく、魔素によって
作られた剣らしく、現在、
この世界では作れる「生物」はいないらしく、
こるねによると魔剣を持ってる人は世界に10人もいないらしい。
そして、魔剣を手に入れるには天使や悪魔、妖精などの神の使い魔たちと契約を交わさなければいけない。そして、こるねは今、「死」の悪魔と契約
しているらしい。え…てことは、
「もしかしてさ…こるねって…」
世界で10人もいない魔剣の保持者で、
死の悪魔と契約している、
なんかヤバい人ってこと…?
#8