表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/37

あの人の家族

雑踏のど真ん中に佇む一人の少女。

顔を隠すように深くフードを被り、微動だにしない。


「さて、ここからあいつらを探すのか…

人多いなぁ…「国王誕生記念祭」か…迷惑だねぇ…」


するとその少女はまっすぐ歩き出した。


彼女がいる場所は、「クヴォダッカ宮殿」という

場所。普段は国王様が暮らす宮殿となっているが、

今日はなんと国王様の誕生日。この宮殿は

お祭り会場のようになっており、皆踊ったり食べ物を

自由に食べたりして楽しんでいる。


「そもそもあいつら、もうここにいないんじゃない?」


急に立ち止まって、アゴに手をおいて考え始めた。


「うーん…」


10秒ぐらい考えていたその時。


「反逆者だ!捕らえろ!」


宮殿の中央の方から聞こえてきたその声は、

すぐに少女の耳まで届いた。


「おっ、見つけてくれたのかっ!」

「なんだ!?」


少女は高く飛び上がり、人々の頭上を飛び越えて行く。


「みなさん失礼!」


完璧なテヘペロ顔を決めた後、真下をみると、

琉兎たちと信仰者たちが間合いをとって睨み合っている。


「どーんだよ…!!!」


少女は、その間合いのど真ん中に着地した。

そして、着地と同時に、周りに煙幕のようなものが舞う。


「んぅぁ…!?」

「なんだ!何が起こった!?」


するとその煙幕の中からその少女が出てきて、

小声で琉兎に喋りかけた。


「追われてんでしょ、ついて来て。」

「えっん?」

「いいから!」


少女は琉兎の腕を引っ張る。


「琉兎!?」「おいおぬし!」「ルトさん!?」

「とりあえずついてこいだってよ!」

「えっだれに!?」

「俺に!」


こるねたちも琉兎の後を追う。


そして少女含め琉兎たちは、宮殿から出て、ものすごい段数の階段を飛び降りた後、そのまままっすぐ行ったり曲がったりと、かなり入り組んだ通路をひたすら進んだ。


十分ほど進んだところで、少女は止まった。


「もうさすがに撒けたでしょ…はぁ…」


かなり少女は息が切れている。


「ちょ…ちょっと待って…君…誰?…はぁ…」


琉兎は息を切らしながら少女に問う。

すると、少女は深呼吸してから、琉兎のほうを

向いた。


「こほん…私はルイン家の隠し子次女、

エマ・ルインだよ!あ、姉さんはカルア・ルインね。

確かヘルタ西軍団長をやってるのかな?」


「ん?」「え?」「は?」「誰じゃ?」


一人一切知らない人がいるのはおいといて…


え?あのカルア団長の妹さん?なんでここに?

しかも隠し子って言った!?え?どうゆうこと?!


「えっと…エマさん?あの…まさか国王様の

娘さん?」

「いや、孫だね。」

「じゃあ隠し「子」ちゃうやん。隠し孫やん…」

「いや、隠し子だよ。」

「??????」


エマは色々と説明してくれた。

なぜ琉兎たちを助けたのかについても。


まず、彼女の父親は、いまのルインの国王様の

息子だ。それはまだ普通なのだが、それ以降だ。


その国王様の息子…いわゆる王子だ。その王子は

まだ結婚してない…と言われているはずなのだが…

本当は密かに結婚をすでにしていて、その家庭で

生まれたのが、長女「カルア」と次女「エマ」だ。


だから一応ルイン家だと隠し子ってことだな。


そして、なぜ琉兎たちを助けたのか。それは、


カルアから、ヘルタ滅亡直後に手紙が一通届いたらしい。


「エマ、久しぶりだな。お前の成長を

あまり見てやらなくてすまない。


私は、お前にひとつ頼みたいことがあって

手紙を書いた。それが、


カメラを首にかけた若い青年と、神々しい剣を

右手に持っている銀髪の少女が、おそらく

そちら、ルインにくるだろう。その時…


そいつらがなにか困っていたら助けてやって欲しい。


これはおそらく世界に関わることだ。

大きなことのように思えるかもしれないが、

お前ならできるはずだ。しかし、


気だけはなくなよ。


カルア・ルイン____ 」


この手紙以降、1ヶ月以上連絡が取れなくなっていて、

現在消息不明の状態となっている。


エマはこの手紙のことは本当なのかと日々思っていたところに

騒動の中、琉兎たちが信仰者たちに追われて登場。

さっそくお世話になったということだ。


「え、けど名前出してたら隠し子とかバレたりしちゃうんじゃ…?」

「いや、この国は国王万歳民衆がほとんどだから

リスペクトみたいな意味で苗字とか名前を

国王様と同じにする事が多いんだよね。」

「え?じゃあこの国には「ルイン」っていう

苗字とか名前とかの人がめちゃくちゃいるって事?」

「そうゆうこと。」

「なんじゃそりゃ…」


そんな風に会話をしていると、奥の方から足音が。


「誰か来た…!?」

「いや、大丈夫だよ。」

「____エマ、大丈夫だったか?怪我は?」

「うん、大丈夫だよお父様。」

「お父様?」

「あ、申し遅れました。私は…



この国の王子、ベルトルト・ルインです。



お見知り置きを…_____



#35

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ