我輩用無しになり現在ニート
「貴様らいい覚悟してるじゃん」
魔女が着地した足元に砂埃が舞う。
これ本当は結構魔女がかっこいいシーン
なんだろうけど…
やっぱ身長が子供だから首から上だけが
砂埃からでてるような構図になってる…
「もう一発我輩のとっておきを喰らえ…!」
「もう一回来るってよ。」
「じゃあ次何で打ち返そうかな…」
こるねが余裕の腕組み&顎に手を添える
を魔女の前で披露する。
いや魔法くるぞ何考え込んでるんだよ…
すると魔女は杖を空に向ける。
そしてなにか呟き始めた。
「天より神なるその身、全てを打ち砕き、
また新しい世界を創造せし存在。」
めっっっっちゃ厨二病じゃん。
いやあれじゃんなんかエク◯プロージョンみたいな
やつじゃん…
厨二病構文を呟いている魔女さんだが、
ただ無意味に呟いているだけじゃないのは
見てとれる。
「なんか空が曇ってきました?」
「その神なる力の礎に理を示さん。
稲妻の舞し風の轟よ、今我輩の権能に
集いその力を示せ!」
さらに空の雲が多くなってきた。
これ絶対雷降らせるか竜巻発生させるじゃん…
いや俺もこう言う魔法使いてぇ…
そして、魔女が杖をこるねへと向け…
「『風雷群』!!!」
魔女が叫ぶ。すると空にあった雲が青く光り、
その光がこるねの真上から雷となって
降り注ぐ。
その瞬間、俺たちは本物の「スローモーション」
というものを体験した。
雷がこるねにぶつかる寸前から全く進まない。
そしてこるねがゆっくりと雷を見つめ、
「『神避』」
その瞬間、こるねの真上にあった雷は
ガラス細工のようにバラバラに砕け、
消滅してしまった。
「…は?」
魔女が目をまんまるくさせている。
「神避…」
聞いたことがある響きだ。たしか…
あー…これ以上はダメらしい。だが、
技名的に神をも去る技ってことだよね…
するとこるねが謎の解説を始めた。
「私は死の悪魔の契約者。死だよ死。
多分神様も多分死ぬのはごめんなんじゃない?
まあその代わりこの技神の技にしか効かないんだけどね。」
「「「はぁ…?」」」
おいこるねマジで強すぎ…
*
「うへー疲れたー!」
「どこが疲れたんだよ圧倒的な魔法の差で
ボコボコにしてただけじゃん。」
あの後、魔女さんはこれ以上戦っても
勝てないと判断したらしく、大人しく私たちの
仲間になってくれた。
そして私達は一件落着し、今宿に戻ってきている。
魔女はコソダに呼ばれて部屋にはいない。
ちなみにあの魔女、こるねが一瞬でフルボッコに
したからわからなかったけど、相当な
実力者らしく、冒険ランクはS。
そして神の血を引くものとして生まれ、
今は魔女としてその神の魔法を守っているらしい。
するとカチャとドアが開く音がした。
「なんか、よくわからんが無しになった。」
「え?なにが?」
「ジャパルに協力するってのことじゃ」
「え?」
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