さらなる任務…?
「普通に魔王の手が日本まで届いてるってこと…?」
「そうゆうことだ。」
俺たちは今ジャパルの城下町の宿に来ている。
ここは本当は兵士たちが寝泊まりするのだが、
今回は特別に使わせてもらっている。
船を奪還した後、クリタさんを呼んで
船を動かしてもらい無事、初仕事は
成功で終わった。
今は宿で一休みしているのだが、
「ならこんなぐーたらしてる場合じゃないんじゃ?」
「いや、日本は日本でちゃんと捜査が
進んでるらしい。」
「…てかその情報どこで手に入れたの?」
「うーん…多分一回死んで現世に戻れたからじゃないかな?けどなぜか誘拐されてたけどね…」
「…え?あの幽霊に喰われて死んだってこと?」
「まあそうだね…」
「けど情報を手に入れることに成功した…
運がいいのか悪いのかわからない…」
正直俺もこんなぐーたらしてる場合じゃないと
思ってはいる。だが、今魔王に立ち向かっても
どうせ負けてしまう。からなにかしら
力を手にしたい…魔剣とか俺も使えないのかな…
そんなことを思っていると、急に扉をノックする音が聞こえた。
「あのー、コルネ様達でしょうか?
コソダ国王様からの呼び出しでございます…」
「「「え?呼び出し?」」」
*
「一休みしているところすまないが、
また任務をお願いしたい…!」
「呼び出しって怖いのかと思ってた…」
呼び出しとか言われて正直恐ろしかったが、
ただの追加任務だったらしい…
するとコソダが、
「その任務が、ここから南にある海を東に行くと、
ある塔があるんだが、そこに魔女が
住んでいると言う。そしてものすごく強いらしい。
から、そいつをジャパル国に加勢してくれないかと
説得しにいつまで欲しい。」
「えぇー…?」
こるねがかなり大きめなため息をついている。
任務といって戦いを期待していたのだが、
説得?えぇ?多分こるねもこのような感じだろう。
「ほ、報酬はいくらでも払うぞ!
なんなら、その魔女もそのまま冒険に連れてってもらっても構わない!」
「魔女がついてくるかは魔女次第でしょ…」
「まあ…一回行ってみましょうか。
何があるかわからないですし。」
*
〜南東の塔〜
「ここですね…」
「「うわものすごい既視感ある」」
なんて言えばいいんだろうか…あの、
金髪が30メートルぐらいあるあの姫が
住んでそうな塔だな…明らかに中からは
入れなさそう。
すると塔の上にある窓に人影が見えた。
「…なんか焦ってる?」
塔の上の窓から見えるその人影は、
窓の側面を行ったり来たりしている。
しかもスピード的に走っている。
「もしかしたらなんか危ない?」
「助けに行ってみるか。」
「けどどうやっていく?」
「大声で叫んでみて大丈夫か聞いてみるのが
いいかも。」
ということで俺ら全員で塔の上に叫んでみることにした。
地味に届かなそうな距離だが…まあ
無理だったらその時だ。
そして、しっかり息を吸って…
「「「大丈夫ですかーー!!!!!」」」
ビクッ
人影が止まった。なんかめちゃめちゃ
びっくりしてる…
すると窓から誰か出てきた。
「貴様ら何様じゃーーー!!!!」
#29




