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まさかのok

「えっと…あの俺たち援軍に来たんですけど…」

「え?冒険者では…?」

「いや…一応冒険者ではあるんだけど、

他の国から派遣されたというか…」

「ふむ…」


一応傭兵と色々話し合っているが、

あまり手応えはない…

これ詰みか…?

すると傭兵が、


「私たち傭兵の判断では入国は決めかねますので、

一回国王様と会ってみてはどうでしょうか?」

「「「国王?」」」



さすが「和」の国。

城もめっちゃでかい和風のお城になっている。

しかし…俺が日本にいた時、大阪城での

仕事があったから覚えてるんだが、なぜか

建物の構造が大阪城に似ている気がするんだよな…


そんなことを思いながら、俺たちは

城の中へと入っていった。

今は特別に入らせてもらっているだけで、

本当は入国してないみたいなもんだ。


城の中の階段を次々と登り、

最上階まで来た。


「よくぞ、お越しくださったな。」

「あ…あなたが国王様でございますか?」

「そうだぞ。」


そこにはザ・和服を着て、綺麗に髭を整えた

おじさんがいた。

雰囲気がすごい怖い系だ…

すこしかしこまった口調になってしまった。

するとこるねが口を開く。


「あの、私たちはこの国に派遣されて来た冒険者です。」

「あぁ、聞いているよ。援軍に来てくれたんだったな、礼を言う。」

「こちらこそ、お会いできて光栄です。」


おぉ…なんか優しい口調だな。

見た目は怖いけれどいい人なのかも…

あれ、これヘルタでも同じような人いたような気がするな…


「自己紹介を忘れておったな。私はこの国の

第84代目国王のコソダだ。」

「コソダ?」


今全員が思っただろう。(ルナは例外)


…なんか名前が日本人っぽい…


コソダ…漢字で書いたら「笠田」…

別に日本の友達とかに笠田がいるわけではないんだけど、明らかになにかあるって漢字の名前だな。


すると急にコソダさんが険しい顔でこちらを向いた。


「しかしここで一つ引っかかる点があってな…

それが、


私はあなた方が援軍に来るなど聞いていないのだが。」

「「「ぎくっ…」」」


俺らは同時に顔をひきつった。


うわそっか本来なら国同士の関係のはずだから、

「私の国から派遣します!」みたいなことを

言ってたら本当はこのコソダさんも

俺らが来るのを知っているはず、だけど

そんなこと聞いてねぇって感じになっちゃってんのか…


「ちょっ…こるね、どうする?」


俺がこるねの方を見ようとした時、

コソダがそこに割って入って来た。


「おっと、コソコソ話は私の前ではしないほうがいいぞ。私は耳がいいからな。」

「ぐぬぬ…」


話し合いもさせてくれないと言うのか…


その時、黙りこくっていたルナが急に口を開いた。


「あの…コソダさん。その…彼女、コルネさんの

右手を見てください。」

「右手?」


全員の視線がこるねの右手へと移る。

その時、俺は()()に驚愕した。

その理由は、


「なんと!!それは魔剣ではないか!?」


こるねの右手には魔剣がしっかりと握られていた。


そして、俺はルナの意図に気づいた。

多分、ルナはこの魔剣があるのを利用して

無理矢理でも応戦しに来たと押し切るつもりだ。


魔剣はこの世界でも両手で数えられるほどしかなく、ものすごく強い力を秘めている。

それはこの世界では常識となっているが、

そんな剣を持っている人が援軍に来たとなると、

相手は協力を認めざるおえないだろう。


だからルナはわざわざ魔剣を持っている

こるねの右手を見ろといったのか…


…いやルナ天才だな!?


案の定、コソダはものすごい驚きの顔で

フリーズしている。


「…それ本物なのか?」

「え?まあ、一応…」

「悪魔は?」

「一応死の悪魔ですね…」

「ほへぇー…」


ものすごく感心した顔で顎を手の上に乗せて

頷いている。

すると何やら思いついたのか、コソダが

手を膝の上に乗せたかと思ったその時__


「ぜひ、共に戦ってほしい…!」

「「「ぇぇええ?!」」」


めちゃくちゃ深くお辞儀をして来たのだ。

こりゃ魔剣パワーは侮れんな…


#24

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― 新着の感想 ―
ひとまず通されたことは良かった。 (*´ω`*) 魔剣のお陰もあって入国も出来たし、次は戦いになるのかな? (´・ω・`)
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