魔王
ここは…どこだ?
えっと俺は確かこるねに連絡して、寝て…
って、まさか
「ここ…夢?」
見覚えがある。真っ白でいくつかのドアが
無尽蔵に置かれている場所…
「ドリームホーム…?」
「そうだ。」
「?!」
声が下方向を見ると、黒い鎧を纏い、画面で顔を隠した背の高い男が立っていた。
「誰…?ミュラじゃない…」
「ミュラ…?あぁあいつか、あいつは
もうここにはいない。私が乗っ取ったからな。」
「乗っ取った…?ってことは…お前が…!」
「あぁ。
私が魔王だ。」
魔王。このドリームホームを乗っ取り、
何かを企むやつだ…待ってどうしよう…
「今私に挑むのはやめといた方がいい。」
「……お前はここを乗っ取ってなにを
する気だ?」
「不思議な質問だな。まあ…強いて言えば、
日本を占拠するため…だな」
「…は?」
待って今日本を占拠するって…どうゆうことだ?
どうやって?わからない…
「…どうやって占拠するんだ?」
「夢を操作して幻を見せ、国民を操り、
私の犬として国に反逆してもらう…といった
ところだろう」
「夢を…操作…?」
「まぁ…操作するためにはミュラとかいう
モモンガ野郎をとっ捕まえて権限を
もらわないと行けないんだがな…逃げられちまったからな…」
どうしようミュラの命…さらに日本の運命も
かかっている…ここにいても時間の無駄だ。
…なら!
「ふっ!」
「?…逃げたか…」
ドアはどこだ…?あの黒い扉…吸い込まれたあの感覚…どこにあるんだ…?
俺は無我夢中で走った。
「…あった!」
「だが残念…お前にはもう少しここにいてもらわないと…」
「待て何をする気だ…やめ____
*
「はぁ!」
待って生きてる…血が出てるけど傷はない…
って…確かこれ夢か…
「あいつ…と幹部は…いないみたい…」
琉兎…どこだあいつは…絶対近くにいるはず
私は森中を一日中探し回ったが、
琉兎も、ルナも、ミュラもいなかった。
「どうすればいいの…私…」
仲間がいない中、無闇に旅に出るわけにも…
私は悩みながら家に帰り、この世界で
眠りについた。
#21




