コロシアム前編
国にはそれぞれ、文化がある。
日本は和の文化、お寿司や陶芸
アメリカには洋の文化、ハンバーガーなど
それぞれの文化に合ったものがある。
そして、この世界も例外ではない。
国はそれぞれ文化を持ち、それを受け継いできた。
ヘルタでは、大昔から続く伝統文化、
「コロシアム」がある。俺はこれに…
「これに、出たいと思う。」
「「「は?」」」
「いやいや琉兎?今は旅に出るのを
目標にしてるよね?コロシアム出る必要ある?」
「そうですよ!これただ危険なだけですって!」
「お前らわかってないな…優勝報酬を見たか?」
「報酬?」
「確か…10万ゼニーと、B級昇格権…え?」
「そう。俺はコロシアムで優勝して
B級昇格権を手に入れる!」
【コロシアム】
「やばいやばい…欲に駆られすぎた…!
間違えてokって言っちゃったよ…」
コロシアム、それは年に2度行われる
大昔から続く伝統文化。
今までに多くの死人が出ている大変危険なものだ。
ルールは簡単。トーナメント制で、
一対一。相手を戦闘不能にすればいいだけ。
魔法はなんでも使用してもよくて、
とりあえず相手を倒せばいい。
と言うルールらしい。
「俺はやるぞ…!この世界を救う為にも、
ミュラのためにも、お金のためにも勝つんだ!」
…と言ったもののまだD級。魔法はほとんど使えない。しかし、俺にはこの日本の技術と魔法の
融合体、「カメラ」がある!
「やあ、初心者くん。」
「ん?えあ、こんにちわ。」
「君これ初参戦だよね?やめといた方がいいよー?だってそんな弱そうな杖じゃまともに戦えないよ?」
「おいそこのお前!ルト殿に何を言っている?」
「ん?ってあ!ルイン団長!?」
前、ヘルタ城が襲撃された時にめっちゃ
指揮してた人だ。でもなんでここにいるんだ?
「ルト殿、こんなやつの話聞かない方がいいぞ。
私のギルドメイトだが、少々根が腐ってる。」
「やめてくださいよルインさーんw あっそうだ。
ルト?でしたっけ?わたくしは「アーサ」と
申しますー。前回のコロシアムで優勝させて
いただきましたーw
そして一つ、そんな弱っちい
武器じゃ私には勝てないですよ?まあ
せいぜい頑張ってくださいよw」
くっそうざい…こんな世界にもこうゆうやつ
いるんだな…
『ソロソロサンカシャハヒカエシツニオコシクダサイ』
「そろそろか、じゃあ私は客席に行く。
一応アーサを応援しなくちゃいけないからな。
ルト殿、がんばれよ。」
*
「さーて始まりました!第244回、
【ヘルタコロシアム】!!!!」
ウォォォォォォォォォォォォォ
すごい盛り上がりだ。正直会場があまり
おっきくないから人は少ないと思っていたが、
そんなこと全然なかったわ。
「では、最初の対戦者は…!こいつらだ!」
グルグルグルグル
ん?あれなんか見たことある…ってまさか
ルーレット…?いやルーレットだあれ。
なんでルーレットが…
ガタン
『ルト VS クレイ・グラウス』
「え?クレイさん??え?てか最初俺?」
「おっとこれは!?ベテラン選手クレイ選手と
初出場のルト選手の対戦だ!期待が高まるぞ!
では思いっきり舞台に立ってくれ!」
ウォォォォォォォォォォォォォ
建物が円形だから真ん中に立ったら
またさらにすごい音量になった…
「琉兎!がんばれぇぇ!思いっきりやっていいよぉー!!!」
「へへっ、こるねには申し訳ねぇけど、
新人さんはボコさせてもらうぜ」
こりゃ大変な試合になりそうだな…
けど、俺はみんなのためにも優勝しなければならない!
「準備よろしいですか?では、
第1試合目…
開始!」
#18 前編




