主人公補正
それから数日後。
「ついにこの日がきた…!」
「そだね…」
異世界に来て最初の、ダンジョン攻略だ!
〜ヘルタ城周辺 初級ダンジョン〜
「おお…」
いざ行くとなるとちょいと怖いな…
暗いし…
「そういや、前言ってたダンジョン入る前に
やっといたいいことって?」
「ああほれね、へっとね…」
「…何食べてるの?」
「ん、あこれぇ?これはね、マガタマって
いふやつで、ほしかしたらしんじゃうかもだから
しんでもいいようにしんだらこのマガタマに
魂がほかんしゃれて、これをきょうかいとかに
持っていったらいきかえらせてくれるんだよ。
ね?べんりでひょ?」
「いや何喋ってるかわからんけど、使い道は
わかったよ」
「よかった。じゃあはいこれ」
「…なんか口の中に入れるにはデカくない?」
「飴だから平気平気」
「えぇ…」
そんな文句を言いつつも、ちゃんと食べました。
そしてついにダンジョンに入ったのだが…
「待って魔法の使い方忘れた」
「…え?いや敵目の前だよ?!」
「まじでなにやったか覚えとらん」
「お前魔法使ってから何してた?!」
「暖炉の前で寝転がってた」
「ねこかお前は?!ってやばいやばい!」
「今教えてくれたのむ」
「ぁあ…もう…!言った通りにしてね?!」
「わかっとるわかっとる」
「なにその返事…はぁ…杖を構える!」
「杖を構える…」
「息吸う!」
「スー…」
「技名叫ぶ!」
「ん…あ!「水剣」!」
その時、鋭い剣型の水が現れ、目の前の
ゴブリンを突き刺した
「はいできた」
「わぁお簡単だな」
「だから「簡単だから覚えてね」って4回ぐらい
言ったのになぁ????」
「…すみません」
その後も順調に進み、なんとついに
「あ、あれってあのまさか…!」
「やっとあった…」
「宝箱だ、まじで異世界じゃん今やっと異世界を
感じたわ」
「え今更…?」
「さーてなにがでるかな…金銀財宝一攫千金…!」
パカッ
「ん…本一冊だけ?」
「本…って言うか魔導書…え魔導書?!?!」
「え?魔導書?魔導書ってあのこるねの
家にいっぱいあるやつ?」
「いやそうたけど…初級ダンジョンで魔導書が
でるなんて知らないよ…?」
「え…?」
「しかも…中身上級だし…」
「え、それ俺使える?」
「魔導書は…スゥー…持ち主はあなたなので、
あなた使えますね…」
「えまじで?!」
おっとこれは主人公補正がきたのでは?!
やばい今後が楽しみだわ…
#12