【本編完結】エレノア・ベイカー
大変遅くなりました。
最終話まで投稿予約済みです。
私の名前はエレノア・ベイカー。今年の春で十歳。赤レンガで有名なライランズタウンにある小さなパン屋の娘に産まれた。
大きなトラブルもなく毎日のんびりと過ごしている。
最近できた新しいパン屋さんと新商品のことで少し話し合いがあったけれど、無事解決したみたい。こんな小さなお店にまで国の偉い人が発売証明書を発行しているみたいで、偉い人も大変なんだなと思った。
近いところに同じ業種のお店があると何かと難しいこともあるけれど、私も敵情視察で何回も通ってお店の子たちと仲良くなった。今では商品の共同開発をしたりしてとても楽しいことが増えたので、よかったと思う。
ドラゴンは遠くに見えるだけで触ることもないし、冒険者たちが買い物に来ることもあるけれど私が冒険に出ることもない。でも赤レンガと水車とドラゴン。大好きな景色を眺めながら、パン屋で店番をするこの暮らしが私は大好き。いつか町の誰かと恋をして、結婚して、お父さんとお母さんみたいに幸せな家庭を築くのだろう。
ありきたりな空中都市で平凡に過ごしながら、私はこの世界を満喫していく。
読んで下さり、ありがとうございます。