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89 ハニーサポート


「ヌマ?」


 え? まだあるの? ってクマールがこっちに振り返る。


「もっと深い所にあるんだよ。そっちはまだ俺達も行った事の無い階層だけどな」


 あくまで王宮の調査資料の話だ。

 その階層で本当にハチの巣があるかは直接目で見ないと分からない。

 けれど、この階層の蜂蜜よりも品質が高いと書かれていた。


「ヌマ……」


 迷宮の深い所とクマールは理解したのか青ざめた顔をしている。

 けど、同時に未知の蜂蜜に期待するような顔をし始めた。


「チチチ……」


 っとハニーサポートという小鳥の魔物が俺達の遙か前方で鳴いている。

 この魔物はジャングルビーの巣などへと案内してくれる魔物だ。

 報酬に壊した巣にある蜜蠟を残して置くと良い。

 性格の悪い個体は危険な魔物の方へと導くいたずらをする。

 無視をするのが良い魔物だ。

 敵対すると他の魔物を援護してきて邪魔をしてくる。

 そもそも把握がある俺やクマールからすると頼りにする必要すら無い。


「ヌマ?」


「相手をしなくて良いぞクマール」


「ヌマ!」


「ふむ……しかし随分とハニーサポートがいるな」


 ルナスの言葉に把握で離れた所に居るハニーサポートへと意識を向けると……確かに多いな。

 20匹くらい集まっている。

 そんな大きな巣があるのか? っと思ったけど、何が理由かわかった。


「ルナス、アイツらは巣を教えようとしてるんじゃなくてその先にいる大物、パンプキンプラントがジャングルビーの巣への道を塞いで困ってるんだよ」


「ほう! パンプキンプラント!」


 パンプキンプラント、この階層に出現する珍しい強力な魔物だ。

 普段出現する階層の主はクイーンジャングルビーなんだが、植物型の魔物のイレギュラーな主として現われたんだろう。


「行きがけのついでに仕留めるのに丁度良い相手ではないか」


「倒したいなら止めないけどさ」


 ちなみに強さは……マシュアやルセンが居た頃のパーティーでも負けない程度の強さだ。

 今の俺達なら死んだフリ戦法なしでも倒そうと思えば倒せるはず。


 パンプキンプラントの皮は柔軟でありながら強度があり、素材として中々優秀な装備になったりする。

 魔法効果もあるんだったっけ。

 しっかりと加工すると力が込めやすくなって近接スキルの威力が上がるんだったはず。


「食料目的で良いではないか! パンプキンプラントとジャングルビーの蜜があれば君なら美味しい食事が作れるはずだ! 行ってこよう」


 ちなみにルナスの持っている剣で勇者の怒りなしでパンプキンプラントを一方的に切り飛ばして仕留められる。

 ダダダッとルナスがハニーサポートの方へと走って行く。

 特に罠は無い。

 で、向かった先で大きなパンプキンプラントが道を塞いで生えていた。


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