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85 蜂蜜


「ヌマァ……」


 涎を思いっきり垂らしているクマール。


「ルナス、たぶんクマールがジャングルビーの蜜の匂いを嗅ぎつけたんだと思うけどどうする?」


「ふむ……クマールは蜂蜜が好きなのか?」


「ヌマ!」


 ベアー系の魔物の中には蜜が好物なのがいると聞いたけど、クマールもそうだったのか。

 サイズ的には子犬に近いけど、ベアー系の系譜だったりするんだろうか?


「ではついでに採取していくか?」


「ジャングルビーシロップかー……」


 色々と調合や料理にも使える便利な蜂蜜だ。


「一応注意しないといけないけど把握で確認出来るから問題ないか」


 実はハチ型の魔物の巣などで得られる蜜は周辺にある植物や魔物等によって効能が変わる。

 毒のある花や植物の魔物の近くにある巣の蜜は当然、毒が混じるので食べるのは無理だ。


 この16階層はそう言った懸念が多少ある階層である。

 しっかりと把握と手持ちの調査キットで毒が無いかを確認しなくちゃいけない。


 それと……ハチ型の魔物であるジャングルビーは当然、巣に近いほど遭遇率と数が増す。

 素通りするのも一つの手だ。


「ヌマ」


「クマールがほしがってるみたいだし、巣と蜜を少し採取しに行こう」


「ああ、では行くか」


 というわけで寄り道にジャングルビーの巣へと俺達は向かった。

 ブブブ……っとジャングルビー、こぶし大のハチの魔物が飛び回る音が聞こえてくる。

 把握と目視、音を頼りにクロスボウで射貫いて数を減らしながら進んで……そこまで大きな巣を狙わなくても良いよな。


「この階層の出現ボスであるクイーンジャングルビーは居ないものかな?」


「居たら良いな。取り巻きのナイトジャングルビーとかが持っている武器とか奪えたら臨時収入になるし」


 ジャングルビーはそこそこ知能が高い魔物で独自の社会体系をしている。その頂点であるクイーンジャングルビーの側近であるナイトジャングルビーが巣の中で作った武器、ビーブレード等の武器を倒して奪うことが出来れば特殊な武器として使うことが出来る。

 同様にハチ型の魔物の大型の巣とかに潜り込んで武器庫や宝物庫にある宝箱から取るって手もあるって話だっけ。


 ビークロスボウという矢をハチの形に変えて放てる便利な魔法クロスボウとかがあるんだけど、これは魔力を多少持っていないと使えない。

 俺では使用できないけど魔法系のスキル持ちのレンジャーだとかなり便利なクロスボウだ。

 まあ、俺は倍以上の攻撃性能を持つライトニングスピードクロウボウを持っているから不要な代物なんだけどさ。


「ルナス、火や水の魔法は使わないでくれよ。巣や蜜に当たると台無しになるから」


「わかっている。雷の魔法で加減して仕留めるさ……で、巣は確認出来たか?」


「ああ、今はあんまり大型の巣を狙う意味は無い。クマールが満足出来るだけの量を確保出来れば十分」


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