表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

134/216

134 無敵で蹂躙


「む?」


 おい……何をする気だ?


「ほら、リエルが馬鹿にされっぱなしなのもルナスさんとしては腹立たしいでしょ? ならここはリエルが彼女達を倒せばこっちの怒りも収まるし、彼女達も身に染みて分かって消え去れるでしょ」


「ふむ……」


 非常に嫌な予感がしてきた。

 ちなみに俺は幽体離脱状態で、体はシュタインの後ろに黙って立っている。


「確かに私が魔法で一掃してしまってはこの因縁を満足した形で幕は下ろせそうに無いな。リエルにやってもらうのが良いか」


「はぁ? リエルが今の私達の相手をするですって! 笑わせてくれるじゃないの!」


「そうだ! 死んだフリをしているだけで甘い汁をすする無能自称レンジャーが俺達に勝てると思っているのか、フヒヒヒ!」


 言い終わると同時に馬鹿にする笑いをするルセン。

 お前等の中で俺はどれだけ無能なんだろうか?

 ああ……先制攻撃とか出来たら脳天を一発で射貫いてやりたいような気がしてきた。


「よし、では私と少年は手を出さずに見ていてやろう。もちろんこっちに火の粉が来たら払うがな」


「そう来なくちゃ! リエル!」


「……ォオオ……」


 っと俺の体がシュタインの命令を受けて動き始める。


「ふふん。飛んで火に入る雑魚が来たわ! ルナスったら大事にしてるみたいな事を言っていたのに私達と戦わせるなんて馬鹿じゃないの」


「リエル、お前は昔から気に入らなかったんだ。ルナスを誘惑して美味しいところを頂いた罪は重いぞ! 死んでも楽になれると思わない事だなフヒヒヒ! 惨たらしい目に会わせてやる!」


「誘惑して美味しい所を頂いて欲しいものだ。据え膳に手をつけないのでな」


 困った困ったと言うルナス。

 だからそういう所が駄目なんだぞ。


「本当、リエルの事をなーんにもわかってないようだね。報いを受けて消え去れ」


 軽い調子の口調から殺意の籠った台詞をシュタインは言い放ち俺の体に攻撃を命じた。


「オオオオオ!」


 っと俺の体が二倍速でイヴルスピリットのマシュアとルセンに向かって飛びかかり、力の限り殴りつける。


「ふふん! こんな奴、速攻で返り討ちに――ちょっ! 何よ! 私の攻撃をものともせずに突っ込んで、ギャアアア――!」


 イヴルスピリットが闇の弾を放ちながら蠢く蔦みたいなモノで俺の体を殴りつけるのだが、俺の体はビクともせずに蔦を握りつぶして持たせていたクロスボウで連続射撃しながら近づいて行く。

 そして力の限りマシュアの顔面を殴り飛ばし、反撃してくる蔦を握ってぶんぶんと振り回して引きちぎった所に追撃のひっかきを行う。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] ゾンビは悪霊を殴れるのですかね? アンデッド系同士は干渉出来るって感じで。
[一言] >反撃してくる蔦を握ってぶんぶんと振り回して >引きちぎった所に追撃のひっかきを わかっていたことではあるが想像以上に ゾンビらしい戦い方に戦慄と草を禁じ得ない
[一言] リエルの無敵ゾンビ状態はいいのだが、 敵はスピリット系なので、物理攻撃は無効だろうから、 どうやって殴ってる理論なんだろう? 墓守だと、光とか闇とか両方の加護とか魔力供給とかみたいなのが…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ