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ペンギン三兄弟

ペンギン三兄弟 〜 27話 おやつ当番 の巻

作者: たかはら りょう

ペンギン三兄弟


チャン・・・性格は几帳面。声がいいが顔がデカい。

    サングラスをかけている。つぶあんが大好き。


ドン・・・体はちっちゃいが、器用に何でもこなす。

     収集癖あり。


ゴン・・・ド天然。普通のことが超不器用。

     日々体を鍛えてる。ゴジラが大好き。


ペンギン三兄弟、チャン、ドン、ゴン。

今日も仲良く暮らしています。


3羽は、将棋台を囲んで座っていました。

将棋盤の真ん中に、将棋の駒がグチャっと、山になって積まれています。


チャン「よしオレの番」

チャンが手を出して、駒の山から駒をひとつ、スーッとすべらせて取りました。


ドン「んじゃ、ぼく」

ドンが手を出して、駒の山から駒をひとつ、

ツーッとすべらせて取りました。


ゴン「よーし、おれだ」

ゴンが手を出して、駒の山から駒をひとつ...

取ろうとしたら、ガチャガチャーン!

と駒の山が崩れました。


チャン「はい、今日もゴンの負けー」

ドン「じゃあ、お買い物行ってらっしゃーい」


ゴン「ちぇ。なんかさあ、別の方法に変えようよ」


チャン「今週は将棋崩しって決めたでしょ、文句言わないの」


ドン「そうそう、今日はアイスがいいなあ、ゴン頼むね」


ゴンは、しぶしぶおやつを買いに出かけました。


次の日。


チャン「さて、将棋崩しはじめよっか」

ドン「うん、いいよ」

ゴン「今日こそは!」


そのとき「ギャオーン!」

聞き慣れたダミ声が聞こえました。


チャン「あの声は」

ドン「あいつだ」

ゴン「ダミオだ」


その声の持ち主は、ときどきやってくる近所の茶トラ猫でした。

鳴き声が、すごいダミ声なので、

3羽は、その猫を「ダミオ」と呼んでいました。


ダミオは、ツタツタと将棋盤に近づいてきて

手を伸ばすと、将棋の駒をひとつ、

サーッとすべらせて取りました。


チャン「お、やるなあ、ダミオ」

チャンが手を出して、駒の山から駒をひとつ、スーッとすべらせて取りました。


ドン「んじゃ、ぼく」

ドンが手を出して、駒の山から駒をひとつ、

ツーッとすべらせて取りました。


ゴン「よーし、おれだ」

ゴンが手を出して、駒の山から駒をひとつ...

取ろうとしたら、ガチャガチャーン!

と駒の山が崩れました。


ダミオ「ギャオーン!」

ゴン「クソ、ダミオに負けた」


チャン「ゴン、今日もよろしくね」

ドン「ダミオの分もね」


ゴンは、しぶしぶおやつを買いに出かけました。


さらに次の日。


3羽と1匹が、将棋盤の周りを囲んでいました。


ゴン「考えたらさ、はじめの方が有利だと思うんだよね」

チャン「じゃあ、ゴンが最初でいいよ」

ドン「うん、いいよ」

ダミオ「ギャオーン」


ゴン「よし、いくぞ」

ゴンが手を出して、駒の山から駒をひとつ...

取ろうとしたら、ガチャガチャーン!

と駒の山が崩れました。


チャン「ゴン、今日もよろしく」

ドン「今日もアイスでいいよ、ダミオはチュールがいいって」

ダミオ「ギャオーン」


そして、ゴンは、今日もまた、しぶしぶおやつを買いに出かけたのでした。


おわり


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